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第4回朽ちるまで踊る。

はい、ドルクトです。

今日というこの日、

あなたが労働者であるならば

あなたが食べること
あなたが眠ること
あなたが家族と過ごすこと

あなたが何かするということは
ほぼ全て労働力再生産という言葉に還元できます。

明日働くための、、、
次世代が働くための、、、

そういった行動をあなたは行なっています。

「労働とは"生きる"しか値しないと判定された惨めさの象徴。」
フランスの哲学者ボードリヤールは語ります。

僕らは生きるために衣食住、医療、治安を社会に求める。

これらがほしくて社会の奴隷となる。
社会の継続のために自身の時間を差し出して生きながらえる。

社会というのは人の死を延期する

社会は人が死ぬほどには搾取しない。
死なれては困るからだ。
社会を回し、継続させる構成員がいてもらわないと困るのだ。

そんなボードリヤールは構造主義時代の哲学者である。

その構造主義においては

僕らは何らかのシステム(社会、価値観)にとらわれている。
という。

僕らはそのシステムの範囲内でしか思考も行動も欲望もできない。

そのシステムを越えることも、外側に出ることもできない。

僕らはシステムの枠組みの中でぐるぐる回り続けるしかない。

どんなに優秀な人であっても。

僕らはただただぐるぐる回って踊る。
次世代を作る人は作る。
そしてみな漏れなく年老いて朽ちていく。
途中で怪我や病気をしたり、急死する人もいるかもしれない。

日々日々再生産していく。
個々のエントロピーが増大し朽ちるまで。

再生産されるものより、その費用が上回るものは朽ちていく。
人も国も星も。

僕らは何のために再生産するのだろう。
おそらく意味なんてないのだろう。
ただただ再生産するための過程を楽しむように設計されている。

再生産しながら環境のエントロピーを効率的に増大させていくのが生き物だから。

くれぐれもその再生産で得られるものを誰かに搾取されないように生きたいですね。

ドルクト

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