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15/365 【哀悼】 RUSH のドラマー、ニール・ピアートを偲んで

2020年、感情noteを始めます。

心が震えたお芝居や映画や本、訪れた場所といったコト録も続けますが、それらは言わばハレの日。その合間にある「普通」の毎日を、も少し書いてみたいのです。でも、何でも良いってなると、ちょっぴりハードルが高いんです。

感情は毎日動くもの。喜怒哀楽のようにパッキリしたものもあるけれど、その隙間にある色とりどりのあわいも見つめてみる。良くも悪くも、なんかもやっとしたやつ。1日を振り返って、感情がなーんも沸かなかった、なんて日もあるかも知れません。それはそれで興味深い。

写真と140字だけの日もOK。ちゃんと整理できていなくてもOK。毎日書いていたら、何かが変わるかも知れないし、何も変わらないかも知れません。なーんも定かではありません。

でも、やってみたいをやってみる。できることなら、365日。意地っ張りな自分を見据えた上での、やってみようを始めます。

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カナダのバンド、RUSHのドラマーであるニール・ピアートが脳腫瘍で亡くなった。享年67歳。早すぎる。

数年前にRUSH活動休止のニュースが出た時に、1度もライブに行けなかったことを後悔した。今思えば、あの頃から闘病しておられたのだろう。

でも解散後に復活するバンドは少なくない。だから、何かの機会はまだある、と心の隅っこで思っていた。

だから今回のニュースはショックだった。彼の生ドラムを聞く機会は、これで本当に失われた。

城壁のように周りをぐるりと取り囲むドラムセットの真ん中にでん、と座り、超絶技法で様々な音色を奏でる様は、まるで阿修羅のようだった。ドラムセットに座った瞬間、脇から何本か手を生やしていたに違いない。

でも、力でごり押しするわけではなく、繊細で、リリカルで、でも、ぶっとい芯としっかりとした骨格のあるドラムを叩く人だった。

ときに叙事詩のような、ときに風刺小説のような独自の歌詞世界も彼の手によるものだ。読み手の状況や年齢によって解釈が変わってくる歌詞は、今読み直しても新しい感動や発見がある。

ライブでの演奏を考えてレコーディングしている楽曲が殆どだが、たまにライブでは無理だろうと思う曲も作る。だが、技術の進化のおかげで生演奏できるようになった

と後日コメントしていたTom Sawyerで始まるこのアルバムが好きだ。この曲は、細やかなおかず的フィルを含め、ほぼ1音も変えずにアルバム通りライブでも叩いていたらしい。変態か。

A面の終わりの曲やB面の一曲目、という概念が無くなって寂しい、とも同じインタビューでコメントしていた。

その、A面ラストのLimelight という曲は、RUSHの中でもお気に入りの1曲だ。(訳詞てみた)

Limelight 

Living on a lighted stage              照明に照らされた舞台
Approaches the unreal                感じ考える者たちは近づく
For those who think and feel      この世ならざる世界に
In touch with some reality           金メッキのかごの外に広がる
Beyond the gilded cage    現実の一端に触れながら

Cast in this unlikely role    割り振られた分不相応な役
Ill-equipped to act        準備もままならぬ
With insufficient tact      演技力もない
One must put up barriers    だから心のシャッターを下ろす
To keep oneself intact                 壊れてしまわぬように。

Living in the limelight     きらびやかな毎日は
The universal dream       万人の夢
For those who wish to seem    ハリボテの生を目指すなら。
Those who wish to be                 自分を生きたいなら
Must put aside the alienation     疎外感を手放し
Get on with the fascination        憧れと折り合いをつけ
The real relation                           真の絆をつむげ。
The underlying theme                それが根源のテーマ

Living in a fish eye lens    魚眼レンズの世界で
Caught in the camera eye     カメラが回る中
I have no heart to lie                   嘘はつけない
I can't pretend a stranger          この見知らぬ人が
Is a long-awaited friend             待ち詫びた友人だなどと。

All the world's indeed a stage   この世は舞台で
And we are merely players         我々は役者
Performers and portrayers        演じ、表現する者たち
Each another's audience           金メッキのかごの外に立つ
Outside the gilded cage            お互いの鑑賞者

Living in the limelight     きらびやかな毎日は
The universal dream                   万人の夢
For those who wish to seem      ハリボテの生を目指すなら。
Those who wish to be                自分を生きたいなら
Must put aside the alienation    疎外感を手放し
Get on with the fascination        憧れと折り合いをつけ
The real relation                          真の絆をつむげ。
The underlying theme               それが根源のテーマ

Living in the limelight
The universal dream
For those who wish to seem
Those who wish to be
Must put aside the alienation
Get on with the fascination
The real relation
The underlying theme
The real relation
The underlying theme

Audience needs to be earned. ファンを当たり前だと思ってはならない。

を常々心掛けていたという。

Progressive rock is progressing. プログレは、進化し続けているんだ。

スポットライトを浴び続けながら、最後まで自分であり続けたニールを、これからも尊敬し続けます。

そんなRUSHトリビュートウィークの最中。


言葉は言霊!あなたのサポートのおかげで、明日もコトバを紡いでいけます!明日も良い日に。どうぞよしなに。