見出し画像

「ずるずるーー」

そう。僕は麺。

日々たくさんのお客さんに
すすられている。

醤油や塩味のいわゆる
ラーメンスープと調和し、
小麦の風味、コシや食感で
存在感を出しつつ
ヒトのお腹を満たしていく
ことが僕の役目だ。

僕とスープはラーメン界では
主役級であることは間違いない。

だからといって、
僕の主張が強すぎたり、
弱すぎたりすると、
ラーメン全体が台無しに
なってしまうのだ。

芯がしっかり残った
太くて硬い麺が入っていると、
いまいちスープが絡まない。

反対に、細くて柔い麺だと
スープと一体化しすぎて、
食感や風味などの
インパクトが
薄くなってしまう。

結局、好みにもよるが
少し芯がありながらも、
スープと調和できる麺が
1番好まれるのだ。

うん?待てよ。

日本の人間社会と同じなのでは。

芯がありすぎても悪目立ちするし
周りに流されすぎても
芯はないのかと思われる。

ある程度周りと調和しつつも
少し芯のある硬めの
人間が好まれるのだ。

やっぱりラーメンは硬めやな

昼下がりに
茹ですぎの柔いラーメンを
すすりながらふと思ったのであった。



この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?