自転車イベント「Grinduro!」参戦記 -その2 アフターレースと翌日のライド
ひとつの雪質に100とおりの滑りを試みるより、100の雪質にひとつの滑りを試みよ ーー故 三浦敬三氏
Grinduroが終わってから、日本のスキー界の草分け、三浦敬三氏の言葉が頭に浮かんだ。
どこかの文献で聞きかじったこの言葉。なんだったか忘れたんだけど、この言葉だけ覚えてる。
自転車でそんな走りをしたと思える、まさしく走ったことのない、質の違う幾つもの道を走って来た、という旅だった。
2018年9月30日、アメリカ・カリフォルニア州Quincyという街で行われた自転車ライドイベント「Grinduro!」に参戦。
この記事ではレース後の時間と、翌日のライドの様子をお届けする。
終わってからの時間も楽しいGrinduro!
メインイベントのライドが終了。
乳酸と達成感が全身を駆け巡っていたが、しばらくすると空腹感と喉の渇きに変わっていった。
肉とビールを全身が欲していた。
すぐにでも飲みまくりたい気持ちを抑え、まずは宿に戻って埃にまみれた全身をシャワーで洗い流そう。
表彰式やライブイベントなど、Grinduroはレースが終わってからもお楽しみがいっぱいだ。
キャンピングカーが究極のステイ手段!?
さて、途中から行動を共にしたイエクラさん(@45things)、
なんとキャンピングカーをレンタルしてQuincyまで来ていた!!
で、でかい。。日本で見るやつとは違う。しかもこれでも小さいタイプらしいではないか。
このキャンピングカー、すごいよ。なんでもついている。シャワーは中だけじゃない。外にもついている。
自転車洗えるじゃないか。
ちなみにここはキャンプ場でもあるので、シャワーに供給できる水道もついてる。
至れり尽くせりとはまさにこのこと。
これは快適かも。キャンピングカー、次来るときはぜひ考えたい。
みんなで来て、ワイワイやるのも楽しいはず。
アメリカはまさにRV大国であり、みんなすげぇキャンピングカーやら、話題のルーフトップテントで楽しんでる人たちも多かった。
日本ではこのようなサイズの車はスペース的に厳しかもなーと思った。
本来、現地で合流して5人くらいでくるというイエクラさん、
が、ドタキャンがあったらしく、一人だというので、食材が余ってるらしい。
ということで、我らチームジャパンは巨大キャンピングカーで打ち上げ!をすることになった!
イエクラ先生の手料理で肉を喰らう!
キャンプサイトエリアでは他のRVキャンパー達も近くにいて楽しそう。
表彰式はまさに祭り!
食事も美味しくいただいて、外が賑やかになってきたので表彰式を見に行くとしよう。
Grinduro上位者は男女、年齢、クラス別に様々な表彰が行われるのだが、優勝者は”King” “Queen”と呼ばれて表彰される。
このルートでトップを走ってきた人たち、、猛者には違いないが、みんなめちゃくちゃ楽しそう。
彼はシングルスピードクラスで2位になったナイスガイ。
王冠の造形がすごい、、、
隠し持ってきたお土産の出番
夜は更けていった。
途中ミュージシャンのライブなんかもあった。遅くまで音楽はかかっていて、夜中までフェスよろしく盛り上がってる連中もいた。
さて、ここらでようやく登場させよう。日本から密輸してきた究極のお菓子
“うまい棒”と”雪の宿”である。
事前にAbove bike Storeの須崎さんに“うまい棒”と”雪の宿”は外人にとてもウケる聞いていたので、買わない手はなしと、大人買いしておいたのである。
“うまい棒”は鉄板、”雪の宿”は甘しょっぱいその味がアメリカにはない味わいなのだそうだ。
「日本のお菓子どうだい? これDelicias Barって言うんだ」
と謎の声かけをし、その辺で飲んでる人々に配布してみた。
反応はやはりよかった!
「こんなのアメリカにはないよ」と言ってくれた。
それにしても、ビールとうまい棒、合う合う。
そんなこんなで大いに盛り上がり、宿に戻って就寝、爆睡とはまさにこのとと。
一瞬で眠れた。
翌日はベイエリアに近づいていい感じのトレイルを走る予定だ。
翌日の朝食
一夜明け、噂に聞くQuincyの朝食の名店、「MORNING THANDER」で朝食をいただく。
オムレツ頼んだら、期待した通りのアメリカンな朝食!! 噂通りうまい!
そしてボリュームも満点。これから長時間移動&ライドするのでちょうど良い。
朝食後、Grinduro! の中心人物で、以前日本でも一緒にライドしたこともあるEricが食べにきた。
記念に1枚パチリ。日本にも頻繁に来るそうなので、また再開を約束した。
Quincyを後にベイエリア方面へ移動
いよいよQuincyを後にし、本日のライド目的地、ベイエリア付近のトレイルまでドライブ。
行きと同じく、5時間くらいはある。
自走で帰ってるっぽい猛者も。。
帰りも改めて、山奥まで来たんだな、、と感じる風景。
またしてもスピード感覚が麻痺する街と街の間のまっすぐな道を進む。
トレイルを探す便利アプリがすごい!
知らなかったが、ベイエリア近くには素敵なトレイルが無数にあるのだそうで。
ここで登場するのが、トレイルを探せる便利アプリ「MTB Project」だ。
マスダさん(@naokies1228)は以前この辺りのトレイルを走ったことがあり、このアプリで色々トレイルを物色しているそうだ。
ユーザーの投稿機能もあって、トレイルの状態とか、様々な情報が取得できる! ウェブ版でも同様の情報が取得できる。そして無料!
世界中のトレイルの情報があるようだが、残念ながら日本の情報は無いようだ。
これはすごい。。
ちなみにアメリカのトレイルには結構種類があって、中には自転車では入れないものなどもあるらしい。
トレイルの街に到着
良さげなトレイルに目星をつけて、「Mill Valley」という街まで移動してきた。
ここでライド前にランチタイム。ボリューミーな朝食はすでに消化され、気付けばお腹がなっていた。
雰囲気あるタコス屋見つけて、タコスをいただく。うまい!
なんかこの街、全体が緑に溢れていて、かなり良い雰囲気。
自転車が盛んらしく、日曜日だったのでロードバイクやMTBに乗った無数のライダーを見かけた。
どうやら我々の目的地の山もメッカ的な場所らしく、多くのライダーがクライムしている。
今から走るのは「Muir Woods 国立公園」の一部のトレイル。付近に着いてすぐに思ったのは、
「あれ、なんかしっとりしてる。。」
昨日のQuincyのあたりは非常に乾燥していて土煙がすごかったわけだけど、
このあたりは木々が多く茂り、どっちかというと日本の林道に非常に近い条件なのではと思った。
実際風景も日本の山に似ている。
基本は快適な気温で、走りやすいトレイルだったが、
それなりに険しい斜面もちらほら。
トレイルの中で出会った老夫婦が印象的だった。e-bikeでガンガントレイルを攻めていてカッコ良い!
アメリカはe-bikeが結構普及しているようで、街中でもe-bike専門ショップをみかけるほど。
2つ目のトレイルへ
片道10キロくらい楽しんで、
別のところにも行ってみようということで、再度車を走らせた。
今度はだいぶサンフランシスコに近い、ゴールデンゲートブリッジの北側。
「Marincello Trail」あたりを走ることに。
ここは地形が面白く、森林はあまりなく、丘という感じの斜面がいくつもある地形。
こっちはまた乾燥気味で、土がサラサラしている。
いくつものトレイルが連なっていて、分岐を選んで進んで行く。
なかなか険しいシングルトラックがあって楽しい!!
しばらく走ってると時間的に薄暗くなってきた。
最後はナイトトレイルライドも楽しめ、お腹いっぱいに!
ゴールデンゲートブリッジの裏手まで到達。
全体が見渡せる場所まで行くにはもう一山超えないといけないようで、時間的に厳しいのでやめておいたが、ゴールデンゲートブリッジの先っちょだけ見れた。
そしてその先にはサンフランシスコの灯り。
なんとも風が気持ち良かった。
撤収、そして帰路へ
空港近くの街のホテルに宿泊することにし、
撤収してチェックイン。
晩飯を求めてしばらく彷徨ったが、アメリカの夜って意外に早いのね。
20時くらいで結構店が閉まっている。。
治安の関係もあるのか、あまり遅くまではやってないみたいで、
ややディナー難民に。結局ハンバーガーをテイクアウトし、
バイクをパッキングしながら食べることにした。
翌日午前中の便で帰国するため、
ホテルの部屋でバイクをパッキングすることにしたのだが、
取れた部屋は3階。つまり、3階まで自転車をあげる必要がある。。
しかもエレベーターなどない宿。
2人して階段でバイクと荷物を担ぎ上げるということになった。
これがライドで疲れた体にこたえる。。
バイクとともに移動している場合、ホテルは1階の部屋をおすすめしたい!
寝坊できない翌日に備え、倒れるように寝た。
帰りのサンフランシスコ空港、一気に文明の世界に帰ってきた気分だ。
ちなみにバイクを大型荷物に預ける時、聞かれたのは、
「バッテリーついてるか?」つまりe-bikeかってこだ。
ここでもe-bikeの普及を感じた。
「自分の脚で走ってきたよ!」と答えておいた。
日本に着いたらそれは一瞬の出来事のようだった。
未踏の大地をゆく旅
多くの未踏の大地、走ったことのない道を一気に体験した旅だった。
そしてその道は2019年10月12日に開催される日本でのGrindudo!につながっている!
とにかく”いろんな表情の道”が走れるのもGrinduroの魅力だ。
日本でもたくさんの走ったことない道を走れるのが楽しみ!
こちらの模様ももちろんお届けする予定。
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