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緊急事態宣言解除後のメンタルコントロール

 昨日、1ヶ月半ぶりに緊急事態宣言が解除されました。

 圧倒的に検査数が少ないので真実は分かりませんが、とりあえずロックダウンする事もなくここまで抑え込んだのは世界的に見ても特筆すべきで、ひとえに国民の頑張りと言えるでしょう。
 その一方で、一律10万の特別定額給付金もアベノマスクも、緊急事態宣言が解除された現在、我が家には届いておらず、新型コロナウイルスに対する初動の失敗から現在に至るまで、国民が騒ぐとようやく動くといった政府の働きについては疑問符を持たざるを得ません。
 日本人が非常に慎重な国民性であること、日頃から手洗いやうがい、マスク着用といった感染症に対して有効な生活習慣を身につけていること、日本語が飛沫しにくい言語であることなども理由として挙げられていますね。BCGワクチンが効いているという説もあります。
 まあ、何が正しかったのかは終息してからはっきりしていくでしょうから、今は推測で発信するべきでは無いでしょう。

 さて、緊急事態宣言が解除されたからといって新型コロナウイルスが無くなった訳ではなく、終息した訳でもありません。そこをはき違えると第2波がやってくる。未だ東京、埼玉、千葉、神奈川、北海道への移動はされていません。

 そしてコンサートについても、政府発表の段階的緩和では徐々に入場者数の上限を決めて再開し、オーケストラの演奏会が開催される5000人までの収容人数のイベントは7/10から収容人数の半分という条件で再開していくようですが、当然オーケストラはしばらく小編成中心の演目になるでしょうし、経済的にもエキストラを極力手配せず団員が出演せざるを得ないでしょうから、私たちフリーの本格復帰は年末から来年になる可能性すらあります。
 海外では合唱団120人中100人が感染したというニュースもありましたし、年末は余程の対策を練らないと第九の公演も難しいでしょう。

 その一方、家庭では子供たちの小学校が今週から少しずつ再開しています。今週は週2回、各2時間のみの短縮。その後も6月中旬の本格再開まではクラスを2つに分けての分散登校となりますが、学校再開は大きなニュース。そして妻も来月から職場復帰が決まり、家の中がバタバタと忙しない雰囲気になってきました。

 しかし僕自身はとりあえず年内の演奏会本番の依頼はもう来ておらず、レッスンもオンラインで行っている数校以外は各部活の状況すら分からない状態。少なくとも秋まではほとんど無職状態を覚悟しておいたほうが良い。
 そうなると、家族の中で僕だけが社会復帰を果たせずずっと家にいる事になる訳で、本当のメンタル崩壊はそこから来るのではないかと想像出来ます。

 幸い、東日本大震災の時にも音楽は無力なんじゃないかとメンタルをやられかけた事があったので、ある程度自分の思考回路が、精神状態がどのように動くか予想出来るようになりました。演奏家という職業柄、メンタルを自分でコントロールする事に慣れているのも大きいかもしれません。

 今回も緊急事態宣言が出る前に一度メンタルががくんと落ちたのを感じたので、そこは素直に落ちている自分を認め、3日間ほど何もせずあえて怠惰な生活を送ることで乗り切りました。ここで頑張ろうとすると疲れちゃうんですよね。

 今は毎朝自分の練習風景を配信する事で緊張感を維持するなど「これは復帰後への準備期間」と捉え、この時間にしか出来ない事をしっかり進めていくタスクを自らに課し、「自分だけが何もしていない」という空気にならぬよう心掛けていこうと思っています。
 来年3月に予定しているコントラバスコンテストの準備に取り掛かり始めた事も、良い気分転換になりそうです。こんなに時間が余る事も二度と無いでしょうから、来月からは運転免許を取りに行こうかとすら考えているくらいです 笑

 何しろかつてない事態ですから、平穏な精神状態を保つ事も難しいと思われます。「この状態だと自分の思考回路はどうなるか」を常に予測し、もしメンタルが落ち込んだとしても、決して一人で抱え込まず、頼れる人がいればどんどん頼っていくのが望ましいのではないでしょうか。
  

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