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ROG Ally XをメインPCにする

はじめに

ROG Ally Xを買ってしまいました。

巷で話題のポータブルゲーミングPCなんですが、自分にはこれ「ディスプレイとバッテリーとコントローラーが付いたUMPC」にしか見えなかったんですね。

なのでモバイル神のお告げに従い、こいつを「家でも外でも使えるメインPC」として運用してしまうことにしました。本当にそんなことをしてもいいのか。

ゲーム機然とした佇まい

無印Allyが発売された時は何とか耐えたんですが、今回ばかりは耐えられずにやらかしてしまった次第です。黒くなって、しかも強くなってるんだもんな…。無理だよ買っちゃうよ。

ROG Ally Xのなんたるかは散々紹介し尽くされていると思いますので省略。
意外にメインPCとして使っている人の記事を見かけないので、自分なりの運用方法や実際に使ってみての所感を書いておきます。


何に使うのか

自分の場合、PCの用途はざっくり以下の通りです。

・楽曲制作 (DTM、歌や楽器の録音)
・動画制作 (数分〜数十分程度のもの)
・ライブでの同期再生 (音源、動画)
・デザイン制作
・WEB作業、執筆
・ゲーム (Steam)

いままでは作業部屋にメインのデスクトップPC、移動時にはノートPCと使い分けていました。

メインのデスクトップ機はこちら。

VRChatがやりたくて組んだASRock DeskMeet X300です。
Ryzen 5500とRX6600XTの組み合わせ。スペック的な不満はまったくありませんでした。

サブノートはこちら。

超コスパなCHUWIのミニノート、MiniBook X N100です。言わずもがなの名機。

これらを軽率にROG Ally X一台に置き換えていきます。本当にそんなことをしていいのか。

グラフィックは
「RX6600XT ⇒ Radeon 780M」
となるので大幅にパワーダウンするんですが、そもそもがそんなにゲームを遊べていないのと、遊ぶにしても極端に重いゲームはやらないので問題なし。Radeon 780Mでちょっと遊ぶくらいが身の丈に合っている。のかも知れない。
遊んでいるゲームで最も重いのは「スターオーシャン6」ですが、30W駆動時はもちろん、25Wでも安定して遊べています。個人的には充分です。
VRChatもなんとか動きますが、こちらは軽いワールドでなら一応動くかなという感じ。
あまり入り浸るわけでもないので、いずれ手持ちの初代Questを3に買い替えて、VRはスタンドアロンで遊ぶかたちでもいいのかなと思いました。

CPUは
「Ryzen 5500 ⇒ Ryzen Z1 Extream」
とむしろスペックアップするので問題なし。自分の用途だとそれなりにパワーが要るんですが、スペック上は安心して任せられます。

見た目は完全にゲーム機だけど…。

セットアップ (据え置き編)

さて、まずは据え置き機として使えるようにセッティングしていきます。
Ally XはUSBポートが2つあるので、HDMI出力できるハブを使えば機器の接続に困ることはありません。
推しの深セン系メーカー、UGREENのハブを新しく買ったので繋いでみます。

謎の顔が付いているモデルをチョイスしてしまったので、期せずして「仰向けに五体投地するUSBハブ」が顕現してしまった

一見呪術的ですらある怪しい見た目ながら、ハブとしては普通に優秀です。HDMIを60Hzで出力できるほかType-C×2,Type-A×2、PD100W対応の電源用ポート×1を備えます。拡張性は充分です。

ディスプレイ、オーディオインターフェース、SSD、キーボード&マウスを接続。
スタンドはAlly Xに付属していたものをそのまま使っています。二つ付いてきますが一つでも全然しっかり自立しますので、一つは家用、一つは持ち歩き用にするのもありなんじゃないでしょうか。
自分はハブ派ですが、もちろんよく見かけるスタンド型のドックでもいいと思います。

どちらにせよあったほうがいいなと感じたのは、Type-Cの延長ケーブルです。
コネクタを後ろに出せるタイプがおすすめ。自分はこれを買いました。

ハブやドックまで長さが足りない可能性があるので、一本あると便利です。自分が買ったものは、特に充電や通信速度への影響は感じませんでした。

続いて普段使いの環境をセットアップ。
中身は普通にWindowsなので、DAWもプラグインも問題なく動作します。オーディオインターフェースも普通に認識して、きちんと動作しました。
驚くほど普通に「いつものPC環境」になります。作業していてもまったく違和感はありません。

ストレージは本体の1TBに加えて、Dドライブとして512GBのmicroSDカードを追加しました。リーダーの仕様でUHF-1までの対応となり遅いですが、静的なデータを保管する分には充分実用的に使えます。

このほかEドライブとして1TBのSSDをUSB接続しているのと、今年に入って購入した2TBのクラウドストレージを利用しています。
クラウドストレージはpCloudのLife Time Planとう契約で、文字通り死ぬまで使い続けることができるというものです。ブラウザ経由で使えるのはもちろん、Pドライブとしてマウントでき、速度は遅いものの外部ストレージと同じ感覚で使うことができます。どこにいても、どんな端末でも使える自分だけのクラウドストレージが2TBあるというのは非常に便利です。

そして重要なのが「バッテリーケアモード」の存在。
UMPCやポータブルゲーミングPCの選択肢が増えている中、これが使えるのでAllyを選んだと言っても過言ではありません。

要はバッテリーが劣化しないよう一定の閾値でバイパス給電に切り替えてくれる機能なんですが、この機能があるので安心して、心置きなく据え置き運用ができます。素晴らしい。
他のポータブルゲーミングPCではバイパス給電できないものも存在するので、購入の際の要件のひとつとして気を付けてみるといいかも知れません。

セットアップ (モバイル編)

続いてモバイル編。
まず本体の7インチディスプレイですが、思ったよりも実用的です。さすがにこれで全部をこなすには画面が小さいですが、デフォルトの150%拡大表示であれば、タッチパネルとコントローラーを使って本体だけで操作することも可能。仮想タッチパッドも使えるので、自分は一応タスクバーに常駐させています。ブラウジングやデータの確認とかだけなら本体だけでなんとかなっちゃう。

追加でBluetooth接続のキーボードとマウスを用意すると、最小の作業環境としてかなり実用的になります。画面サイズ的にちょうどポメラみたいな感じになるので、執筆作業時にはこの形態がいいかも。

更に腰を据えてDAW作業やデザインワークをする場合は、サングラス型ディスプレイのXREAL Airを組み合わせます。
ROG Ally XとXREAL Air、抜群に相性がいいです。
出先でも自宅と同じ環境を大画面で使えてしまう、というカタルシスがすごい。本当にそんなことをしていいのか。

正直自分は最近このサングラス型ディスプレイにかなりライフハックされており、なんなら「これを使いたいがためにROG Ally Xを買った」まであります。やばいね。でも明らかに未来的で、なんだか使ってみたくなってしまう魅力があるんですよね…。

サングラス型ディスプレイと抜群に相性がいい

ちなみにキーボードは引き続きMOBO Keyboard 2を利用しています。いま手に入る折りたたみ式キーボードの中では、間違いなく上位に入る使いやすさです。

本当はタッチパッド付きのモバイルキーボードが理想的なんですが、気に入るものに巡り会えていないので、当面はマウスを併用。

電源周りですが、純正アダプターは自宅用にしたいので、持ち出し用に65WでGaN対応のPD充電器を買いました。ノーブランドのめちゃくちゃ安いものですが、問題なく動いています。

いずれ65WでPD対応のモバイルバッテリーも欲しいところ。周辺機器をいい感じにまとめて持ち運べるケースも必要だなと感じています。

おわりに

分かってはいましたが、家で作業する分には思った以上に「普通にPC」でした。PCでやりたいことは全部できる。PCだから当たり前なんですが…。
スペックにも不足はありません。一般的にPCで行う作業は、周辺機器を繋ぎさえすれば全部問題なく代替できると考えて大丈夫です。

出先でも、いままでノートPCを開いていた場面をこの組み合わせで置き換えて行きます。
「やってんな~」という見た目にはなりますが、ROG AllyやXREAL Airを通勤電車で使っている人もいるみたいなので、まあ徐々に浸透してくるかと。
前に別の記事でも書きましたたが、未来派の異形感を楽しめるのはいまだけかも知れません。

総じて、ROG Ally XをメインPC運用するのは「全然あり」だと思います。
細かいことを書き出すとキリがないんですが、Z1 Extream ≒ Ryzen 7840と考えると、ノートPCの可搬性とミニPCのコスパ、両者のいいとこどりをしたマシンがROG Ally Xなんじゃないでしょうか。

ちなみにゲームはまだ1時間くらいしか遊んでません…!

おわり

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