（12）『帽子』さんのおしゃべり

この世に誕生したみんなのおしゃべりシリーズ（12）回目。
15番目の方、『帽子』さんのおしゃべりです。

VOICE-15　『帽子』～君といつまでも～

あなたと一緒にいたい。
そう思うことが自然でありたい。

私はふわふわした存在。
大事にされているかと思えばそこらへ放り出される。
その時の気分と言ったらないわ。

私は大事にされたいの。
知り合いはとても大事にされているらしいわ。

でも、困ったことに、私はご主人様が好き。
この人のこのままを感じるのが大好き。
時々触れてくる手はとても優しいわ。
いつも愛おしく触れてくる。

この人が私を好きなのは知っている。
だって、この人は気に入ったものしか身につけない。
そういう人だもの。

大丈夫。
私はいつだって独り立ちできる。
だから翼のようなものがあるんだもの。

いつまでも放っておかれて窓の側に置かれたままなら、
いつでも飛んでいくわ。

いつも想像しているの。
あなたと一緒の時、風に頼んで飛ばしてもらう。
あなたが必死になって追いかけてくるその姿が見てみたい。