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「イヤなイヤなイヤな奴」を読んで

昨日は配信を聞いてくれた人ありがとうございました。おかげさまで、常に誰かが聞いてくれている状態でした。

昨日のメモ的なものを作ろうかと思って、書いています。
以下「イヤなイヤなイヤな奴」のネタバレを含みますので、まだの方は是非読んでから、見てください。月曜日まで読めます。

「イヤなイヤなイヤな奴」のあらすじ

舞台は、未来の地球、惑星間での運送業務中の宇宙船内です。登場人物は、その船員が主です。宇宙空間は、非常にストレスのかかる場だと言われています。JAXAが度々募集している、二週間密室に閉じ込められるアルバイトが有名ですね。真っ白のジグソーパズルをさせられるという噂もあります。人間はストレスがかかると、イライラしてしまいます。そうなると、船員同士で、喧嘩も起こります。宇宙船での喧嘩はご法度です。無事に地球に帰ることが任務なわけですから、しかも宇宙では何が起きるかもわかりませんし、喧嘩なんてやっている場合ではありませんね。

そこで「主人公」は、動きます。彼は、実は船員にして「にくまれ屋」という職業で、つまり、あえて集団内で、憎まれ役を買って出ることによって、集団内の結束力を高め、安全な航行を守るというものです。時には、自分の命を懸けてでも、仕事をします。もちろん裏のビジネスで、ほかの船員は、それを知りません。

藤子・F先生は、「人間は共通の敵の前で最も強く結束する」と最後に説明しています。

さて、昨日放送中に挙がった論点には、以下のようなものがありました。

・有用/無用の区分について

これは、普通集団内を乱す者は、無用なもの、排除の対象として見られます。しかし、今回は仕組まれていたのですが、安全な航行のために有用な者として描かれています。

有用/無用というような区分というのは、簡単にひっくり返りますし、単純には決められない。そんな意図があるのだろうか。

このような描き方は、「ドラえもん」にもありますね。皆さんご存じ、のび太の特技は、早寝(世界記録)、あやとり(世界チャンピョン?)、射撃ですね。

ドラえもんにも、「くうだらない」なんて言われる始末の特技です。確かに、実用性に乏しい特技でしょう。

しかし、「もしもボックス」、さらに道具がなくとも、のび太はこれらの無用な特技を使って、困難を乗り越えてきましたし、称賛を受けましたね。宇宙開拓史では、ギラーミンとの勝負で活躍しました。早寝だってテレビに特集されたことがあります。

このような有用無用の区分は、時代によっても大きく変わるでしょうし、そもそも有用無用なんてものは、人間が勝手に作り出した区別だとも言えるでしょう。

そんなことを気付かせてくれる作品だななんて思いました。

(ら)


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