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算命学余話マガジン #U41~U50

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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記事一覧

『算命学余話』U番号目録

(※この目録をマガジン未購入でも無料で閲覧可能にするため、便宜上100円の有料記事とします。以下、記事全体を無料公開(いわゆる「試し読み」)部分に設定し、便宜上付け加えた最後の一行のみが有料部分にしてあります。この一行のためにわざわざ100円払うことなく、無料部分をお楽しみ下さい。)  『算命学余話』は、算命学を学ぶ人のための読み物です。入門レベルから進んで中級以上の鑑定技術を知りたい方や、算命学の理念について理解を深めたい方、或いは算命学にはさほど興味がないけれど人生につ

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算命学余話 #U50「中殺で勇躍する危険性」/バックナンバー

 ウクライナ大統領となったポロシェンコ氏の前身が政商であることに触れて、佐藤優氏は、政商という人種は本来政財界の黒幕として活躍するものであり、政治の表舞台に出てきてしまうと却ってその影響力を弱めることになると分析しています。ノンフィクション作家の森功氏も日本国内の政商についてルポルタージュ本を出版されていますが、確かに日本においても政財界の黒幕は、顔はおろかその存在すら一般人には知られておらず、何か大きな事件でも起きなければ話題にすらなりません。だから誰も知らない所で犠牲者が

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算命学余話 #U49「鳳閣星中殺と玉堂星中殺」/バックナンバー

 前回の余話#48玄では時代を大局的に眺めた考察に話が及びましたが、その前の#41に既に伏線を張っており、両方読まれた方には算命学が究極的に人類史を総括し得る可能性についてぼんやり思いを馳せることができたのではないかと思います。算命学は歴史を先読みする力があるらしいことが上手く伝われば良いのですが、残念というか当然というか、これらの回の読者数は具体的な鑑定技法を紹介した回よりずっと少なかったので、算命学の学習者の多くが求めているテーマではなかったのだなと改めて感じました。

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算命学余話 #U48玄「還暦と時代の変遷」/バックナンバー

 前回の余話では格法の1つである墓殺格を紹介しました。墓殺格の条件は既に説明しましたが、種類については日干が十種類つまり十干の数だけあり、該当条件となる干支のセットは日干に対して2種類なので、都合20種類の組合せがあるということになります。干支のセットは六十花甲子の呼び名の通り全部で60種ですから、墓殺格に該当する確率は月干・年干でそれぞれ60分の2。この確率が高いと見るか低いと見るかは意見が分かれるところですが、月干・年干が共に墓殺格に該当するともなれば確率は相当下がり、こ

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算命学余話 #U47「墓殺格と土性を考える」/バックナンバー

 詩人レールモントフが自身の分身として生み出したペチョーリンの名は、ロシア文化史の中では破滅型の人間として形容詞になっているほど有名です。若く美しく文武に優れた青年将校であるにも拘わらず、その才能を社会のために活かす場もなく鬱屈とし、結果的に放蕩や暴力に走って夭折してしまう。社会の円熟期であった19世紀初頭のロシアが生んだ時代の犠牲者ともいうべき人間タイプのペチョーリン、つまりレールモントフは、もう少し前のナポレオン戦争や百年後のロシア革命といった動乱時代に生まれていた方が、

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算命学余話 #U46「宇宙と運勢を比較する」/バックナンバー

 前回の余話で調舒星と龍高星の中殺をテーマに挙げたところ、短い時間に購読者が殺到したので、やっぱり読者に関心の高い話題であることが知れました。余話の読者は算命学履修者の初級・中級レベルを想定しておりますが、同時に調舒星・龍高星のある宿命の持ち主ほど易学に関心を寄せる傾向が強いので、需要と供給がうまく噛み合ったものと思われます。ご購読ありがとうございます。  前回も申し上げた通り、調舒星と龍高星はその星を持たない人からは全く理解されず、十大主星の数からいえば十人に一人しか理解

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算命学余話 #U45「調舒星中殺と龍高星中殺」/バックナンバー

 算命学余話では、前々回から2回に亘って婚姻にまつわる中殺現象を採り上げてきました。中殺現象はなにも婚姻にまつわるものばかりではなく、生活全般に現れるものではありますが、官星と魅力星については以前から繰り返し述べているように、剋し剋されることで生じる星々である関係上、恋愛・婚姻という心と運勢の奪い合いを例に現象を説明すると判りやすいことが多く、学習者の理解向上のために敢えて続けて例を挙げてみました。学習者の方には、こうした例をヒントに恋愛以外の生活全般にも応用して頂ければと思

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算命学余話 #U44「魅力星の中殺と結婚」/バックナンバー

 自分より遠い人種や顔立ちに美を感じるといえば、昔海外に暮らしていた頃に同じくらいの滞在歴の既婚・未婚の日本人女性らと話していて、どういうわけか国際結婚をする日本人女性は不美人ばかりだ、なぜだろうという議論をして大いに笑ったのを覚えている。実際国際結婚をしている方々には申し訳ないですが、その場に居合わせた全員がこの説に頷いたものです。  原因としてはやはりコーカソイドの男性にはモンゴロイドの顔はどれも同じに見え、特に不美人を選んでいるわけではなく単なる偶然であり、それはちゃん

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算命学余話 #U43「官星の中殺を考える」/バックナンバー

 最近の科学の見解によると、人間の老化というものは免疫力の低下が主たる原因だそうで、具体的には免疫細胞が正常な働きを失うことによって健康な細胞たちを誤って無駄に攻撃し、それにより病気が発生・進行するということらしい。なぜ免疫細胞が正常な働きを失うかというと、免疫細胞のある種類は人体が子供の頃に胸腺で性能を厳しく選別され、たった5%が試験をクリアし精鋭部隊として体内に放出されるのだが、胸腺という器官は成人する頃にはほとんど消滅するため成人後は補充されない。成人後の人生が長いとそ

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算命学余話 #U42「生殺局と殺局の差異」/バックナンバー

 算命学の考え方は、ある意味天邪鬼というか逆説的なものが多いです。例えば禄を司る禄存星・司禄星は共に相手を剋して奪う性質でありながら、同時に愛情深さも備えています。まるで飴と鞭です。商売というのは売り手でも買い手でも相手から奪ってばかりだと、相手を怒らせて去らせたり疲弊が嵩じて死なせたりするので、奪い続けるために生かさず殺さずの絶妙のバランスを取り続けるのが商売の秘訣です。同様に愛情もまた、飴ばかり与えると助長するし、鞭ばかりでも逆ギレされて危険を招くので、飴も鞭も塩梅よく振

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算命学余話 #U41「時代の潮流と五徳を考える」/バックナンバー

 2、3年くらい前だったと思いますが、尖閣や竹島の問題で日本はもっと強い態度で当たるべきとマスコミが煽っていた折、作家の瀬戸内寂聴がその当時の世相を「戦争礼讃が世間を圧倒していた昭和17年頃の空気に似ていてとても怖い。自分は長く生きているからそういうのが肌で判る」と語って年若い論客らを黙らせていました。老人の力はこういう時こそ発揮されます。長く生きるということはそれだけ経験を積んで知識が豊富だということなのです。  人体図において老人は頭部、方位は北、時間は過去、意味は知恵と

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