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3日連続スリinエクアドル

「エクアドルなんて糞みたいな国、二度と行くか」


初めてのエクアドルは私にとって、散々な思い出となった。

最初の事件は、コロンビアから国境を越えてエクアドルに入国して間もなくのこと。エクアドルの首都・キトへ向かうバスに乗っていたのだが、旅人として大失態とも言えるうたた寝をしてしまった。目覚めると、座席の網ポケットに入れていたサングラスが当然のように無くなっていた。目覚める前まで隣に座っていたのは人の良さそうなおばさんだったが、人は見かけによらないもの。それでもこんなもの微々たる出費。屁とも思わなかった。
若干の悔しさを抱きつつ、夜中にキトの新市街に到着。新市街の宿に宿泊したのだが、夜中に泥酔して帰ってくる宿泊客がうるさかったので翌日は宿をチェンジすることに決めた。

翌日、値段の格安な宿が旧市街にあることがわかり、バスで向かおうとするも、バスは北京の電車並みに満員御礼で乗ることが出来ず。なんとか乗り込もうとトライするも、片足だけ入れるので精一杯ですぐに締め出された。こうなったら少し遠いが、歩いて行くことに。お得意のGOOGLEマップを使用するため、スマホをポケットから取り出そうとすると…何もない。周囲に落としたかと見回したが見当たらない。駅員に落し物を聞いてもない。もう何がなんだかわからなかった。スマホは、ナビやWIFI利用ができるため、旅人にとっては必需品。何より全言語をオフラインで訳してくれる機能や、現地語を学ぶアプリが利用できないと考えるだけで地獄だった。この紛失は、パナマの国際勾留やメキシコのニューハーフ事件なんかとは比べ物にならないほどのショック。これからの旅程を含めた何もかもがそこには集約されていたのに。

 少し頭が冷えてくると、スマホのありかが先ほど片足を踏み入れたバスの中だと感づいた。一瞬の隙をスリたちは見逃さなかったのだ。これで2日連続スリ被害に遭うアンラッキーマンとなってしまった。

 命からがら旧市街の日本人宿・スクレに到着すると、心強いことに何人も日本人がいた。そういえば中米のニカラグア以来、日本人とは会っていなかった。スマホがなくなったショックは大きかったが、日本人がいるという安心感に少々傷は癒やされた。
 翌日、意気投合した日本人2人とエクアドルの観光名所である赤道直下に行くことに。道中のトラムでは、前日にスマホをやられたこともあり、細心の注意を払うだけでなく、2人に
 「バスでは盗難されやすいから要注意」
 と体験談をもとに力説。この街では最警戒が必要なんだと教えたのはいいのだが、私のウエストポーチが開いているのはどうしたものか。

ないないない!‼️


知らぬ間にウエストポーチに入れておいた財布が拔かれていたのだ。一体いつどのタイミングで抜かれたのか。特に満員だった訳でもないのにどういうことなのか。盗んだ人はマジシャンに転職した方が割に合うんじゃないか。色んな思いが頭をよぎる余裕があったが、クレジットカードが一切無くなってしまったことに気づいて顔面蒼白。これまで大した病気やケガもなく、カメラ2台分くらいしか被害がなかったので、海外旅行保険には入っていなかったのだが、中南米を旅するのに海外旅行保険は必須だと痛感したのだった。

3日連続スリはさすがに堪えた。このままズルズル盗まれ続け、最終的にホームレスになってしまうんじゃないか? という思いに駆られ、何も観光せずにエクアドルから脱出することに決めたのだった。

現在までの盗難被害実績
①デジタルカメラ(バックアップなし) =北京 満員電車
②デジタルカメラ=アメリカ・マルセド 長距離バス
③サングラス=エクアドル 長距離バス
④スマートフォン=キト 市内バス
⑤財布(クレカ2枚、20$) =キト 市内バス

スクレからカトリックの催事を見下ろす

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