見出し画像

少額取引サービスが熱い!新NISA時代の投資戦

目次

  1. 新しい少額取引サービスの登場

  2. PayPay証券の人気の秘密

  3. 単元未満株取引の拡大

  4. 少額投資の魅力

  5. 新NISAと少額取引の相性

  6. 小口取引の進化

  7. 従業員持ち株会の重要性

  8. 企業の株主戦略


1. 新しい少額取引サービスの登場

「かぶミニ」「プチ株」など、オンライン証券が提供する少額取引サービスが人気を集めています。これらのサービスは、東京証券取引所の最低取引単位である100株を下回る1株から取引ができるため、1000円以下から投資を始められます。新NISA(少額投資非課税制度)の導入を機に、投資に関心を持つ人々の「初めの一歩」として各証券会社がサービスの拡充を競っています。小口・分散投資の手段として個人の資産形成を後押ししそうです。

2. PayPay証券の人気の秘密

新しい少額取引サービスの中でも、スマートフォン専業のPayPay証券が注目されています。昨年10月に口座受付を開始し、今年5月末時点で29万の口座開設を達成し、証券口座も115万に達しています。PayPay証券は決済アプリのPayPayと連携し、チャージした資金やポイントで株や投資信託を購入できる使い勝手の良さが人気の背景にあります。また、100円から1円単位で日米株の取引が可能なため、初心者にも敷居が低く、多くの投資家を呼び込んでいます。

3. 単元未満株取引の拡大

先行しているインターネット証券でも、単元未満株の取引サービスが活況を呈しています。SBI証券の「S株」は、今年4月の約定件数が前年1月比で3.5倍、金額で3.3倍に増加。auカブコム証券の「プチ株」も、NISA口座での約定金額が前年同期比で2.7倍になりました。若年層が取引増を牽引しており、新NISAとの相性が良いことが要因とされています。

4. 少額投資の魅力

少額投資の魅力は、限られた資金で分散投資ができる点にあります。特に新NISAを利用することで、非課税の恩恵を受けながら投資を始めることができます。例えば、SBI証券は今秋、1株単位で自動で積み立て購入するサービスを開始予定。楽天証券も取引対象銘柄を200追加し、将来的には金額指定の取引も検討しています。

5. 新NISAと少額取引の相性

新NISA制度のもとでは、少額取引が非常に有効です。株価の高い銘柄でも、少額からコツコツ買い集めることで、投資のハードルを下げることができます。例えば、1単元買うのに600万円前後かかる銘柄も、少額取引を利用すれば気軽に投資できます。また、単元未満株主も配当や株主優待を受け取れることから、少額投資のメリットは大きいです。

6. 小口取引の進化

少額取引サービスは株式だけでなく、先物取引にも広がっています。大阪取引所で始まった日経225マイクロ先物は、日経平均先物の100分の1、ミニ日経平均先物の10分の1の規模で取引できるため、個人投資家にも人気です。また、株式累積投資(るいとう)サービスも、新NISAの影響で見直されており、月々1万円以上を積み立てる長期投資として注目されています。

7. 従業員持ち株会の重要性

単元未満株投資を語る上で、従業員持ち株会制度も見逃せません。企業が従業員の資産形成を後押しするために設立し、社員が毎月の給与から一定額を拠出して自社株を購入する仕組みです。多くの企業が奨励金を支給し、従業員の経営参画意識を高めています。この制度は、従業員の福利厚生だけでなく、安定株主の確保や企業の成長にも寄与しています。

8. 企業の株主戦略

新NISA時代の到来により、証券会社にとって単元未満株サービスの重要性が増しています。多くの企業が新規顧客の開拓を目指し、サービスの拡充を図っています。例えば、楽天証券やSBI証券は積み立て投資や無料取引の対象を拡大し、顧客の利便性を高めています。また、企業側も従業員持ち株会の奨励金を引き上げるなど、株主戦略を強化しています。

新NISAでだれでも投資家となりうる時代を迎え、証券会社にとって単元未満株サービスの重みは増すばかりです。サービス単独では「採算割れ」というところが多いですが、新規顧客の開拓につながり、将来的に別の金融商品やサービスに誘導しうるため、長期的な視点での戦略が求められています。


新しい少額取引サービスが次々と登場し、投資のハードルが大幅に下がっています。特に新NISA制度との組み合わせは、個人投資家にとって非常に魅力的です。今からでも遅くありません。少額から始めて、コツコツと資産を増やしていきましょう。まずは一歩を踏み出すことが、成功への鍵です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?