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算命学余話マガジン #U11~U20

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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記事一覧

『算命学余話』U番号目録

(※この目録をマガジン未購入でも無料で閲覧可能にするため、便宜上100円の有料記事とします。以下、記事全体を無料公開(いわゆる「試し読み」)部分に設定し、便宜上付け加えた最後の一行のみが有料部分にしてあります。この一行のためにわざわざ100円払うことなく、無料部分をお楽しみ下さい。)  『算命学余話』は、算命学を学ぶ人のための読み物です。入門レベルから進んで中級以上の鑑定技術を知りたい方や、算命学の理念について理解を深めたい方、或いは算命学にはさほど興味がないけれど人生につ

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算命学余話 #U20「土と水の風景」/バックナンバー

 この夏は連日35度を超える酷暑日が続き、国内ニュースのトップに採り上げられるほど関心が高いですが(いや、現在進行しているTPP交渉の異常さや、実質が定かでない好景気感への疑問から、国民の目を遠ざけるための国家の情報操作かもしれませんが)、深刻なのは暑さより土砂災害です。日本各地でおかしな雨の降り方をしております。床下浸水の被害が毎週どこかで報じられ、あまりに日常化したので注目度が低くなってますが、被害に遭われたお宅は大変です。家屋倒壊だって出てるし、家が潰れたら震災の津波被

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算命学余話 #U19「努力型と天賦型」/バックナンバー

 毎度「算命学余話」をご購読の皆様、ありがとうございます。  前回は算命学理論における平和と戦争についてちらっと触れましたが、数世代の家系鑑定技術を発達させた算命学では、数十年や百年単位で量る戦争や自然災害の到来予測なども理論的には可能です。しかし内容が物騒になるのと、近代以降の人類が行う戦争や環境破壊が近代以前とは比較にならないほど凄惨なため、予測が難しくなっているのもまた事実です。  たった半世紀ほどしか歴史のないコンピューターの発達は、あと30年もすると人間の能力を超え

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算命学余話 #U18「中殺生まれと子供の教育」/バックナンバー

 前回の余話#U17では「持って生まれた宿命は生涯変えられないが、生まれた後の生き方次第で欠点は補える」という点を強調しました。  いくら宿命が優れていても、教育もされず努力もしなければ運勢は上がりません。稀に大した努力もしないで幸運をつかむ人もいますが、それは余程特殊な宿命の持ち主か、さもなければ親や祖父母に大変努力をして財を成すなり人格を上げたなりした人がいて、その人の陰徳を子供が有難くも引きずっているという事態に過ぎません。親が立派な人間だとその子供もさぞかし、という評

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算命学余話 #U17「子供の成長を補う」/バックナンバー

 前回の算命学余話#U16では、宿命から見て誰が人格を教育してくれるか、家系論の一部を使って探る方法を紹介しました。この理論によれば、離婚を含み父親か母親のどちらかを早くに失った子供は、1/2の確率でバランスを欠いた人格の持ち主になるということになります。  現代においても「片親と死別した幼児は可哀相だ、不幸だ」と即時的に考えられているのは、家計が厳しくなるとか家事が疎かになるとか即物的な支障が懸念されるのはもとより、それが人間という生き物が正常に生きていく上で不自然な事態だ

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算命学余話 #U16「玉堂星と教育者」/バックナンバー

 ソルジェニーツィンは「ロシア文学に道徳が入り込むようになったのはカラムジンからだ」と語っておりますが、残念ながら日本ではカラムジンという帝政時代の歴史家・作家について詳しく紹介している文献は出回っておりませんので、興味のある方は自力で探究してもらうとして、その「道徳性」が底辺を流れるロシア文学の伝統は、カラムジン以降のドストエフスキーやトルストイは勿論のこと、今日執筆している現代作家にも脈々と受け継がれています。  日露交流の一環として最近和訳が出版されたガリーナ・アルテミ

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算命学余話 #U15「鬱病を斬る」/バックナンバー

 梅雨らしい天気が続いております。水不足が懸念されていた稲作地やダムもこの雨で被害が食い止められればよいのですが、あんまりザンザン降っても今度は土砂災害が心配です。今年は癸巳の年ですからある程度の水害は覚悟しなければなりません。備えあれば憂いなしです。河川の近くにお住まいの方は適度な備えを整えましょう。なに、自然災害はそう長くは続かないのでしばらくの辛抱です。算命学の理論では、この世界は木火土金水が次々にバトンリレーをして回っており、一つのアイテムがいつまでも居座って影響力を

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算命学余話 #U14「男女の気は逆行する」/バックナンバー

 能の先生がお宅に余っていた美術展の招待券を下すった。節約に励む弟子が無料の文化的催しに赴く習性があると知って譲ってくれたのだ。人の情けが身に浸みるのだ。  無料の催しといえば、去年まで無料だった芸大音楽科の学生演奏会「モーニング・コンサート」が運営難のためこの4月から有料になった。約1時間で2曲のオケ付きコンサートが1,000円。学生とはいえ成績優秀者なのでプロ顔負けの腕前だ。これを高いと見るか、安いと見るか。私は安いと見るが節約中につき、演目を絞って今年は2回だけ聴きに行

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算命学余話 #U13「気と血縁の混濁」/バックナンバー

 数少ない弁護士の友人が仕事の話を聞かせてくれた。専門は民事で離婚調停や相続問題を扱っている。ある依頼人の遠縁のじいさんが死に、配偶者も子供もいない場合、次の相続人は親に遡るそうで、その親ももう他界しているとそのなるべく近い親族へと権利がたゆたってゆくのだが、調査の過程で戸籍を辿って行くと存在さえ知らなかった腹違いの兄弟姉妹に遭遇することがままあるという。  夫婦が離婚すると夫は再婚して子を儲けることもあるが、最近だと再婚相手の名前がなんとかスカヤとかロシア・東欧系だったりし

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算命学余話 #U12玄「右肩の意味を考える」/バックナンバー

 算命学でいう人体図はタテ・ヨコ3マス、合計9マスのマス目の中に8つの星を書き込んだ形になっておりますが、右肩(向かって左上)は空欄で何も書き込みません。通常の鑑定ではここは必要ないからです。  では通常でない場合は必要なのでしょうか。この右肩の意味について時折質問が寄せられるので、不思議に思っている読者も幾らかおられるようです。  私が知る限りでは、例によって算命学の流派によって右肩の処理は異なるようです。大抵は空欄ですが、ごく稀にここを埋める手法の所もあり、〇〇星という

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算命学余話 #U11「気の流れと後天運」/バックナンバー

 東洋思想といえば「気」です。東アジア文化圏では何の無理もなく周知されているこの概念は英語などの西洋言語に翻訳することが難しく、説明してもなかなか判ってもらえません。私は米国人に合気道を指導した経験があるのですが、英語では「気を出す」をextend kiと表現してなんとか済ませていました。合気道は海外に普及して久しい武道ですが、腕力ではなく気で投げるこの格闘技を果たして何割の外国人愛好者が正しく行なっているか疑問です。  ところで「気」を概念として発見した古代中国では、時代

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