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3年分の濃さを感じた3ヶ月だった

あすかが前回書いてくれた往復書簡を読んで、そうだ、まだ3ヶ月しか経ってなかったんだ、って初めて認識したよ。すでに私たちの日常に欠かせなくなっているCanvaだって、3ヶ月前はほとんど存在も知らなかったし(なぜか5年前くらいにアカウントを作っていた痕跡はあったけど笑)。
こんなスピード感で何かが進むことはなかなかないことだから、改めてこの3ヶ月を振り返ってみようと思う。

〈2021年11月〉
ZINEを作り始めた/Canvaに出会った/インスタをインスタマガジン化した

私が2年弱くらい勤めてた会社を辞めて、やっと自分に使える時間ができるから、ようやく本当にZINEを作ろう!って決めたのが10月。それでお互いエッセイをまとめたり新たに書き下ろしたりして、あすかがZINEのデザインを作ってくれて。あすかが送ってくれたデザインラフを初めて見たとき、本当に本当に久しぶりにテンションが上がったの!絶妙な色使いとか程よくエッジの効いたレイアウトとか。それで、この場所にはこの写真を入れたい!ここはコラージュを新たに作って入れてもらおう!とかどんどんやる気が溢れてきて、夢中になって作業してた。
正直、ここ1、2年で結構仕事で疲れ切っちゃってて、あんまり感動しなくなってたし、自分のセンスみたいなものもずっと封印してたから存在を忘れていて。でもあすかのデザインラフのおかげで、一気にスイッチが入って、あー、私はこんな風に好きな色で溢れていて、でもちょっぴり毒があって、ポップだけど大人っぽくてノスタルジックな世界が好きだったんだってことを思い出せたんだ。

ZINE作りに取り掛かるときに、私が何となくコラージュのようなムードボードのようなものを作ってあすかに送ったんだよね。なんでムードボードを作ろうと思ったのかよく分からないんだけど、ただ可愛いだけじゃなくて、もう少し毒っぽさとか90年代感を入れたいっていうのが今の気分みたいで、その私のムードボードから色を抽出して、あすかがZINEで使う色のカラーパレット候補を出してくれたときもびっくりした!そんなことができるんだっていう驚きと、カラーパレットの美しさ、センスの良さ両方に。

それで11月中旬くらいに校了日を設定してZINEの作業を粛々と進めていたよね。あすかがデザイン作業してくれている間に、私はお砂糖ひとさじのインスタをどうするか?っていうことを考えてたんだけど、なかなか思い浮かばなくて。インスタをnoteと同じような往復書簡のショートバージョンとしてしばらく投稿してみたりもしてたけど、毎回写真を選ぶのとかが億劫だったり、noteとの差別化も曖昧で、更新頻度も気まぐれで。

ある日、いつも聴いてるラジオで『リスペクト!』っていう映画が紹介されていて、それで突然観にいこう!って思って、その日の夜一人で六本木ヒルズの映画館に行ったの。

歌手のアレサ・フランクリンの伝記映画なんだけど、なぜか一人で号泣しちゃって。久しぶりに泣いて感情が動かされてすごくスッキリして。家に帰ってお風呂に入ってるとき、お砂糖ひとさじのインスタを、文字入り投稿でマガジン形式にしたらどうかな?ってふとひらめいたの。ちゃんとデザインされていて、しっかりと情報が詰まっていて、ネタは誰かに取材したり誰かがいいと言っていた情報じゃなくて、私とあすか、二人の、自分たちのことだけにしよう、自分たちが本当に見たり買ったり体験したりしてよかったことだけを紹介しよう、って。自分たちを取材対象にする、っていうのはSNSでは当たり前のことなのかもしれないけど、ずっと編集者をやってきた私たちにとってはそれがすごく新鮮なことだった(し、少し勇気も必要だった)。

インスタマガジンの形態で投稿することをふとひらめいた、って書いたんだけど、それって、私たちが2020年の5月くらいの緊急事態宣言のときにストーリーズを使ったストーリーズマガジンでやってたことと実は全く同じことで、灯台下暗しというか、すでにやっていたんだよね。

この灯台下暗しなアイディアに気付いたのは、私は映画のおかげだと思っていて、たぶん感情が動かされて涙として外側に出たから、新しいアイディアが表に出てきたんだと思ってる笑。だからこれからも煮詰まったら映画館に行くことにしようと思った。

それで翌朝起きたらすぐ、あすかに一刻も早くこの案を伝えなきゃと思って、手書きの企画書みたいなものを書いて送って。殴り書きみたいなひどい企画書だったけど笑。
それからCanvaに出会っていくつか投稿サンプルみたいなものを作って、11月の下旬からインスタマガジン形式の投稿をスタートしたんだよね。
私はとにかく何でも整理整頓するのが好きだから、noteとインスタとZINEの3つの住み分けがようやくスッキリできたことが気持ちよかった笑。

〈2021年12月〉
ZINEを出した/初めてインスタライブをした/ホームページと講座用テキストを作りはじめた

12月で一番大きかったことはやっぱりZINEを出したことだよね。「今の自分たちが感じていることを正直に書こう」という勢いだけで作った一冊だったから、自分たち以外の人が読んで面白いのかどうかは分からなくて、だから全然売れないかもしれないし、でもそれはそれでまあいいよね、って感じだったよね。1冊のZINEを作ったこと自体に満足していたし、内容も、少なくとも私とあすかの二人は面白いと思ったし笑。

だけど思ったよりもずっとずっとたくさんの人が手に取ってくださって、本当に嬉しかったし、びっくりした。(何回も何回も封筒とかを買いに行くから、近所の郵便局の人とすっかり顔見知りになったよ笑)

あとはあすかがkindle版を作ってくれたことも驚いた!まさか個人がkindle版を出せるなんて考えたこともなかったから。ほんと、クリエイターとお客さまが直接繋がれる時代なんだなぁって。kindleの方も結構買ってくれた方がいて嬉しかったよね。

あとは初めてインスタライブもしたよね!私は仕事でインスタライブの企画みたいなことは何回かやったことあったんだけど、出るっていう発想は全くなくて。でもライブボタンはすべての人に備わっていて、ボタンをピッと押すだけでライブができちゃうのにね。押す勇気も、押すという発想自体も今までなかった。でもやってみたらすごく楽しかったし聴いてくださる方がいてすごく嬉しかった。インスタライブもまた定期的にやりたいな。

そうそう、それでZINEを出したら、「私もZINEを出したいです」っていう声が私たちの元に届くようになって。ZINEを作りたい人って結構いるのかもしれない、って気づいたんだよね。それとインスタの文字入り投稿を日々作っていく中で、これって私たちが今までずっとやってきた雑誌の特集作りとかウェブコンテンツの記事作りと考え方と、やってることは一緒じゃない?って気づいて。それで、オンライン講座を始めてみよう!ってなったんだよね。

私たちはウェブメディアを作るつもりは1ミリもないし、わざわざ飛ぶのめんどくさいからホームページも別に必要ないって思ってたけど、オンライン講座を始めることにして、そのためにホームページ的なものを作ろうってなって。それと、講座用のテキストもオリジナルで作ることにした。ZINEの作り方もインスタマガジンの作り方も、特に決まりとかマニュアルとかあるわけじゃないから、本当にゼロからの作業。講座をやろう!って決めてからホームページもテキストも1週間くらいで大まかなものを作ったよね。やっぱり夢中のパワーってすごいと思う!

〈2022年1月〉
2022年のスローガンを決めた/ホームページが完成した/「インスタマガジン講座」を準備中

年が明けて、一番最初のインスタには「作るって楽しい!」っていう私たちの今年のスローガンを投稿した。それは11月、12月くらいで私たち二人が心から感じたことだったから。ZINEを作って、Canvaに出会って夢中になって投稿素材を作る中で心の底から感じたことは、作るって楽しい、というシンプルなことだった。よく二人でも話すけど、何かを自分の手で作ることって、人間本来の根源的な欲求のはずだよね。子どもの頃は歌を歌ったり踊ったり絵を描いたり工作したり、自由にそういう創作活動を楽しんでるけど、だんだんと成長するにつれて、美術とか音楽の授業で評価とか点数をつけられて、大抵の人は、自分はそういう系の人じゃないんだって諦めて、歌うことや絵を描くことをやめてしまう。

(Creepy Nutsの『かつて天才だった俺たちへ』っていう曲の歌詞がまさにそのことを歌ってる)


だけど、私たちは諦めが悪いから、諦めずに作る楽しさを取り戻したよね、2021年の終わりに。お互い気づいたら39歳と40歳になってたけど笑。

わたしたちのサービスにはBe an Editor!っていう名前を付けた。編集スキルとかデザインの知識っていろんなことに役立つし、誰かに発注するんじゃなくて、自分自身がEditorになっちゃえば色々自分で作れるようになって便利だし、何よりそっちの方が絶対楽しい!っていう思いを込めて。自分たちの編集スキルそのものを商品にするっていう発想。

それで今は2月にローンチ予定の「インスタマガジンコース」を一生懸命準備してる最中で、モニターの方々にご協力してもらって、もっとこうした方がいいかな?こういうものがあったらいいかな?申込手順はこっちの方がいいかな?みたいなことを毎日やってる。


というわけで、たった3ヶ月(90日)を振り返るのに、こんなに長くなってしまった!あすかはさっきLINEで「今まで仕事してきた中で最近が一番楽しいかも」って送ってくれたけど、次はそのあたりの感覚をもう少し詳しく聞きたいな!


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