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ブックレビュー『ドリアン・グレイの肖像』

古典文学を味わおうと今回、選んだのはオスカー・ワイルド著『ドリアン・グレイの肖像』 色々な人の翻訳本が出ているし、映画化もされた世界中で読まれている作品だ。

この本で描かれる「耽美主義」は、私にとっては学校の歴史の授業で習ったくらいの知識しかなかったのだが、この本を通して、その時代の人々がいかに「美」に重きをおき、芸術や享楽を求めたかが描かれていて興味深かった。
現代でも美しいものへの崇拝や憧れ、老いへの恐怖は残ってはいるものの、ここまでの美への崇拝は信じがたい。ほんの200年ほど前のことであるのに、社会の思想がこれほどまでに現代のそれとかけ離れていることに驚いた。

歴史を理解したい時、その時代の小説を読むことは、その空気感を掴むのにとても役立つと改めて感じた。映画も是非、観てみたい。

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