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鉛筆を持たないのなら母の肩をもめばいいじゃない。

息子2(高校生)さんの定期テストが近づいている。

息子2さんはとてもマイペースなので
テスト前だからといって焦ったりしない。

それで成績が良いのなら
まあ、私も言うことはないのだが、毎回

ちょっとー、ちょっと、ちょっと。

と思わずザ・たっちが出てきそうな成績を叩き出す。

今日も夕飯を食べ終わると早速勉強…ではなく、携帯を見始めた。

私が撮り溜めたドラマを見終わって、感慨に浸って、
ひとしきり娘と想派か湊斗派かを談義し(はい、silentです。)
さてお風呂にでも入りましょうかね。
という段になっても彼はまだ携帯をいじっているので

「何を見てるの?」

と聞いてみた。
すると、

「友達がさー、俺がまだ開封してないポケモンのゲームの情報をどんどん送ってくるんだよね。テスト前なのに。」

と言う。

それ全部見てたんかい!

ほとほと呆れた。

先日発売したポケモンのゲームをばあば(私の母)経由で手に入れたことは知っている。
そのゲームを彼はテスト前だからと言ってまだ開封していなかった。
なかなか意思が強いじゃん。と思ってたんだけどなあ。

「さすがに勉強やったら?」

と言うと

「うーん…」

と生返事をしていたが
しばらくして様子を見てみると
とりあえず数学の問題集とノートが広げられていたので
どうやらやる気になったらしいと安心してお風呂に入る。

しかしお風呂から出て息子の様子を見るとこんな感じ。


息子2

ノート、さっきから全然進んでない気がするんだけど…

3分後。


3分後の息子2

5分後。


5分後の息子2

10分後。


10分後の息子2


キーッ!
私は時間を無駄にするのは嫌いなんじゃーっ!!

「ねぇ、やってる?」

と堪らず聞くと

「やってる。」

と言う。

「全然ノート進んでないみたいだけど。」

と言うと

「証明考えてた。」

という答え。

ああ、そう。
人それぞれ勉強の仕方って違いますからね…

しかし私の目から見ると
ボーッとしてるようにしか見えない。

この無駄な時間を(彼にとっては証明問題の解き方を考えているという時間を)
何かに活用できないものだろうか?

というわけで、

鉛筆を持たないのなら(母の)肩を揉めばいいじゃない

と“パンがないならお菓子を食べればいいじゃない”と言った
マリー・アントワネットさながらに彼に提案してみた。

彼の答えを待つ間でもなく、私は彼の横に陣取り、肩もみを要求する。

反射的に彼は私の肩をもんでしまう、という仕組み。

しかし彼の心はここにあらずなのか、
優しくもんでくれているのか、全くツボに入ってこない。
全然気持ちよくない。

「弱いっ!弱すぎる!」

と私が不満を漏らすと

「あ”~!!全然解けない!!」

と揉んでいた手を離し、鉛筆に持ち替え、ガーッと証明問題を解き始めた。

おおっ、ソレだよ、ソレ。
私が待っていたのは。

私は非常に満足して眠りにつく。
肩凝りは解消されなかったけれども
息子の成績が上がるならそれもまたよしとしよう。




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