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dot_haraiの2023音楽年間ベスト50(推薦曲動画・プレイリスト付)

10年以上やっている毎年年末恒例のお楽しみです。開帳します。
極個人的なとっ散らかったチョイスですが、読んで頂いた方にとって何か面白い、良い発見があれば嬉しいことです。
過去履歴はこちらからどうぞ。

2023年リリースのタイトル(EP含む)から特に良かった・また聞きたい、順位の上下で大きく自分の中の価値が変わるわけではない50枚を選出しています。
動画やSpotifyリンクをつけているので、是非聞きながらご覧ください。

アルバムの前に今年のベストシングルを。
谷口喜多朗氏のソロプロジェクトTeleは昨年から聞き始めて大好きなのですが、この「ホムンクルス」は決定打になってもおかしくない名曲。と思ってたがそんなに広がってる気がしなくて歯がゆいです。この機会に是非どうぞ。


ではアルバム・EPのTOP50、1位から並べてます。

1.ずっと真夜中でいいのに。「沈香学」

2019年デビューアルバムを当時の1位に推し、今回もトップです。出す曲出す曲ワクワク感止まず、最早絶対的信頼感を置いてます。冒頭歌い出しはビビッと痺れるフレーズで、否が応でも高まりました。

実は2ndでちょっとマンネリかもと感じてたところ、その後この「あいつら全員同窓会」でグッと引き戻されやはり大好きだなと再認識しました。今年の心残りはライブチケット取れなかったことで、特にこの曲の現場はしゃもじジャンプなどクッソ楽しそうでうらやましいですね。


2.Baaba Maal「Being」

セネガルのアフロポップシンガー、御年70近いそうだが全然衰え感じさせないどっしりとした安定感。祭祀的呪術的チャントに骨太なロック、エレクトロ要素も加わり満腹大満足な一枚。


3.GEZAN with Million Wish Collective「あのち」

2020年の「狂(KLUE)」に続きまたも傑作。コーラス隊Million Wish Collectiveが加わり、より生命讃歌に満ち溢れた感じ。


4.Shakti「This Moment」

ジョン・マクラフリンのギターにタブラ、ザキール・フセインのユニット、なんと46年ぶり新作。スピリチュアルでダイナミックな展開が満載、神々の遊びを鑑賞するが如き至福の体験です。


5.君島大空「no public sounds」

1stアルバムから8ヶ月でリリースされた2nd。こちらは抜き身の放つ危険な妖気が籠もってるというか、1stとはまた異なる美しさを感じます。


6.くるり「感覚は道標」

オリメンもっくん復活の新作。気持ちの良いスコンと抜けたロック。


7.Sufjan Stevens「Javelin」

3年ぶりの9枚目AL。しばらく聞いてこなかったんですが、温かみとスケール感ある楽曲が真摯で実に魅力的ですね。


8.タイトル未定「青春群像(2023ver.)」

北海道のアイドルグループ、2021年のデビューALの現メンバーver。前向きなメッセージが胸を打ちます。北の大地から羽ばたいてほしい。

初の全国リリースシングルも名曲です。


9.KOTONOHOUSE「moeǝɯo」

「え アタシ!?」のサウンドロゴが印象的なFuture Baseトラックメイカー。読経的歌いまわしや、アゲの高揚感が麻薬的に気持ちいい。


10.Faraj Suleiman「As much as it takes」

パレスチナ出身のジャズピアニスト。ドラマチックな展開は、ティグラン・ハマシアンを彷彿とさせます。


11.民謡クルセイダーズ「日本民謡珍道中」

民謡とラテン音楽の融合が熱いバンドの2nd。唯一無二!

民謡つながりでこちらも良かったです。


12.Bixiga70「Vapor」

ブラジル・サンパウロの攻撃的アフロビートバンド。アガります。


13.松木美定「THE MAGICAL TOUCH」

気鋭のSSWの1stAL。上質のジャズミュージカルのようにきらびやかなポップス。


14.ROTH BART BARON「8」

日本とドイツの2拠点活動を始めて最初のアルバム。これまでの作品ではアルバムのカラーやテーマが朧気ながらも見えてたのが今作ではまだ感じ取れないものの、サウンドやポジティブなエネルギーに新天地の影響を感じます。


15.PAS TASTA「GOOD POP」

エレクトロトラックメイカー・プロデューサー達のスーパーチーム。サウンドギーク集団という紹介も頷ける一癖二癖が面白いです。


16.No-No Boy Empire Electric」

イタリア+ベトナム系アメリカ人の移民研究家による音楽プロジェクト。アジアの民族音楽の要素が散りばめられた、優しくも儚げな歌に惹き込まれます。


17.Dudu Tassa「שמש וענן」

イスラエルのロックミュージシャン、今年はRadioheadのジョニー・グリーンウッドとのコラボ作もありましたが、こちらの方が躍動感あり好みです。


18.Jaimie Branch「Fly or Die Fly or Die Fly or Die ((world war))」

昨年亡くなったジャズトランペッター遺作。ワイルドな壮大さがあります。


19.時速36km「狂おしいほど透明な日々に」

2021年の1stALは年間ベスト1位にした現行最推しロックバンド。こちらのEPでは新機軸も感じつつ、日常をすくい取ってくれるような優しい眼差しの歌詞が相変わらず素敵です。

いつまでもアンセムとなり続けるであろう確信がある、それだけのパワーを持った代表曲。


20.fishbowl「王国」

静岡のアイドルグループの2ndAL。曲の振れ幅がこれでもかというほど広いにもかかわらず、どれもクオリティ高いです。ダブルミーニング効いたタイトルや歌詞の捻りも聞きどころ。


21.ANOHNI and the Johnsons「My Back Was A Bridge For You To Cross」

7年ぶりのアルバム。近年は全容見えない肥大化が進んでる印象があったのですが、ソウルフルで力強く美しい本作では近い存在に聞こえてしっくり来ました。


22.TOMOO「TWO MOON」

女性シンガーソングライターのメジャー1stAL。背伸びせず自然体なソウルファンクポップと低音ボーカルの組み合わせは意外と他になく、ハマりました。


23.曽我部恵一「ハザードオブラブ」

これとは別にヒップホップアルバムも出すという充実っぷりが自ずと滲み出てくるような好盤。


24.New Breed Brass Band「Made In New Orleans」

Trombone Shorty曲で名前を見ていたバンドの1st。ニューオリンズのファンキーなセカンドラインビートにヒップホップの要素も加えた次世代バンド。


25.EABS「In Search of a Better Tomorrow」

ポーランドとパキスタンのジャズバンドの邂逅。Jaubiの前作もそうでしたが、瞬間音がピカッと光る鮮烈さが素晴らしい。


26.Aga Khan Master Musicians「Nowruz」

イスラム音楽をベースにアジアアフリカなど各国の民族音楽を融合させるプロジェクト。名人芸の集合体。


27.Young Fathers「Heavy Heavy」

ジャケの通り、孤高の刺々しさがエッジーでかっこいいスコットランドのバンド。


28.Lisandro Aristimuño「El Rostro de los Acantilados」

アルゼンチンのインディーSSW。やや過去作よりヘビーめかも。憂いあるメロディーが染みます。


29.Todo Aparenta Normal「Canción mata algoritmo」

これもアルゼンチンのロックバンド。上のLisandro Aristimunoとのコラボ曲で知りましたが、なかなかアグレッシブで良いです。


30.高山燦基「掬ぶ」

"たかやまあき"で"むすぶ"と読みます。活動休止したバレーボウイズ ギタリストソロ作。めちゃ風通し良いメロウミュージック。


31.The National「First Two Pages of Frankenstein」

米インディーロック界の代表格。豪華ゲスト陣ですが、留まらぬ哀愁は変わらずです。


32.Jon Batiste「World Music Radio」

マルチな才能を発揮する音楽家。架空のラジオを舞台にした、タイトル通りワールドワイドでバラエティ豊かな内容。


33.cadode「浮遊バグ」

3人組音楽ユニットの1stフルアルバム。独特の浮遊感が良いです。

こちらの曲が狂おしく大好き。


34.Alfredo Rodriguez「Coral Way」

大好きなキューバのピアニスト。今回も軽妙洒脱なプレイです。


キューバのピアニストといえば、こちらも良かったですね。


35.mudy on the 昨晩「An Insturumental」

滾る爆裂インストバンドの活動休止後11年ぶりのアルバム。


36.boygenius「the record」

米インディーロック界で人気の女性シンガーソングライター3人によるスーパーグループ。それぞれのソロ作は好きなだけに、これに関しては期待を上げすぎてしまった感が。とはいえクオリティの高さは折り紙付き。


37.Koum Tara「Baraaim El-louz」

アラブ大衆歌謡シャアビと西洋クラシックやジャズを融合させるユニット。異なる要素が交じり合う緊張感がたまらなくかっこいい音楽です。


38.Shalosh「Tales of Utopia」

イスラエルのジャズトリオ。美しい旋律とエキサイティングな展開が目白押し。


39.Asake「Work Of Art」

ナイジェリアで人気のアフロポップシンガー。軽やかなんだけど、それだけでなく憂いや深みも感じる曲たちです。


40.ザ・リーサルウェポンズ「OKシンセサイザー」

サイボーグジョーとアイキッド先生による80・90年代カルチャーユニット。タイトル通りシンセ満載サウンド、一見トンチキの中に時折きらめく叙情性溢れる歌詞が巧者です。

是非ライブでコールしたい「東海道中膝栗毛」。PVも素晴らしい。


41.DIALOGUE+「DIALOGUE+2」

UNISON SQUARE GARDENの田淵智也が楽曲提供・音楽プロデュースする声優ユニット。ジェットコースターのごとき展開、転調が圧巻。


42.lilbesh ramko「終末collection」

エモ成分多めのハイパーポップクリエイターの1st。ラスト曲の爆発力は凄いです。


43.Indigo De Souza「All of This Will End」

米インディー女性シンガーソングライターの3rd。ジャケからも醸されるミステリアスでダークな感じと地に足ついたオルタナロック。


44.People In The Box「Camera Obscura」

昨年15周年を迎えたロックバンドの8作目。閉塞感からの開放を感じます。


45.Orbital「Optical Delusion」

大御所テクノユニットの10枚目。ダークで攻撃的なサウンド。


46.oono yuuki band「GREENISH BLUE,BLUISH GREEN」

高揚感祝祭感たっぷりのインストが魅力的なoono yuukiの10年ぶり新作。


47.Tunico「Tunico」

ブラジル・リオ出身マルチプレイヤーの1st。カラフルなブラジル音楽とジャズフュージョンの流麗な融合。


48.Nia Archives「Sunrise Bang Ur Head Against The Wall」

UKジャングルシーンの有望株。ボディパーカッション集団Barbatuquesのカバーがヒットし今年来日も。

元曲が素晴らしいのですよ。


49.Silica Gel「POWER ANDRE 99」

韓国ロックバンドの2nd。元々EPを入れようと思ってたらこちらの発表直前にアルバム出してくれたので、これから聞きこみます。曲の振れ幅広く、実験性やテクニカルな面もありつつキャッチーさは損なわない、そして見得を切るようなカッコよさもあり、ということでKing Gnuと近しいような印象を持ってます。


50.the bercedes menz「ザ・ベルセデス・メンツの幸福な子供たち」

もうバンド名から期待大。東京の3ピースバンドの1st。切れ味あるやさぐれダンサブルロックでこのまま突き抜けていってほしい。 


以上、素敵な50枚でした。これからも繰り返し聞いていくことでしょう。お勧め曲はこちらのプレイリストにまとめております。

来年もまた心が動かされる音楽に出会えますように。

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