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書籍『鬼弁《増量版》~強面パンクロッカーの弁当奮闘記~』を読んだ

姉さん女房ってこと、最近知った

『鬼弁《増量版》~強面パンクロッカーの弁当奮闘記~』を読んだ。

 先々月ぐらいから朝に暇な時間が出来た。「その時間ずっと寝ているのもズボラ過ぎるな〜」と考えたオレは、嫁への弁当を作り始めた。これが割と楽しい。元々、自炊するタイプではあったが、お弁当作りは経験してこなかった。お弁当は奥が深い。決められたサイズがあり、その中で如何に美味そうに見えるかを考えなければいけない。少しでも食欲が唆られるようカラフルな彩りを意識し、おかずを何品か作る。また、味の移りや衛生面も気にする必要がある。そんな中で、以前テレビで見かけた本書を思い出し、早速買ってみた。

 BRAHMANのTOSHI-LOWと言えば、音楽好きなら誰でも知っているぐらいのボーカリストだ。前時代的な表現にはなるけど、漢字の「漢」と書いて「おとこ」と読ませたくなるロッカー代表だと思う。奥さんが女優のりょうであることで知っている人も多いんじゃないだろうか。そんなTOSHI-LOW氏が息子に向けて作るお弁当を載せた本書、個人的にはとても繊細な印象を受けた。もちろん、「流石にロック過ぎるだろ!」と思うような日もある(缶切りと缶詰め持たせた日が収録されているのは笑った)。ただ、それでもそんな骨太な献立の奥に家族への想いがしっかりと見える。飾り切りやレイアウトと言った技術面以上に、「これ食ったらたまんねえだろうなー」とか「これテンション上がるだろうなー、うひょー」と言う気持ちが伝わってくるのだ。ミュージシャンだからこそ、とも言えるかもしれないけど、これはTOSHI-LOW氏の人柄なんだと思う。

 家族に限った話ではなく、自分も大切な人に向けて想いをしっかり届けられるような人になりたい。うん。でも、お弁当は飽きて作らなくなる気もする。ダメなヤツだね〜。『SEE OFF』聴いて気合い入れます。

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