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Webディレクターの成果物は合意形成!と言っていて詰んだ

ことの始まりはディレクターは大事だよ啓蒙活動

半年くらい前まではディレクター職の重要性を知ってもらいたく、社内でいかに大事なのかメッセージすることが多かった。同僚だけでなく、経営層にも話していた。
少し背景を述べると、前職では「ディレクターって何する人?必要なの?」って言われることが多かった。確かにデザイナーやエンジニアなら視覚的に認識できる成果物があるし、セールス担当なら分かりやすい売上数値がある。でも、ディレクターにはそれが無い。強いてい言うならGAなどのレポートやプロジェクトの定義書などだろうか。でもそう言ったプロセスの途中に作られるものは成果物として認識されづらい。プロジェクトに直接携わるメンバー間であればディレクターの意義を認識できていたが、そうではない経営層からは理解が難しかったようだ。たぶんだけど。

ディレクターの最も大きな成果物とは

ディレクター職の重要性を分かりやすくするためによく言っていたフレーズが「顧客との合意形成」だった。
実際、上記を言っていた頃、合意形成というものがかなり希薄だった。いま振り返って考えるとありえないことなんだけど、要件定義や目標の共有というのが無いままプロジェクトが走っていたりしていた。当然、プロジェクトが頓挫したり、仕様から作り直すなんてことも一度や二度じゃ済まなかった。
当たり前だけど、合意形成を意識してからは上手くいきやすくなった。Webサイトを作る目的は何か?そのために必要な機能は何か?目的と機能にあったデザインとは?などなど、まぁ、本当に当たり前のことなんだけど。
だけど知らないうちに間違った合意形成の作り方を身に付けてしまっていた。

かたちばかりの合意形成

受託業務だと納期はかなりシビアだ。自社都合で簡単には変えられない。例え、プロジェクトメンバーが減ったり、急な差し込み案件が発生したとしても、上司からは「それって顧客には関係ないよね?何とかしようよ」と言われるのが返答テンプレである。そこで俺が身に付けたのは強引な合意形成だ。社内外から「ちょっと見直したいところがある」と言われても、「それは前回説明して合意取れていましたよね?再度検討するのであれば、全体のリスケと追加見積りを相談させてください」みたいなこと言っていたと思う。今思うと顧客視点の欠けた対応をしていたと思う。また次に依頼してもらえるかと考えると、問題があるだろうな。

合意形成には大きく3種類ある

転職後にも納期を無理矢理守るために、強引な合意形成をしてしまった。無事に納品は完了したが、顧客側から不満の声が上がり、社内からも注意を受けた。俺は間違っていた。短期的に「納期を守る」だけを優先したためだ。この時の失敗経験を得て、合意形成には大きく3パターンあるのだと考えるようになった。

  1. 強引にNOと言わせない合意形成

  2. ベストな答えが無いので消極的にマシな方を選ぶ合意形成

  3. 関係者が納得した本来の意味での合意形成

それぞれ、もう少し補足していこう。
1.は語気の強さや、ウチに任せておけばいいんだからみたいな雰囲気で得るかたちばかりのものだろう。見出しがミスリードかもしれないが、合意形成とは言えない。
2.は受注完了後の開発段階でよくあることだろう。例えば、想定していた機能が何かしらの制限で実現できないことが発覚し、代替案の提示か諦めるしかない場合だ。とてもデリケートな対応が求められる。
3.については補足はない。あるべき姿だろう

まとめ

なんだかんだ、ディレクターの職務として合意形成は重要だ。というか、職種に関係なく合意形成は重要だ。ただ、顧客と対面する上で強引な合意形成(本当は何か違うと感じている)をすると炎上に繋がってしまう。炎上しなくても、関係性は切れてしまうだろう。
多くの人と物事を進めていくには合意が必要だ、ただ関わる人全てに合意が必要かと言われるとそうでもないと思う。例えば、後輩・部下が自分都合を優先してしまう場合だ。まぁ、俺もよくしてたけどな。「先方担当者はこれが理解できていない!」みたいな愚痴っぽいことは良く言っていた。先方の思いや立場もよく知らないくせに。今日も自分のポンコツぶりを反省する内容になってしまった。


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