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【7】相談窓口をめぐる旅(発達障害者支援センター編)

ひきこもりに関するネットサーフィンをずっと続けてきました。
ある時、内閣府が出した「ひきこもり支援者読本」なるものにたどり着きます。
全編PDFでダウンロードができるとあって、わたしは全部印刷して読んでみました。

「発達障害とひきこもり」という章があり、読み進めていくと、同胞さんに当てはまると感じるところがたくさんあるのです。
わたしのこころの拠り所の臨床心理士さんに、面談の予約を入れて、同胞さんを発達障害という側面で捉えてみることについて、相談してみました。

すると心理士さんは、心理士側からそのキーワードを出すことはためらっていたが、相談者側から出してくれたのならと、新しい情報を提供してくれました。

それが、発達障害者支援センターでの家族相談を利用することでした。
心理士さん自身が頼りにしているというセンターの職員の情報も添えてくれました。

早速、家族相談の予約方法を調べていると、相談内容をまとめて送れば、相談員さんが事前にそれを読んで、面談時間を有効に活用できるとありました。

両親に連絡し、3人で話ができる日時と場所を選んで集まり、同胞さん妊娠中から現在に至るまで、親として記憶に残るエピソードの聴取を行いました。

妊婦検診や乳幼児健診で指摘されたことはなかったか、通学してからの学業や友人関係など、相談で参考になりそうなことを、出来る限り洗い出しました。

すると、乳幼児期は泣かない育てやすい子だったそうですが、就学すると一転、当時わたしは知ることもなかった驚くべきエピソードが出てきます。

登校拒否の兆候があったけど親が無理矢理連れて行っていたり、課題提出を催促されるまで滞らせたり、同胞さんが嫌いだった人への感情を会うことのない今でも強く持ち続けていたり…

これを聞いた時には、驚きしかありませんでしたが、今こうして振り返ると、同胞さんは何らかのサインを出してたのに、なぜ親はスルーしてたんだろうと疑問に感じてしまいました。

両親から聞き取った情報を時系列にまとめ、事前送付して、相談当日を迎えました。
相談員さんは、さも同胞さんに会ったことがあるかのように同胞さんの様子を「きっとこう言うでしょ?」などと理解してくれて、びっくりしました。

相談員さんからは、発達障害の傾向はあるのかもしれない、これ以上イライラの種火に薪をくべることのないよう、距離を保って生活し、本人から「自分は発達障害かもしれない」という言葉が出たら、また相談にいらっしゃいと言われ、家族相談は終了しました。

たくさんの発達障害傾向の方と向き合ってこられた相談員さんが、同胞さんのことをこれだけ理解できるということは、やっぱり同胞さんにもその傾向があるんだと、わたしの予感は確信へと変わっていきます。

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