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252/366 【さらば遠き日】 銀河英雄伝説 Die Neue These 第23話

嘘をつくなミッターマイヤー。卿は嘘をついている。

映画館だと4話分一気見だったから、前後の筋でこのシーンのショックがやや和らいだのだが、1話単体で改めて見てみると、いかにこれが宮野ラインハルトの神回かが分かる。

・冒頭の、喧嘩して意固地になってしまったが、意思と意地で毅然と振る舞う帝国元帥。

・その直後の、5歳児のようになって駄々をこねては泣きじゃくり、親友の死を受け入れようとしない二十歳そこそこの青年。

でもあなたはまだ疲れてはいけません。

・茫然自失したまま、唯一の心の拠り所となった姉に別れを告げられてしまった弟。

・もう隣にはいない親友との誓いをオーベルシュタインに人質に取られ、でも他には何も無いが為、オーベルの狙い通り、その誓いだけを心の拠り所にして、再び宇宙を手に入れんが為に歩き出す、孤独な宇宙の覇者。

ざっと分けてもこれだけある。しかも最後に無理くり立ち直るところには

実力のない覇者が倒されるのは当然だからな

という、ロイエンタールの野心をくすぐる火種を仕込まなければならないわけで。これがまた、半ば自暴自棄で、でも挑発的で、この人はこのまま破滅の道を進むんだろうな、という慰めようのない修羅道のようなものを感じさせる。あの乾いた笑いの空虚な響きに心臓が痛む。

25分でこんだけ演じ分けるってどうなのよ。なんなの、天才なの?←

収録、どれくらいの時間かかったのかしら。一気にやらないと心のエネルギーが保たなそう...

その他にも...

姉弟会談の際、アンネローゼの画面が暗い虚空に浮かんでいる様子なんて、もう絶望しかない。しかも言ってること、相当キツイ。鬼か鬼姉か。

その後、10巻でアンネローゼはヒルダに語る。

3年半前、弟は私に見放されたと思ったかも知れません

ええ、ええ、思いますよ、確実に。

オーベルシュタインの発破のかけ方も秀逸だし(シーズン1のオーベルは、冷酷さが弱いかも、なんて思ったけれど、シーズン2からメチャメチャ本領発揮し始めて、それがこの回で爆発した。いやもう彼だけは絶対に敵に回したくない)

この続きはいつ製作されるのだろう。製作されるのかな?されるよね!してねお願い。

映画版で感想書いていたからTV放送版では書かなくていいや、なんて思っていたけれど、この回ばかりは書かずにはおられませんでした。来週の第二部最終回も、最後の回然としていて秀逸だけれど、改めて今回のこの25分は凄すぎると思ったのでありました。

ここまでの映画館で見た時の感想をまとめがてら、貼っておきます。


明日も良い日に。

伴走、62日目!





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