何故自社のIPインフラの方が優れているのか?
インフラにはそれぞれ長所や短所がありますが、メール配信に関するインフラについては、デリバビリティー面からして自社インフラの利用が圧倒的にお勧めです。
理由は以下の通り:
デリバビリティーに関する問題の調査と原因の特定。
ブラックリスト解除のプロセスが簡素化。
各種設定が容易。
この記事では上記の要点を詳しく解説します。
デリバビリティーに関する問題の調査と原因の特定
弊社では、業界のベストプラクティスに従い、初期段階から専用ドメインの使用を推奨しており、自社サーバからサードパーティーのクラウドなどを経由せずにメールボックスプロバイダーへの接続を行うことで、メール配信にかかる時間をできるだけ短縮しています。また、送信IPやIPレンジの履歴が明確であり、SMTPログにもアクセスできるため、調査や原因特定が容易に行えます。以上の点により、弊社プラットフォームからのメール配信は高確率でデリバリーされる信頼性を誇っています。
一方、他社のメール配信においては、サードパーティーを経由して送信することがあり、調査や原因特定が複雑化し、時間がかかる、または原因の特定が不可能であることがあります。さらに、送信IPやIPレンジの履歴が不明瞭で、仮にそのIPが過去に悪用された場合、配信に支障が出ます。SMTPログへのアクセスが不可または複雑な場合であることが欠点として挙げられます。
ブラックリスト解除のプロセスが簡素化
この項目を説明する前に、とある送信者が利用しているIPまたはドメインがブラックリストに追加され、配信に支障が出たと仮定します。
自社インフラを利用していた場合、弊社のメッセージングオペレーションチームが問題解決に向けて手助けします。その後、SMTPログなど必要なデータの入手が容易であり、迅速かつ効果的な対応が可能です。また、弊社は常に業界での信用・信頼の維持を追求しており、ほとんどの場合、一定レベルの信頼関係が構築済みなので、問題解決が円滑に進む重要な要素となります。
一方、他社インフラを利用していた場合、IPまたはドメインの所有者情報に食い違いがある可能性があり、ブラックリスト管理団体が対応を拒否する可能性があります。また、解除プロセスに必要なデータについては、他社に依存するため、問題解決への道のりが複雑かつ長期化する可能性があります。
各種設定が容易
メール配信は簡単ですが、正しく行う事は難しいです。そのため、各種設定が重要となります。各種設定と言っても様々な設定が存在しますが、具体的には同時接続数、メール認証そして送信IPの選定があります。
同時接続数については、送信サーバから受信サーバに対して開けるコネクション数、そしてそれらのコネクションを通してどれだけの速度でメールを送信できるかを指します。ほとんどの場合、これらの数値は非公開、または常に変動してるので具体的な数値に絞り込むのは難しいです。
弊社の場合、公開されてるデータや経験に基づいて自社インフラを定期的に調整しているので最適の同時接続数や送信速度を保つことが可能です。他社の場合、インフラが他社依存なので同時接続数の設定が困難か不可能な場合があります。仮にできたとしても流動的な数値なので適用しても効果がない場合があります。
次にメール認証。この場合DKIM認証が該当しますが、弊社の場合、送信ドメイン自体にDKIM認証を行います。つまり、送信ドメインに対して直接DKIM認証を行うので信頼性が高いと扱われます。他社の場合、送信ドメインが共有されてるのでその共有されてるドメインに対してDKIM認証を行います。しかしこの場合DKIM認証が共有されてるので送信ドメインに対して直接認証するより信頼性が低く、特にGmailに置いては認証方法次第で開封率が約10%違うとの調査結果も出ております。
最後に送信IPの選定。弊社では送信IPレンジを複数、そして全て10年以上保有しております。どの様に使われたか、履歴を完全に把握しておりその結果、高品質で安定した配信を実現しています。他社の場合、インフラが他社に依存してるので送信IPが不足し購入が迫られる場合があります。その際、履歴が不明瞭で購入後に初めて過去に悪用された事実が判明し、配信に支障が出る場合もあります。
以上の特徴により、弊社ではメール配信に必要なインフラが可能な限り弊社の管理下にあります。それゆえに高品質かつ信頼性の高いメール配信を実現することができます。