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3歳ダート界 振り返り 〜ドキドキワクワクが最高潮〜

海外で中東のダービーを連勝、ケンタッキーダービーでも3着に入ったフォーエバーヤングが、3歳ダート界の頂に立ちます。日本のダート界のレベルが上がり、世界でも通用するダート馬が現れたことに驚きつつ、ドキドキワクワク感は最高潮に達しています。
また、ダート三冠の整備によって、趣のあるグローバルにも繋がっているレース体系ができました。

◆ 上半期のローテーション
上半期のローテーションは、海外遠征組と国内ダート三冠組に分けられます。
今のダート三冠の出走条件や優先出走権に鑑みると、海外組と国内組の最終決着は秋以降になります。国内三冠クラシックが中心となる芝のレース体系と異なり、ダート界の体系は世界を股にかけた独特なものに仕上がっており、大変面白いと感じます。

◆ 牡馬 海外遠征組
基本となる海外レースは、2月末のサウジダービー、3月末のUAEダービー、そして5月初旬のケンタッキーダービーです。今年は、中東の2戦に日本馬は3頭ずつが出走し、フォーエバーヤングが2連勝を飾りました。
ケンタッキーダービーでは、フォーエバーヤングが3着、テーオーパスポートが5着と、史上初めて日本馬が掲示板に載りました。

◆ 牡馬 国内組
ダート三冠では、アマンテビアンコが羽田盃を、ラムジェットが東京ダービーを制しました。この2頭がフォーエバーヤングを追いかける最前線にいます。
また、サトノエピック等の実績馬が、夏に一皮剥けて、秋に巻き返すことにも期待です。

NAR所属馬では、南関東所属以外の2頭に注目です。1頭はシンメデージーです。高知所属の彼は6戦無敗で東京ダービーに挑み、4着と好走しました。
もう1頭はフジユージンです。彼は岩手所属で7戦無敗、東京ダービーは直前に寝違えを起こし出走が叶いませんでした。因みに、馬にとって寝違えは、時に命にも影響を及ぼしかねない重症です。

◆ 牡馬 春シーズン休養組
NAR所属馬の中に、2頭の有力馬がいるのですが、怪我で春シーズンを棒に振ってしまいました。彼らの秋以降での復帰も楽しみです。1頭はダテノショウグンです。大井所属の彼は、昨秋まで5戦5勝と向かうところ敵なしでした。しかし、左前脚の蹄に損傷を負い、春は全休となりました。
もう1頭はサントノーレです。彼も大井所属で、今春の京浜盃では、東京ダービーで掲示板に載ったアンモシエラやハビレを7馬身突き放して勝っており、その実力は証明済です。彼は右前膝を骨折してしまいました。

◆ 3歳牝馬界
羽田盃2着、東京ダービー3着のアンモシエラが先頭を走り、関東オークス組が後を追う世界観です。その中でも、関東オークスを快勝したアンデスビエントが2番手、或いは2強という評価を固めた感じがあります。
アンモシエラとアンデスビエントの直接対決を見てみたいです。
いずれにせよ、彼女らが一丸となって、秋にレディスダート界に新たな風を吹かせてくれることを期待します。

◆ 秋への期待
ダート三冠のフィナーレを飾るジャパンダートクラシック(JDC)に有力馬が揃って出走し、ド派手な卒業式を実現してくれることを心の底から祈っています。
その後は、米国のBCへ向かう者、古馬混合のG1であるJBC、チャンピオンズカップ、東京大賞典に参戦する者、多様な選択肢があると思います。
JDCを唯一の結節点とし、その前後がグローバルに複線化しているレース体系は、芝の3歳路線とは趣の異なる、ユニークな夢景色が広がります。


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