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「因数分解は不要」はホント?

今回は義務教育に関して、「これは不必要だ」「もっとこんなものを教えるべき」みたいな意見をよく聞きますのでその辺についてお話ししていきます!

1.よく聞く義務教育への疑問

先日YouTubeで見たのですが、某大臣で元首相のとある偉い方がこんなことを言っていました。「因数分解なんてものを習いますが、こんなもの社会に出てから使う人はいません。こんなものを義務にする必要はあるのか。義務教育について再考するべきだ」と。

そしてコメント欄も見ました。正直YouTubeのコメント欄って…みたいなとこありますよね(笑) でも見てみました。そしたら肯定派が多いですね。例えば「古文や漢文なんかもいらないよね」とか「そんなことよりも国の仕組みとか税金の話をしてほしい」などですね。

結論から申しますと、これは本当に頭の悪さを露呈しているようにしか思えません。

世間では論破王なんて言われている有名人がいますがあの人も似たようなことを言っていましたね。だからそんな姿に憧れた幼稚な連中がこんなことを言ってるんでしょうけど。

義務教育の目的は人間力の育成・構築です。ここでいう人間力とは職業生活・市民生活・文化生活などを充実して過ごす力と定義されています。

そう。誰も社会に出てから使う物事を義務教育で教えているなんて言ってません

だからまず、実生活で使わないから義務教育を見直すという指摘は義務教育の本来の目的を理解していないという大変愚かな主張なのです。

では「因数分解や古文・漢文などは人間力の育成にどう関わるのか」という疑問が湧きますね。これについて次は話していきます。

2.義務教育への指摘に対する見解

因数分解や古文・漢文などに限らず、学校で習う多くのことが社会に出てから使いません。しかしながらこれらは与えられたタスクをこなし、成果をあげることの練習になります。

僕は大学生なので偉そうなことは言えませんが、社会に出たら仕事を見つけに行く・言われずとも成果は出さないといけない環境になるでしょう。

することや範囲が決められている義務教育の段階でこれを投げ出してしまっては、社会に出てから求められるスキルは到底身につかないと思います。

因数分解や古文漢文は不要そうに見えて、与えられたことをこなす練習です。不必要なわけありません。

そしてもう一つ意見がありましたね。「そんなことよりも国の仕組みとか税金の話をしてほしい」ですね。これが正直一番頭が悪いです。

国の仕組みや税金のことは中学社会の最終分野、公民で習います。聞いてないだけです。「いやでも、細かくはやらないでしょ??」いや、やります。

20歳を超えているのなら中学の公民の教科書を読んでみてください。結構ちゃんとやります。

それでも内容が浅いとか言う人はいるかもしれませんが、義務教育からは離れるものの高校では現代社会(2022年からは公共)と言う科目が必修科目です。ここで社会に出てから困らないくらいの公民に関することを習います。

確定申告や年末調整などの話は確かに義務教育に入れるべきかもしれません。しかしそれは社会科の公民の中に一つの分野として追加すればいいもの。これらの話は社会に出てから実生活で役立たせるものなので、因数分解などの代替にはなり得ません

っていうか、義務教育を考え直して不要なものを切っていくことを国家がすればこれは愚民化政策です。ローマ帝国時代の「パンとサーカス」も無産市民の人気を得るための愚民化政策であり、これは上手くいきます。愚民化が進むと一部の人間がめっちゃ得をしているのに、普通の国民は大損をします。なのにそれに気づけません。なぜかといえば愚民化したから。

「〇〇って不要だよね」とか言っちゃってる奴は愚民化政策にハマってしまうんです。まぁ特に中高生は思ってしまいますよね。しかし、自分に思い当たる節がある場合は考えを改めてしっかりお勉強してください!義務教育で習ったものそのものを生かすことは難しくても、得たものを生かすことはできるのです!


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