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算命学余話マガジン #U91~U100

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
¥3,600
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記事一覧

『算命学余話』U番号目録

(※この目録をマガジン未購入でも無料で閲覧可能にするため、便宜上100円の有料記事とします。以下、記事全体を無料公開(いわゆる「試し読み」)部分に設定し、便宜上付け加えた最後の一行のみが有料部分にしてあります。この一行のためにわざわざ100円払うことなく、無料部分をお楽しみ下さい。)  『算命学余話』は、算命学を学ぶ人のための読み物です。入門レベルから進んで中級以上の鑑定技術を知りたい方や、算命学の理念について理解を深めたい方、或いは算命学にはさほど興味がないけれど人生につ

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算命学余話 #U100「人体図にみる心的矛盾」/バックナンバー

 職場にいる「大人のアスペルガー症候群」社員に悩まされている友人が、実に示唆に富んだ意見を吐露してくれました。曰く、「コミュニケーション障害を扱った本はどれも、暖かく見守ってあげましょう、みたいなことしか書いてなくてガッカリした。ダメなあの人がダメな理由や病名など私にはどうでもいい。あの人に迷惑かけられているあなたは間違ってはいないのだから正直に迷惑だと言ってみよう、と励ましてくれる本はないものか。現に私はダメな人のお蔭で仕事で足を引っ張られストレスになっているのに、世間はダ

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算命学余話 #U99「家族に期待しない知恵」/バックナンバー

 前回の余話では、官星(車騎星・牽牛星)の闘争本能や献身性について深堀りしてみましたが、佐藤優氏の『知の教室』にこんなことが書かれていました。 「ムッソリーニは、人間の本質は闘争本能にあると考えた。闘争心を掻き立てるときに人間は最大限の能力を発揮する。<戦争とは、民族精神の形成の場であると同時に、人間に自己意識を悟らせる試練でもある。それはファシズムの「生の哲学」の中枢である>というのがファシズムの哲学だ。」(p.157)  ムッソリーニといえばヒトラーと並び称されるイタ

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算命学余話 #U98「官が地上を離れる時」/バックナンバー

 先日有料鑑定の依頼者の方から、鑑定結果が大変役に立ったので、ブログ記事に使うなど何らかの形で役立ててくれて構わない、という有難い申し出を受けました。鑑定者冥利に尽きます。鑑定結果そのままを公開するのはさすがに憚りますが、特殊な命式例としていつか「算命学余話」で活用させて頂きます。ご協力ありがとうございます。  特殊な命式と申しましたが、特殊な命式の人が特殊な人生を送る、という安易な飛びつきは危険です。前回までのピーマンとニンジンの喩えのように、宿命を食卓に並んだ献立と見立

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算命学余話 #U97「清算と淘汰」

 前回の余話では宿命を食卓に喩えて、死ぬまでにピーマンやニンジン(=苦痛や葛藤)を残してはいけないこと、甘いお菓子や肉(=快楽や安楽)ばかりをお替りしてはいけないことを訴えました。この世の運勢の総量は決まっているので、あなたの残したピーマンやニンジンは誰かが肩代わりして食べることになるし、あなたが肉をお替りしたならその分を誰かが食いはぐれている。その「誰か」は大抵近親者なので、家族や子孫があなたの運勢の借金の肩代わりをすることを不憫と思うならば、自分が生きているうちに自分で清

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算命学余話 #U96玄「守護神の光と影」/バックナンバー

 今年のノーベル賞候補に挙がっているという二人の日本人科学者の専門は、一人が「誤って出来てしまった細胞を壊す役割を果たしている生物の機能」であり、もう一人が「自己を攻撃する免疫機能のメカニズムについて」だそうです。算命学者としてビビビと背筋に走るものを感じました。松井孝典教授の受け売りではないですが、極大の宇宙から極小の細胞に至るまで、この世の自然界に存在する全てのものが同じ宇宙の法則に則って存在しているという哲理を、このニュースの二人の科学者の研究対象がずばり引き当てていた

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算命学余話 #U95「六親法と守護神の逆意」/バックナンバー

 前回の余話は安易な移民を戒める内容になりましたが、この間にもハンガリーがセルビアからの徒歩の難民をブロックすべく国境を封鎖し、フェンスを挟んで投石と催涙スプレーの応酬に。ハンガリーがだめなら隣のクロアチアと移動した難民は再び行く手を阻まれ、クロアチアが用意したバスに乗れなかった人たちがガラスを割るなど、既に暴力が発生しています。海岸へ打ち上げられた3歳の難民の子供に同情が集まったのはついこの間のこと、ここ数日の報道ではハエに吹き掛けるように難民にスプレーする気の毒な役回りの

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算命学余話 #U94「移民の是非」/バックナンバー

 戦禍を逃れ、シリアをはじめとするイスラム教徒が欧州へなだれ込んでいる様子が報道で伝えられています。数日前には3歳の幼児が移動中ボートから落ちて溺死した遺体の映像が流れ、欧米諸国に衝撃を与えたと報じられました。ああした具体的な画像を見ないうちは、同様の事態が生じていても感銘を受けない程度に彼らの想像力は乏しいのだろうかと思ったのは私だけでしょうか。キリスト教的同情の向け方に私は違和感を覚えますし、何よりも論点がずれているというか、故意に誰かがずらしているような気がします。  

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算命学余話 #U93「財運と骨肉分離」/バックナンバー

 余話#U87の「火母に従う」で取り上げたように、土性というのは地球そのものであり、木火土金水のうちでも特殊な性質を帯びています。地球には引力があり、これを人に置き換えれば魅力となるわけですが、魅力ある人物に結果的に何が集まるかといえば、愛情や関心という答えは子供向けです。大人を相手とする算命学はずばりカネであると定義し、愛情は金銭に変換可能というミもフタもない前提で宇宙を読み解きます。  愛情を金銭で量るなんて中国らしい即物的発想だと思われるかもしれませんが、日本にだって鋭

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算命学余話 #U92「守護神#4 甲×冬」/バックナンバー

 女子大生が憧れる職業にテレビアナウンサーというのがあり、確か私の学生時代にもそういう話が方々で聞かれた。アメリカ口語を嬉々として教える若くて浅い某講師(教授ではない)も大学生の成功は花形の職業に就くことと考える俗物であり、女子学生の華やかなサクセス・ライフを約束する業種としてアナウンサー業を挙げていたのを、今も覚えている。  当時ヘビー級ロシア文学とペルシャ語講読で溺れかけていた私は、ろくに就職のことなど考えずに多忙な学生生活を送っていたが、そんな私の頭には、アナウンサーな

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算命学余話 #U91「父親が精神を育てる」/バックナンバー

 宮脇淳子氏の受け売りではないですが、優秀な人が少数であるというのは真実です。誰しも子供の頃、クラスに頭のいい子がいつも2、3人はいたことを覚えていることでしょう。それは残りの数十名が優秀ではなかったという証拠です。もちろんスポーツや美術が得意な子もいるし、勉強は苦手でも性格がよくて人気者だったりといったことは大いに肯定されるべきではありますが、同学年の子供の目にもすごいと思えるような優秀な子供は、いつの世も集団に数人程度であり、それは大人になっても生涯続く比率なのです。

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