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ロボットにはなれない側の私たち

ハンサムな彼女のストーリー、私はあすかほど覚えていなかった!
でも今あすかの文章読んで思い出したし、あすかの分析によって、そうか、そういうことか、と改めてハンサムな彼女の主題が掴めたよ。

それにしても今考えると、あの時代(80年代後半)、小学生向けに随分と本質的というか大人っぽいテーマの漫画を吉住渉先生は描いてくれてたんだね。
改めて読み返してみたくなったよ!

そしてあすかの教えてくれたKOTEX、確かにこれなら見られても恥ずかしくないね!
っていうかそもそも生理って文字通り生理現象のひとつなのに、なぜか恥ずかしいもの扱いされていることも単純に不思議だよね。

ラインでも話したけど、私はこのシシフィーユっていう生理用ナプキンが出たとき、すごく嬉しかった。

https://www.panoco.co.jp/sisiFILLE/

布ナプキンの方が生理痛が軽くなったり冷えない感じがしてたんだけど、私はやっぱり毎回洗って使う煩わしさや衛生面がどうしても自分の生活にフィットしなくて、
そんなときにオーガニックコットンの使い捨てナプキンで、しかもデザインがこんなに洗練されているものにやっと出会えて、そのときこういうのを潜在的に求めてたんだ!っていう自分の気持ちに気がついたよ。
オーガニックコットンであること、それからナプキン本体とそれを包むパッケージにはキラキラとか花柄とか一切なく、究極にシンプルであること。
きっと技術的にも調達的にも、大手メーカーにできないはずはないのにね。

大手のナプキンに比べたら、やっぱり分厚かったり、吸収力が劣ったりということは確かにあるけれど、
多少の使い心地は目をつぶっても、シシフィーユを買うことで、私はこういう商品を支持しますって意思表示をしているところもあるかも。

買い物は投票みたいなもの、ってよく言われるけど、物が溢れていて安いものから高いものまで揃っている今の世の中では、
何を選んで何を買わないかが、その人の頭の中とか価値観を表しているのかもしれないね。

“これって結局、GOを出す人がおじさんだから、ということに他ならないと私は思ってる”って、あすかよくぞ書いてくれた!
まさにその通りだと思う。

あすかの文章読んでて思い出したんだけど、私がNEXTWEEKEND の雑誌版をどうしても作りたい!って思って、会社に企画を通すとき、やっぱりあすかの言うように社内のいろんな関門とかハンコリレーを突破しなきゃいけなくてさ。
色々あちこちの部署に聞いたり交渉したり頭を下げたりしながら、ようやく最終的な承認をもらう会議に漕ぎ着けたんだけど、
そこでもやっぱりトンチンカンなこととかを会議に出てる偉いおじさんたちに言われるわけで。え?そこですか?みたいなやつね。
でもそのときの私は、この局面を何がなんでも突破しなきゃいけなかったから、
その役員のおじさんたちの前で
「ここにいらっしゃる皆さん(=おじさん)には分からない世界観だと思いますが、絶対に売れますのでどうか私にやらせてください!」的なことを言い放って、その根拠のない勢いだけで、なんとか強行突破したことを今思い出した笑

新しい本の企画を通すとき、必ず類書データを付けなきゃいけなくて。要は似たような本がこれくらい出ててこれくらい売れてるから、だから大丈夫です、みたいなやつ。
でも、私はいつもそれが腑に落ちなくて、そもそも世の中に似たような本がすでに出てるんだったら、私がわざわざ似た本出す必要なくない?って思ってた。
部数を予測したり、取次との交渉材料にしたり、必要な理由は分からないでもないけど、なんかいつもモヤモヤしてたなぁ。

あすかの言う”おじさん”は、単純に表面的な性別とか年齢を言ってるんじゃなくて、おじさん脳のことを言ってるんだよね。
若い女の子でもおじさん脳の子結構いるよね。

おじさん脳問題に関しては、彼らが本気でそう思ってるのか、それとも本当は違うけど、会社ってとか仕事ってそういうもの、って思い込んだり諦めたりしてそうなってるのかで、問題の深刻さは違ってくるよね。

でも、ロボットみたいな画一的な労働力が必要だった高度成長期はそういうおじさん脳の人間が重宝されたんだろうけど、
ロボットみたいじゃなくて本物のロボット、AIが登場してしまった今とこれからの時代は、きっと私たちがずっと不思議に思ったり腑に落ちなかったことが、重宝されるような気がしてる。

なんかパッケージの話から遠くなってしまってごめん。

#エッセイ #往復書簡 #編集者

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