星劇 Zoom演劇「宝船」感想

これは面白いデス。Zoom/配信公演【だから】成り立つ演劇。題材。

ZoomのAR/拡張現実を効果的に使っていて、画面を華やかに、かつSF的要素の補強に為っていてお見事。SF偏食家としては、なかなか舞台演劇ではお目にかかりにくいSF味を浴びれて嬉しいのです。

連なる舞台演劇「宝箱」(2021年6月公演)も舞台演劇の枠の中で巧みにSF味を出していて魅了されたので、反芻してみれば納得。

物語の核のひとつはSF的古典に近いと思いきや、捉え方、切り口が意外性あって、優しい気持ちがフッと出て来るのが作り手さんの個性なんだなぁ。

散々SF的側面について書いたものの、下地がSF的であり地続きに現実ドラマがあって誰もが楽しめる作品だと思います。

役者さんの見え方が小さめになってしまう、また画面に並ぶことによる視覚的デメリット部分がZoom演劇の弱みではあると思うものの、この作品は先述のARや背景によって役者/キャラクタに注目しやすく配慮されていると感じて、そこもまた良し。役者さんの演技に集中しやすい。

ARを衣装として特殊な環境で演じる役者さん達は、限りあるスペースでも演じる人をしっかりと感じられて大満足。ヒリヒリがヒシヒシ。ゲーム画面がある。ゲームをしている人達だ。

また、差し込まれる映像もふんだんにあって、それらをうまくZoom配信(Live)に滑らかに潜ませていて、タイムラインが繋がっていると感じるのは没入感、ゲーム世界と現実世界が連続している感覚を造っていてこれもまた見事だなぁと...。

是非とも観てみてほしい作品。

楽しかった。大好きな世界観。

余談とするには大きな事なのだけど、自分にとって極めて大きな作品だった「宝箱」との連続性がきちんと描かれ、引用されていてとても、とても嬉しい気持ちに。分かる人は分かる、と言うツボは大好きです。

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(役者さん別扱いは星劇さんアカウントより辿るべし)

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