【1万人調査】優れたマーケター・組織の特徴

少し古いですが、今でも役に立つマーケターの特徴をメモしました。

優れたマーケターが用いる3つの手法

ハイ・パフォーマンス組織は、次の3つの原則を満たしたマーケティングを行っていると述べられています。

①ビッグデータと深いインサイト
②意義のあるポジショニング
③顧客との関係を強化する全方位的経験

具体的に解説していきたいと思います。 

①ビッグデータと深いインサイト

消費者が何をしているかのデータを「なぜ」そうするのかというナレッジに統合させる能力に優れるている。

消費者の行動データを適切に解釈できる人材が求められているということですね。

②意義のあるポジショニング

本論文では、次のようなブランド意義を明確化することで、顧客を巻き込み、従業員を発奮させることに加えて、組織全体の活動に一貫性をもたせることが出来る。と述べられています。

1. 機能的ベネフィット
2.情緒的ベネフィット
3.社会的ベネフィット(サステナビリティ等)

③顧客との関係を強化する全方位的経験

要約すると、ハイ・パフォーマンス企業のブランドは、経験の量と質を高める努力をしている。具体的には、次の2点が重要だと述べられています。

1.経験の質: 製品やサービスを顧客に合わせてパーソナライズすること
2.経験の量: 顧客接点を増やして関係の幅を広げること

組織の成長を支える5つの要因

マーケティングとは、マーケターの手だけに委ねて置くことが出来ないほど、重要性が高まっています。つまり、全社的にマーケティング戦略を連動させる組織を構築する必要があり、ハイ・パフォーマンス企業の組織的な特徴を解説します。

①マーケティングを事業戦略やマーケティング以外の部門と連携させる
②あらゆる層の従業員をブランドの意義に深く共感させることで組織を発奮させる
③従業員を小数の優先課題に集中させる
④機動的な部門横断チームを組織する
⑤成功に不可欠なケイパビリティを蓄積する

①マーケティングを事業戦略やマーケティング以外の部門と連携させる

ハイ・パフォーマンス企業のマーケターは、他部門と自部門を連携させ、CEOと密接な関係を築き、マーケティング目標を全社に浸透させるのがうまいとのことです。

②あらゆる層の従業員をブランドの意義に深く共感させることで組織を発奮させる

ハイ・パフォーマンス企業のマーケターは、顧客だけでなく、従業員をブランドの意義に巻き込む傾向が強いとのことです。
そのためには、顧客に行っているマーケティング活動を、社内にも応用することです。

③従業員を小数の優先課題に集中させる

ハイ・パフォーマンス企業は、全体の戦略を部分のKPIに適切に落とし込無事が出来るとのことです。

④機動的な部門横断チームを組織する

現代のマーケティング組織は、グローバルな規模を活かす必要があるが、機敏である必要もあります。
昔ながらのクリスマス・ツリー型組織ではなく、柔軟な役割、流動的な責任範囲、スピード重視の形式張らない承認プロセスを特徴とする、ネットワーク組織に取って代わられているとのことです。

ネットワーク組織とは、上下関係も明確な指示系統もないが、共通の目的でつながっている組織のことです。

つまり、タスクフォースが組みやすい組織と言えるでしょう。

⑤成功に不可欠なケイパビリティを蓄積する

ハイ・パフォーマンス企業には、教育研修の質と量で顕著な違いがあるとのことです。
マーケティングスタッフは、市場調査、競合情報、メディア・プランニングなどの伝統的なマーケティングとコミュニケーションの専門知識が必要ですが、こういった基本的な知識でさえも持ち合わせていない場合があるとのことです。

実際、資生堂、ユニリーバー、コカ・コーラなどの優れたマーケティング組織は、企業内のマーケティング・アカデミーに投資し、共通のマーケティング言語や手法を生み出しているとのことです。

考察

森岡毅さんも、「マーケティングは人事制度改革が1丁目1番地である。」と述べていますが、マーケターが適切に戦略を練るだけでなく、実行できる組織を作るのも重要ということですね。


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