天野純希「もろびとの空」(そして回復についての長い自分話)
羽柴秀吉による三木城攻めを題材にした時代小説。
三木合戦は約二年に渡る。兵糧攻めを受けた別所氏は、城内に七千名以上の領民を受け入れたこともあり、飢餓地獄が城内を満たすことになる。最終的には亡くなった人までを食らわなければ生き残れない、城の攻め手に抵抗することも出来ないほどになっていく。
私にとって非常に重要な一冊となった。
天野純希氏の小説は、たまたま目についた「有楽斎の戦」に惚れ、「桃山ビート・トライブ」に熱狂し、戦国大名の父親達を書いた「燕雀の夢」で震えてきた