「思考の整理学」の簡単なメモ

外山滋比古さんの有名な著作「思考の整理学」を久しぶりに読み返しました。
今読んでもなかなか核心を突いた内容が多く、勉強になります。
自分で後から見返すためにも簡単なメモを作ってみました。
主題の抜粋が多く、ところどころ自分の解釈を加筆したり、順序を入れ替えて組み合わせたりしています。
気になる方は、是非本を購入して読んでみて下さい。

グライダー能力…知識を受動的に得る
飛行機能力…ものごとを発明・発見する
→どちらも「翔べる」ように見える
道場…教え惜しみをして学習意欲を高める→素読など一見不親切
学校…制度として知識を与える→親切すぎる
朝飯前の意味
朝ごはんの前に終わるほど簡単
→実は朝ごはんの前にやると簡単に終わるのでは?
→朝の仕事は効率的
自分の目に留まるところ→素材
日常での何気ないアイデア→発酵素
→寝かせて熟す時間が必要
エンプソン「曖昧の七つの型」
名作はさまざまな解釈が可能な文章であり、それらの解釈全てを含めて作品である
人間は自分の解釈を作りたがる
→「異本」を作る
「三上」 欧陽脩
馬上、枕上、厠上
→寝かせる必要性があるので無意識の時間を使う
「みつめるナベは煮えない」
「ひとつでは多すぎる」
単体の思案に熱中する
→他のことが見えなくなる、自己を特別視して独走にかまける
「全体は部分の総和にあらず」
編集(二次的創造)によって形作る「知のエディターシップ」
→個性を前面に出しすぎては行けない
エリオット「没個性説」
新しいものは無から生まれない
個性そのものではなく、触媒のように個性の存在により既存の概念が化合することで新たな表現が生まれる
物理的慣性→電車の加速時の反動
生理的慣性→映画のフィルム
心理的慣性→文章を早く読むと意味を切れ目なく捉えられる
「修辞的残像」
セレンディピティ(セイロンの三王子の逸話から)
直接関係ない事柄で思わぬ好機を得る
物事の進展のきっかけ→中心的関心<周辺的関心
第一次情報(勾配のある坂道)→第二次情報(地理学的解釈)→…
抽象化・哲学化(発酵・混合・アナロジーによって)
些細なアイデアをメモしておく→ノートにまとめる
移植してコンテクストを付与する
忘れる技術…運動・別のことを考える
「時の試練」
本当に大事なことは時間を経ても生き残る
上手く忘れることで思考を整理する
書いてみる、音読する
アウトプットすることで整理される
テーマは整理されるほど簡潔になっていく
「ピグマリオン定理」
人は褒めねば動かない
話すことは創造
時には創造意欲を代償してしまう危険性
ただ、対話は必要
→俗世を離れた知的会話をしよう
「月光会(専門の異なるグループ)」での談話→耳学問(本には載っていない知識)
インブリーディング(近親交配)は偏りが生じる
→インターディプシナリ(学問間の隔たりを解消する)
人間の個人の経験の具体例を抽象化し、普遍性を高めて定型化した文章→ことわざ
物理的現実…第一次的現実
脳内現実…第二次的現実
第一次的現実での創造行為は飛行的能力が必要
→グライダー的能力を持つ人間は第二次的現実での創造に走ってしまう
既知…理解の下敷きあり
未知…下敷きなし、読解が必要
→全く新しい自分の解釈の余地
拡散作用…与えられた情報を新たな解釈で改変する→飛行機
収斂作用…ばらばらの情報を整理して確実な正解を導く→グライダー

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