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フィンテックってなに?

はじめに

数年前からよく聞くようになった「フィンテック」という言葉。
でも、題名の通り金融業界以外の人はフィンテックってなに?
という状況だと思います。
初投稿となる今回はフィンテックについて、考えていきたいと思います。

金融システムの歴史

フィンテックという「言葉」自体はここ数年内に世に出てきた言葉
だと思います。
おそらくどこかの経済学者かお偉いさんが名付けたのでしょう。
「金融×IT」がうまく表現されていて、いかにもバズりそうな言葉です。

でもよく考えてみると金融機関は昔からシステムを使っていたはずです。
これもフィンテックだと思いませんか?

まずは銀行で考えてみてください。
銀行では勘定系システムが1960年代から使われ始めています。
当時は「オンラインシステム」と呼んでいたみたいですが、
これも立派なフィンテックだと私は思います。
勘定系システムが生まれる前は人海戦術で通帳や帳簿を書いていた
はずです。それが勘定系システムが現れたことによってデータで管理
できるようになり効率化されたのです。

証券でも同じく考えてみてください。
昔は証券取引所で場立ちと呼ばれる人がお客様から受けた株の注文を
執行していました。しかし、今は証券取引所に場立ちはいません。
取引は全てシステムに置き換わったのです。

2000年前後に生まれ始めた、インターネット銀行やインターネット証券も
「金融×IT」が大きく関わっていることがわかると思います。

なので、個人的には昔は「フィンテック」という言葉はありません
でしたが、「金融×IT」はとても親和性が高く、「フィンテック」
と呼んでもいいと思います。

ただ1点、特にリーマンショック(2008年)前後で違う動きがみられる
ようになりました。

フィンテックによって金融とITの地位が逆転?

金融システムの歴史で触れたとおり、金融ではコンピュータの黎明期
から使っていることがわかります。
なぜ使っていたかというかというと、処理の「効率化」という言葉に
尽きると考えています。紙で扱っていた情報をデータ化すること、
人を介していた作業が減ったことで、
大幅なスピードアップが図れたと思います。
要は「金融」が主で「IT」が従の関係でした。
また、1990年代から2000年代になると今まで「効率化」で走っていた
けど、システムで「効率化」できるところが少なくなっていたのかも
しれません。

その後、リーマンショック(2008年)が発生し金融やITの状況も大きく
変わりました。世界各国の金融緩和で低金利となり、
今までの金融業務では大きな収益を上げることが難しくなってきました。

また、アマゾンのAWSのように定額の低料金でサーバを使うことができる
ようになったため、特定の機能にフォーカスを当てた金融サービスが
増えてきたのです。
クラウドファンディングロボ・アドバイザーというのは最たる例
だと思います。

クラウドファンディングによって、銀行で行っていた融資や株式の発行
による調達を超越し、自らが気軽に行動を起こして資金を調達
できるようになりました。

ロボ・アドバイザーによって、今までファイナンシャルプランナーが
ポートフォリオを構築していたものが、
各投資家のリスク許容度にあったポートフォリオが自動的に構築され、
運用できるようになりました。

さらに、人が見やすい・使いやすいように、UIにこだわったサービス
各国でリリースされるようになりました。

そう、現在は主従関係が逆転し今は
「IT」が主で「金融」が従になり始めている
のです。

まとめ

「フィンテック」という言葉は最近生まれたものですが、
古くから「金融×IT」は親和性が高く、システムが多く利用されていた
ということをここでは伝えられていれば、良いかと考えています。
「IT」に「金融」が取り込まれた現在、雨後の筍のように金融サービス
が生まれています。

これから多くの可能性が秘められている業界であると私は思います。

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