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【認知科学コーチングを受けた人向け】Notion × 認知科学コーチング × GTDタスク管理方法(運用編)

こんにちは。ヨシです。

前回の記事では「認知科学コーチング×GTD」を組み合わせたタスク管理方法の概要についてご紹介させていただきました。
今回はそのタスク管理方法の運用について、少し掘り下げてご紹介させていただきます。

今回の記事でもGOALやエンドステートという単語が出てきますので、前回の記事をご覧いただいてから本文をお読みいただけると良いかと思います。

タスク管理をする目的


まず、運用方法をご紹介する前に、少しだけ「そもそも、なぜタスク管理をするのか?」というところを触れさせてください。

私がタスク管理をする理由は、自分の立てたGOALを実現するために必要な行動を整理して、頭をクリーンな状態に保ち、行動を起こせるようにするためです。

私は自分自身の経験から身体的・心理的に環境を最適化すれば、行動が起こしにくい人でも行動できるようになり、人生がより良くなると信じています。
つまり私にとってタスク管理とは「これ(タスク管理で状況整理)を実行すれば、後は取り組むだけの環境を作ることができる環境最適化ツール」である、ということです。

タスク管理をする目的が明確になっていないと「なぜこんな時間をかけてタスク管理をしているんだっけ?」と細々したことに時間を変えるより行動していたほうが早かった…と本末転倒なことになりかねないので、タスク管理を始める前に、なんのためにタスク管理をしているのかについて一度考えてみることをおすすめします。

タスク管理方法


note記事のタイトルにもある通り、私のタスク管理の流れはGTDの運用をベースとしています。

GTDの運用と大きな相違点は3点あります。

■ GTD運用との大きな違い
1. プロジェクトとエンドステートと置き換えている
2. エンドステートの上位概念としてGOALというものがある
3. タスクを作るときは基本的にエンドステートからトップダウンで作成する (GTDではタスク作成は、思いついたことや気になることからタスクを作成するボトムアップ型を提唱していますが、エンドステートからタスクを作成するのはトップダウン型のアプローチになります)

前回の記事同様に、GOALとエンドステートが設定出来ていること、GTDの運用をある程度知識があることを前提に運用方法を記載していきます。

GTDの運用について知りたいという方はNotion公式アンバサダーの円谷さんが発信されている動画をご参照ください。
簡潔にわかりやすくまとめていただいています。(私自身もこの動画からタスク管理方法の着想を得ています)

GTDの運用の大まかな流れに沿って、私が特に意識して運用している部分を解説していきます。

■ GTDの流れ
・ 把握する
・ 見極める
・ 整理する
・ 更新する
・ 選択する
・ プロジェクト管理する

把握する

GTDでは気になることや思いついたことをINBOXという1つの箱で情報を一元的に管理します。私の運用方法では基本的に「設定しているエンドステートを達成するために必要な行動」を主としてINBOXに登録します。

現状からの積み上げではなく、「エンドステートを達成している自分はどういうこと成し遂げているのか?」「どういうことが出来ていないとおかしいか?」などの問いを投げかけながら作成します。
GTDでいうボトムアップ型ではなくトップダウン型でタスクを作成するのが重要です。
また、GOALはバランスホイールの8領域(仕事、趣味、人間関係、知性、家庭、健康・美容、社会貢献、ファイナンス)に対して複数のGOALを設定するのでエンドステートも必然的に複数設定することになります。
そのため、エンドステートごとに達成するためのアクションを設定していくので必然的にやりたいこと・やるべきことが溢れてきます。
それらを漏れなくINBOXに登録し、把握することがこのフェーズの目的です。

見極める

次にトップダウン型で作成したタスクは抽象度が高く、ざっくりした内容になることがよくあります。
私の体験談として、ざっくりした内容のタスクにいざ取り掛かろうとすると、何から着手して良いのかがわからなくなり、手が止まってしまうことよくありました。
それを避けるためにNotionのタスクDBのページ内で作成したタスクを細かく分解するようにしています。(仮に分解しなくても良い粒度のタスクであれば、分解はしなくてもOKです。私の場合は無理矢理にでも最低1つタスクを書くようにしています)

このタスク分解を行う前のタスクは、GTDでいう「INBOX」に登録しただけの状態です。
GTDの流れではINBOXの内容に対して「行動を起こすべきか?」という問いを立てて実行要否を判断しますが、エンドステートから作成したタスクは「周りの人に止められてでも達成したいことを実現するために必要なタスク」なので、見極めのプロセスは基本的にはスキップすることになります。

このような形で実行できる粒度までタスク分解ができたら、所要時間の見積もります。また、タスク分解した結果、切り分けて登録するタスクがあれば新たに登録します。(そのタスクについてもタスク分解する)

ここまで落とし込むことが出来たらステータスとしては「次にとるべき行動」に遷移します。
「次にとるべき行動」はタスクリストのようなものなので、複数あるタスクの中から、どういうときに実施するタスクなのかを認識できるようにSituationプロパティを作成し、自分の中でリマインドできるようにしています。

整理する

もちろんタスクはトップダウン型だけでなく、ボトムアップ型でも作成します。
例えば、壊れた家具を修理する、通信費を支払いにコンビニへ行く、市役所に住民票を取りに行く、といった生活するうえでやらなければならないことや思いついたことはそのままINBOXに登録します。
ボトムアップで作成されたタスクに関しては、GTDの運用と同じ流れで実行すべきかどうかを判断し、実行すべきであればタスク分解します。
すぐに実行しなくて良いものはステータスを「いつかやる・たぶんやる」に変更し、実行しなくていいと判断したものは「ゴミ箱」に変更して破棄します。

INBOXに登録したことを適時、何を成し遂げるタスクなのか?なんの成果につながるのか?を見極めて、具体的にどういう行動をするのか?整理して、具体的行動に落とし込みます。
ボトムアップ型のタスクが必要であることは間違いないのですが、あるべき姿としてはボトムアップ型よりもトップダウン型で作成したタスクが多いという環境づくりを目指します。
(認知科学的の文脈でざっくり表現するとトップダウンがWant to、ボトムアップ型のタスクはHave to、と言われるものに近いとイメージしてもらえるとわかりやすいでしょうか。)

更新する

GTDと変わらず月次、週次、日次でレビューを行い、それぞれの振り返りをしています。各レビューの内容についてはタスク管理の部分のみに絞ってご紹介させていただきます。

タスク管理以外も含めた詳細な振り返りの方法については以前のnote記事でも解説させていただいたのですが、半年以上も前の記事で内容も少し変わっているので、改めて振り返りの全体的な内容は解説記事でご紹介させていただければと思います。

  • 日次レビュー

今日実施したタスクの状況を確認します。
その他には、INBOXの「次にとるべき行動」のリストの中から明日実行するタスクを選びます。

日次レビューの画面だと画面左側から右側の明日実行するタスク一覧に移行すれば自動的に期日が設定されるようにしています。
また、時間に余裕があればタスク化が終わっていないINBOXに登録したばかりの状態のものをタスク分解していつでも着手できる状態にします。

  • 週次レビュー

設定しているエンドステートのタスク完了率と達成できそうかどうかの進捗状況を確認します。
エンドステートの達成が難しそうな場合、タスクの精度を上げたり、方向性の修正、エンドステート達成に関係ないタスクに時間を使いすぎていないかなどを確認します。

ボトムアップ型(エンドステート達成に関係ない)タスクが多い場合は、ボトムアップのタスクを減らすことができないかを考えたり、誰かに委任できないかも含めて考えます。
エンドステート達成のための時間を捻出するための方法や能力アップ、関係性の改善なども考慮に含めます。
後はどれだけエンドステートに対して執着できるかというのも重要です。
自分で立てた目標を妥協せずに追いかけられるかにかかってきます。

エンドステートの進捗確認以外はINBOXの内容を整理します。
このとき、「いつかやる・たぶんやる」の中でも実行しなさそうなものは「ゴミ箱」ステータスに変更して破棄します。
INBOXは常に数少ない状態を維持するように心がけています。

  • 月次レビュー

設定したエンドステートの達成状況を確認します。
エンドステートについては週次レビューでも確認していますが、月次レビューではトップダウン型のタスクとボトムアップ型のタスクの割合について確認します。

比較してトップダウン型よりもボトムアップ型のタスクが多ければ、普段の時間の使い方を見直したほうが良い兆候だと考えているからです。
限りある短い人生の中でより多くの時間をWant toに費やすべきなのでHave toの時間を減らす、Have toと感じている重要性を手放すということに向き合います。
また、重要性のところにも絡んできますが「行動しようとしてもなぜか行動ができない」「親やパートナーとの関係性が気がかりで同じところをグルグル回っている気がする」といったケースなどがないかも確認します。
こういう場合は心理的要因が行動を妨げていることがあるので、慎重に原因を特定して対応します。(コーチと一緒に向き合うことをおすすめします)

エンドステートは月単位で設定しているものが多いので、月次レビューのときに新しく次月度のエンドステートを作成、もしくは既存の内容の基準を設定し直します。

選択する

選択の内容については、GTDの考え方と似ているところがあり、機能するGOALとエンドステートが設定できていて、把握から整理までしっかり出来ていれば、自分の直感を信じて必要なタクスを選択することができると考えます。

ここも認知科学の文脈でいうと機能するGOAL設定が出来ていると、RAS(Reticular Activating System)が発火し、今まで認識していなかった情報を認識するようになるので発想力や集中力が増します。
また、脳には無意識レベルで物事の優先順位をクリエイティブに決める機能があるので、GOALに向かって必要なアクションを直感的に選択できるというカラクリがあります。
しかし、前述したように複数あるタスクの中から選ぶ場合にエンドステート達成に大きなインパクトがあるかどうかなどは判断基準として持っておいて決めるのも良いと思います。

ここまでタスクが作成できたら後は自分のタイミングで必要なタスクを適時実行します。
私の場合、当日のタスクを前日の夜にある程度決めていて、当日はNotionのダッシュボードでボードビュー形式で管理しています。
当日のタスクとして決めたときに、実施するタスクのステータスを「次にとるべき行動」から「今日やるべきこと」に変更します。
当日タスクのステータスは「今日やるべきこと」「今やっていること」「今日完了したToDo」の順に遷移します。(処理しきれなかったものは「次にとるべき行動」に戻る)
タスク実行時は、タスクDBのページ内で作成したタスク分解結果を見ながら(Notionで対象のタスクをサイドピークで開いて詳細を確認する)やるべきことを実施していきます。

タスクを実行していると、タスク分解が不足していたり、間違っていたりするケースもありますがその場合は、その都度内容を修正すればOKです。
また、似たようなタスクはテンプレート化したり、過去のタスクを元にすることもあります。

繰り返しタスクについては、習慣トラッカーを使って管理するので基本管理はしません。

プロジェクト管理をする

GOAL設定は認知科学のコーチングにおいてとても重要なものになります。
重要だからこそ勘違いされやすいのが、「GOALは設定するものであって、達成するものではない」ということです。
エンドステートは明確な期日と定量を設定しますが、その元になっているGOALは達成することよりも、GOALの状態にどれだけ近づいているかの成長率を重要視します。
例えば、この先の1年で現状の延長線上で105%のGOALを設定するよりも、現状の外である200%のGOALを設定することで150%成長できたほうが前者よりも後者のほうが圧倒的に現実が変わるからです。これがトップダウン型のタスク作成を推奨する理由でもあります。
そしてそれを繰り返し、自分がGOALに近づいてくると行動が失速してしまうので、GTDのプロジェクトを見直すように、GOALの定期的なメンテナンスが必要になります。

まとめ

認知科学コーチングを受けて設定するGOALとエンドステートをGTDの考え方を取り入れて行動管理する方法を解説させていただきました。
GTDの考え方や意図を汲み取れていない部分も多々あると思いますが、今の私にとってはしっくりきているタスク管理方法だったのでご紹介させていただきました。

内容について不明な点などあればぜひTwitterのDMなどでご連絡ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また。

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