『PIN IT』の作り方
昨年の12月に突然思い立って初めて作ってみた、私のZINE『PIN IT』。
年末にインスタでひっそりと告知させていただいただけにも関わらず、未だにたまにDMで、まだ買えますか?PDF送ってもらえませんか?といったメッセージをいただくことがあり、とても嬉しく感じています。
これを作ってみたことで、改めて自分の好きな考え方や価値観を再認識できた気がします。そしてこれ作るのは全然難しくないんです!
私はたまたまこの時期iPadを買って絵を描くことにハマっていたため、イラストと文章という構成にしたのですが、
文字だけでも、写真と文字の組み合わせでもできますし、何と言ってもノールールですので、もしよかったらぜひお試しください!
以下、私が作ったときの手順です。
ちなみに仕事でページを作るときは、分かりやすく伝えるための構成のセオリーみたいなもの(リード文とか小見出しを入れるとか)が、実は地味に色々あるのですが、ZINEは仕事じゃないので、そういうのを全部無視して、なんかいいかも?というふわっとした感覚だけで作りました。
1. ピンときた言葉を書き出す
まず、iPhoneに普段から書き溜めていたピンときた言葉やフレーズで、特にお気に入りの言葉をワード文書に箇条書きにして書き出しました。このときは、まだ数とかジャンルとか気にしなくて大丈夫です。(ちなみに私は中面32pで50個の言葉を選びました)
2. WORK、FASHION、LIFE、LOVEの4つのジャンルに分ける
次に1.で書き出した言葉を、4つのジャンルに分けます。ジャンルはご自身にしっくりくるジャンルを自由に設定してくださいね。 BEAUTYとかFAMILYとかあってもいいのかも?
ただ、ジャンルが多すぎると作業がややこしくなるので、4つくらいがやりやすいかと思います。
3. ざっくりとしたコンテを書いてみる
こういう四角が並んだ用紙に、大まかにこの言葉をここに入れよう、みたいな手書きの設計図みたいなものを書いてみると、全体像がビジュアルで把握できるのでおすすめです。
(まさか公開するつもりは全く想定していなかったので、かなり雑ですみません!一応仕事のときはもっとちゃんと書いてます……)
私は中ページ数を32pにしようと決めていたので、扉ページを入れて1ジャンル6〜8pと割り振りました。これにはじめに、と、奥付(最後のページ)と入れたらちょうど32pになりました。
ちなみに扉ページというのは、片側のページに WORKとかFASHIONとか、次からこのジャンルが始まるよ!ということを分かりやすくするページのことです。お手持ちの雑誌でも、特集によっては片側ページから始まっているものがたまにあると思いますよ。(ちなみにこういうページのことを、片起こしと呼んでいます。どうでもいいですが……笑)
それから、中ページを32pにしたのは理由があって、16pの倍数だと、効率的に用紙を使えることから、印刷製本の値段が安くなりやすいからです。どうしても16pの倍数できないときは、8とか4の倍数にすることをおすすめします。
4. 言葉の数を調整する
コンテができると、このジャンルの数が足りないとか多いとかが分かってくるので、ここで数のバランスを調整しましょう。
私は分かりやすく、サブタイトルに「私が採集した50の言葉」とつけようと思っていたので、50個にこだわったのですが、そうでないなら数は厳密じゃなくても全然構わないと思います。
5. レイアウトを組む
ここまでできたら、レイアウトを組んでいきます。私はイラレもIn Designも持っていないし、使ったこともないので、iPadで見つけたAdobe Compという無料アプリを使って組んでみました。(個人的に超神アプリだと思っていて、会う人におすすめしまくっています笑)
でも、iPadがなくてもこのアプリがなくても全然大丈夫です。
要は1pごとにpdfを作れれば入稿できるので、パワポでも何ならワードでもできると思います。
レイアウトに関しては素人なので、何も言えないのですが、集めた言葉(引用文)と、それに対しての自分の感想文は書体を変えて、分かりやすくしました。
それから、ところどころ表紙の色とリンクしたピンクの色文字も入れてみました。これは完全に気分ですが、スミ文字一色よりは柔らかい印象になった気がします。
6. 入稿する
PDFにして完成!でも全然いいと思うのですが、一応紙の冊子にする場合のことも書きますね。
全ページカラー印刷にすると、街のチェーン店の印刷屋さんとかだと一部あたり1,500円くらいになってしまいそうだったので、オンライン印刷を選びました。
色々ネットで調べて、1冊から注文ができることから、私は製本直送.comというサービスを使ってみました。
表紙をマット加工にするか、ツヤツヤにするかや、中面の用紙も色々選べました。綴じ方はホチキス留めの中綴じが本当は一番安いのですが、ここだけは無線綴じにこだわりました。
サンプル刷りができないので、一度1冊だけ注文してみることをおすすめします。
以上駆け足ですが、こんな感じで完成しました。
(中面のPDFはこちらからご覧いただけます)
私は雑誌を作ることが自分の仕事だった手前、ZINEを作るにしても、ちゃんとしたものを作らなきゃという謎の思い込みがあって何年も行動に移せなかったのですが、去年の年末試しに作ってみて、やっぱりパーフェクトじゃなくても一度形にしてみることってとても大事だな、と実感しました。
PIN ITな言葉は人の数だけあると思うので、ぜひご自身のPIN IT集を作ってみてくださいね!
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