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ランジャタイという沼

 皆さんはランジャタイというお笑い芸人をご存知でしょうか。ご存知ないようでしたら、知らないままでいた方がいいかもしれません。わざわざ検索する必要はありません。もし間違ってYouTubeで動画など見てしまった時には、貴方の貴重な時間が木っ端微塵に砕け散ることになるでしょう。時間を無駄にしたくなければ、ランジャタイとは距離を置くことをお勧めいたします。
 さてランジャタイとは何か。
 彼らは実に不条理な動きをするお笑いコンビです。東にお笑い番組があれば、「ウッチャンナンチャン、ウッチャンナンチャン〜♪」と歌い続けるリズムネタ(?)を披露し、西に食レポがあれば店内に入らずロケを終わらせようとし、北にダイアン津田がいればタキシードを着せて「ゴイゴイ〜スースー♪」と歌わせ、南に千鳥のノブがいれば「終王ノブ」として15分不条理コントをさせる。
 彼らは常にお笑いのセオリーを無視し、時にとんでもなくウケて、時にとんでもなく滑っています。
 彼らのやり方は常に意味がわからず、絶妙なかけあいの漫才や緻密な計算と演技によるコントなどとは違い、ただただはちゃめちゃにハジけるだけ。
 当然批判もあり、彼らの動画のコメント欄を見ると「何が面白いかわからない」「つまんない」との意見もあります。私はランジャタイのファンではありますが、アンチの言うことも実にわかります。
 しかし彼らの凄いことは、滑ることをまるっきり恐れてない。ただただ自分の面白いと思ったことをその場で出しているだけ。
 恐らく最も原始的な笑いではないかと思うのです。大声で変な動きをする。一番最初のお笑いは、多分こんな感じでだったのではないでしょうか。
 石器時代。マンモスを狩って、皆で火を焚きながら談笑している。そんな時、お調子者が前に進み出て、即興で踊り出す。周りはそれを見て、ワッハハと笑う。ランジャタイのお笑いを見ていると、何だかそんな情景が浮かんでくるのです。
 ランジャタイにハマると、世界が変わって見えます。
 私はランジャタイにハマってから、天竺鼠の川原さんにハマり、真空ジェシカの川北さんにハマり、チャンス大城さんにハマり、虹の黄昏さんにハマって、ムラムラタムラさんにハマってもう抜け出せなくなりました。
 常にボケまくり、世の中のありとあらゆる事象を笑いに変える。そんな彼らの姿に勇気をもらいつつ、今日も私は平凡に過ごしています。

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