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今日から使える写真講座 Vol.09

人物写真、ポートレートを素敵に撮るための第一条件。と、それを知る為の写真の善し悪しを考察

2018年6月から2020年1月まで、福井県の地域誌に寄稿していた写真を撮影する時に誰でもできるワンポイントレッスンを20回分を再構成してアップしていきます。

写真の善し悪し

カメラという道具をつかって、写真編集ソフトでレタッチして、アプリならフィルター使って写真を仕上げます。

道具を使い最高の仕上げをしていく事はとても重要です。

できうる限りの技術をそこに注ぐ。これは当たり前であって、善し悪しには繋がらないのですが、その選んだ技術や手法が誰にとって最上のものなのか?

この事が写真を撮っているときにいつも考える事です。

なぜ最初に善し悪しの話を書いたのか

僕が講師をつとめる教室やサークルに来る方が人物を撮影したいと言うときに、聞いてくるのが背景のボカし方です。

とても需要のある技術なんだなと感じています。

でもそれって本当にその写真を撮るときに重要なのか?

毎回そんな疑問があるのです。

他にもチョット色褪せた写真っぽいレタッチやファッション誌のモデルさんのようなポージング。

どこかで見たことがある「カッコ良さげな」写真を残す事

誰にとって素敵な写真なのだろうか?

カメラマンの写真か? 写真に写る人の写真か?

写真を撮る仕事をしながら作家性の強い写真を撮ってそのイメージを選んでもらうことができれば最高だと思います。

ただ、この前提には写真に写る人が色んな写真やカメラマンを知った上で、その人が撮る写真が好きであるというのが大切だなと考えています。

この時に、カメラマンの写真でありながら、写真に写る人にとっても善い写真になるのです。

だからこそ、SNSやカメラマンへ依頼が簡単にできるプラットフォームがあり、そこで自分の好きな写真を撮るカメラマンを選ぶ事ができるようになってきています。

ただし、最初の前提で無い状況で、カメラマンよがりの写真になっていたらイヤだなと思っています。

ここでやっと、人物写真を素敵に撮る方法

人物写真、ポートレートを素敵に撮るための第一条件と書きながら、前置きが長くなってしまい、申し訳ありません。。

前に書いた「カメラマンの写真か?/写真に写る人の写真か?」どちらにしても素敵に人物写真を撮るために必要な事。その第一条件は、、

「撮影する相手を大好きになる!」

とても当たり前かもしれません。でもこの第1条件がないとカメラマンよがりの「どこかで見たカッコ良さげなだけの写真になってしまいます。

撮影する短い時間であっても、大好きになるのが大切です。

なので、ご家族の写真を撮影される方は、最初から大好きなお子様や家族なので、第一ポイントはクリアするのかなと思います。

かっこ良く撮りたい!可愛く撮りたい!は当たり前。その前に「大好き」になるが最初なのです。

作品としての質で違いもある

今回書いた第一条件に当てはまらない写真作品もあるかと思いますが、目の前にいる人と関係性があり、そのなかで写真を撮ろう、撮りたい!と思う時に「大好き」近い感情の動きがないと、あたたかな素敵な写真にはならないかなと思っています。

嫌いな人を嫌悪の感情で撮る写真はそんなイメージに仕上がると思いますが、僕が撮りたい写真ではありません。

背景ボカしについても少しだけ

人物撮影、ポートレートとなると、現在スマホの機能でも「ポートレートモード」なるものまでできました。

やはり、背景ボカしは需要があるんだなと改めて感じます。

背景をボカすことで得られる効能としては、写真の中にある情報量がすくなくなり、人物に注目できるようになります。

そうする事で可愛さやかっこよさなどが、より一層際立つことで写真が上手くなったように感じる事ができます。

ボケ違い

ボケ味はどう見せたいかで調整してください。
やり過ぎは不自然になるかも。

背景がボケてない人物写真も善い

誰の為の写真か?にもよりますが、写っている人やその家族や身近な人が、未来にその写真を見るとしたら、背景がボケていない写真は最高に善い写真になります。

何故か?

背景に写る情景や景色、写り込んでしまったモノや人。その全てが写真を撮った時代や時間、空気感まで残しているからです。

この空気感と写っている人との関係性も含めて、未来、将来にその写真を見ながら、見ている人みんなで、思い出話をすることができるのです。

写真をキッカケにコミュニケーションが生まれ、素敵な時間を過ごす事ができるような背景がボケていない人物写真も善いなと考えています。

「近くても、遠くても将来その写真を見たい」

素敵に人物写真を撮るために必要第一条件は「撮影する相手を大好きになる!」でした。

この第一条件で撮影された写真は必ず将来、見たいと思った写真です。

その見るときにどんな見方をするかによって、背景をボカすのか、ボカさないのかを考えたり、レトロ調の仕上げにするのか、モデルさんのようなポーズをとってもらうのかなどを考える事が重要だなと思っています。

最後までご覧頂きありがとうございました。


<お店の情報>
福井市内にあるDot.Graphでは女性カメラマンが講師となった写真講座を開催しています。

このnoteの記事より、もっと詳しく写真を知って楽しみたいとお考えの方は福井市周辺の方に限られてしまうと思いますが、ぜひご参加ください。




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前田龍央|写真館オーナー/結婚指針書ディレクター/写真家
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