Dr.コトー診療所2003第7話感想

◇お嬢様の帰還

入院中のりゅうくんは剛洋くんと談笑中。
茉莉子さんと話をするコトー先生たちのもとへ、様子のおかしいシゲさんが。
「ボーリング娘も言ってるでしょ『愛は地球を救う』ってね」
だーれもツッコミ入れないの笑うんだわ。
シゲさんが帰ったあとの診療所トリオの表情めちゃくちゃ深刻そう。
「手術したほうがいいですかねえ」
「彩佳さんオペの準備を」
「……ハイ」
「ハイ?」(ようやく茉莉子さんツッコミ)
うーん、今日も診療所トリオは可愛いな!

さて、港ではシゲさんのお嬢様をお出迎えするために漁師たちがクッソ面倒くさそうな感じで拍手してます。
「もう帰っていいかな」
「なんで俺たちまで付き合わなきゃなんねぇんだよ」
「ほんとっすよ」
めっちゃ愚痴ってる!(笑)
「カズオーーてめえ馬鹿いとこの出迎えか! ご苦労なこったなオイ!」
「おー村長村長! おめぇんとこのブス娘は帰ってくんのか! あの顔は公害だからなオイ」
ねえ!! シゲさんほんと酷いな!!(爆笑)
ここの暴言酷すぎるんだけど見る度に笑っちゃうんだよね。
娘が帰ってくることにテンション上がりきってるシゲさんおもろい。
「俺はよぅ! リカに髪切ってもらうのが楽しみでなあチキショー」
「ねぇじゃねぇか切るほど」
「言ったかキサマ」
漫才やめて! 笑っちゃうから。
そうこうしてるうちにリカちゃん到着。
おや、シゲさんたちの様子が……。

今朝とは打って変わって血相変えたシゲさんがリカちゃんとともに診療所へ。
リカちゃんのお腹に彩佳さんはビックリ。
「コトーよお、お前ならわかんだろ医者なんだからよ。科学的によ、こいつの腹の中に子供がいるかどうかちょっと見てくれよ、な!」
「いるに決まってるじゃねえか。他に何やったらこんなになるんだよ。やっちゃったに決まってんだろう!」
和田さんの言い方があまりにもあんまりで!(笑)
デリカシーどこに捨ててきたんだ。
案の定シゲさんは激昂。
ケンカを止められず「やめてください!」って困った顔で言うコトー先生はコトー先生って感じ。

◇コトー先生と最強コンビ

居酒屋まりにて、コトー先生はリカちゃんの状況をシゲさんに説明中。
星野さんのおでこにはガーゼ……。ケンカ止めようとして怪我しちゃったのか。(悲)
父親がいないのになんで子供が生まれるのか、コトー先生に迫るシゲさんを見かねて原さんや星野さんたちが助け舟を出すも、シゲさんは聞く耳持たず。
「先生、もう帰っちゃって」
「ハイ……」
戸惑いつつ返事するも離してもらえず。
泣き崩れるシゲさんの背に添える手が優しいコトー先生。
よしよしからのポンポン……。優しさが凄い……。

リカちゃんは早速光ファイバーより早い島の噂の餌食に。
苛立ちを感じていたところで彩佳さんと遭遇。
彩佳さんの励ましも逆効果であっという間にケンカが勃発!
「なんで来る前にひとこと言ってくれなかったのよ!! このクソバカリカ!!!」
「なによ偉そうに!! このクソバカ彩佳!!!」
「言っとくけどねぇ! 私は昔から強く正しく美しい彩佳って言われてんの!!! 清くじゃなくて強く!!!!」
2人とも物凄い形相だし、ブチ切れ彩佳さん超怖い。強い。
彩佳さんに吹っ飛ばされたシゲさんは玄関を見てびっくり。
「コトー」
「…………あ、宮下さんの往診が終わったからここかなーと思って……」
めっちゃ不自然に目そらしてるし、声が震えてるし喉ゴクってなってるし顔こわばってるし!(笑)
あちゃー彩佳さん、一番見られたくない人に一番見られたくない姿を見られちゃった。

「変なとこ見られちゃいましたね……つい、カッとなっちゃって……驚きましたよね」
「いえ……彩佳さんがついカッとなるのはときどき見てますから」
ねえ!! 先生!! 女心!! 勉強しよ!??
天然こわいよー! ほんと彩佳さんかわいそう!(笑)
「彩佳さんとリカさんて同級生なの?」
「ううん、リカが一個下」
「最強コンビって呼ばれてたんです、私たち」
「最強コンビ?」
「2人でいっつも男の子いじめて泣かせてたから」
「……ふへへへ」
「ん、おかしいです?」
「や、あ、ちょっと想像しちゃったから……すっごい強そう」
「失礼しちゃーう」
あーーー可愛い……。このへんのコトー先生と彩佳さんのナチュラルな感じ凄い好き。
敬語とタメ口が入り交じってるとことか、ちょっと冗談まじりな感じとか! 良いなー。大好き。
「……リカのやりそうなことなの」
「……」
「あの子ああ見えてすっごく尽くすタイプで、好きになったら一途だから」
「お腹の子のお父さんがどんな人なのかは知らないけど、きっと好きで好きでたまらない人だったんだと思う」
「それだけはそう思う」
ここは完全にタメ口な彩佳さん。
お医者さんのコトー先生に話してるっていうよりは、なんだか友だちに話してるみたいな雰囲気。
彩佳さんが話を聞いてほしいのわかってて、コトー先生は黙って聞いてる感じがすごく良いなあ。

自転車で往診中のコトー先生。
崖に佇むリカちゃんを発見!
「ちょっと待ったーー!」
「早まっちゃだめだーーやめなさーーい! ああああ助けてーー」
「あああ痛いーーだめだリカさんそんなことしちゃあ」
「……あれ?」
ここのコトー先生ポンコツかわいい。
自転車で転けて前転。アクロバティック。
こんな(おマヌケな)とこ見たら、ほんとに死のうと思ってたとしてもやる気が削がれるかもなあ。
リカちゃんは元々死ぬ気なんてなかったけど。良かった良かった。
「体、大切にしてくださいね」
「……」
「元気な赤ちゃん、産んでください。内さん張り切ってましたよ。記念すべき3021人目の赤ちゃんなんでしょ」
「どこが記念なんですか、そんな中途半端な数」
「ふふ……ひとりひとりが記念ですよ」
「ひとりひとりが大事な命じゃないですか」
先生のそーいうところ! 大好き!
優しさがすごく自然で、癒されるんだよね。ささくれだった心が、次第に穏やかになっていくというか、安らいでいくのを感じる。
「……彩佳が幸せそうな顔してるのがわかった」
「?」
「先生のせいね」
「……?」
「初めて言われた……元気な赤ちゃん、産めなんて」
切ないなあ。
いくら未婚の母だからってね。
臨月までそう言ってもらえないのは、みんなから否定されてるみたいで辛かっただろうなあ。
だからこそ、コトー先生の言葉がよりしみるよね。

◇親子の葛藤

ずっと島にいてほしい剛洋くんと、りゅうくん。
「色々あるから、うちは。……僕一人の考えじゃ決められないんだあ」
年相応の剛洋くんに比べて、ずいぶん大人びたセリフ。りゅうくん苦労してるなあ。
「お母さんね、ちょっと思ってるの。あなたがこのまま島にいてくれたらなあって」
「…………」
ここの茉莉子さんの言葉は、弱さを感じて切ないけど好き。
りゅうくんの立場になると少しかわいそうなんだけどね。
板挟みだもん。

シゲさんに事情を話すリカちゃん。
「美容師……やめて……」
妊娠したときの話。シゲさんが一番ショックを受けたのはここかもなあ。
夢のために出ていった娘が、予想外のかたちで夢を置き去りにして帰ってきてしまった。
それをすぐに受け入れるのはやっぱり難しいよね。
「なんなんだい、その夢ってのは」
「……音楽」
それで男の方は音楽の夢を諦められずにリカちゃんの元から去ったなんて聞かされちゃったらなあ……。
怒るシゲさんの気持ちもわかる。
でも、縋るものがなくてひとりで悩んで島に帰ってきたリカちゃんを思うとなあ……。難しいよ。
「てめえでしでかしたことは、てめえで責任取れ! ひとりの人間の親になるってことはなあ、どれほどの責任を負うか、冷静な頭になって考えてみろ! 馬鹿!」
シゲさんの言葉を聞いてる茉莉子さんのカットが入るところが秀逸。
これはシゲさんが正しいんだよね。
「シゲちゃん、自分が出てってどうすんだよ!」
星野さんのツッコミ癒し。
「わかるよ、お前の気持ちはようわかる」
「けどな、おれは、剛洋にしたって竜一くんにしたって家族の一員だと思っとる。内さんだって、死んだお袋の代わりのような気がしてる。俺とお前だって、双子の兄弟みたいなもんじゃねえか」
「俺の方がちょっと、イケメンで頭もずーっと良いけどな」
星野さーーーーーん!!!
好きです!
ああ……良い人だ星野さん。
本当に優しさのかたまり。

◇嵐の夜の出産

台風13号が襲う志木那島。
リカちゃんは産気づいてしまいました。
診療所は停電。
落ち着いてる内さんの存在が頼もしい!
「昔っからそうじゃ。嵐の夜はなぜか妊婦が産気づく。これも自然の法則かな」
おにぎり食べながらこれだもん。
かっこいいや内さん。
「先生」
「リカ、破水しました」
「……はい」
一気に高まる緊張感。
一方シゲさんは嵐の中船を出してしまい、漁協は騒ぎに。
「おい、シゲさんは!?」
「まだだ」
「リカちゃんが産気づいた……生まれるぞ子供が!」
無線に呼びかけても出ないシゲさん。
バックで流れるStageも相まって、緊迫感はMAXに。

しばらく復旧の見込みはないため、暗闇の中で小さなライトを頼りにするしかない状況の診療所。
「彩佳、ごめんね。迷惑ばっかり」
「何言ってんの! 今頃謝るくらいなら最初から素直になれ!」
「だって……」
お姉ちゃんと妹って感じ。
ここで謝られた彩佳さんがしおらしくならないのがいいね。
「コトー。このままお産に入るぞ」
シリアスな内さん本当にかっこいい。惚れる……。
「先生、父ちゃんは? 父ちゃんは!?」
「さっき連絡が取れて、今こっちに向かってるそうです。だから安心して、元気な赤ちゃん産んでくださいね」
リカちゃんに優しい嘘をついたコトー先生。
たとえ後で恨まれることになっても、今この状況を乗り越えるために先生は迷いませんでした。
あの崖でリカちゃんに伝えたのと同じ言葉。きっとリカちゃんは勇気づけられたはずです。
この判断のスピード、覚悟の決まりっぷり。そして優しさ。
やっぱりコトー先生はかっこいい医者だなあ。

「お前らは知らんかもしれんが、あいつは昔すごかったんだ」
「若い頃はすごい漁師だった」
村長の話すシゲさんの昔話。
「あいつ、思い出したんじゃないか。若い頃のしずえさんを」
「それで余計、悔しかったんじゃないのか」
「リカちゃんがこんなふうになって戻ってきちまったってことが」
村長のこの語りがすごく印象的。
普段破天荒で、無茶苦茶ばっかりなシゲさんにも歴史があるんだなあって……。
こういうシーンがあると、登場人物のストーリーに厚みが増すし、物語に深みが出る気がします。

お産中の診療所。
赤ちゃんの頭が出てきたところで内さんギブアップ。
「年かいな……」って言ってる内さん可愛い。
「コトー、頼むぞ」
「頼むぞーコトーよお」
内さんの指示に全部返事するコトー先生。流石にお産の経験は少ないのか、声が裏返っちゃってます。
内さんが待合室で横になったところで元気な赤ちゃんの泣き声が!
「おい坊主。お前もなあ、こうやって生まれたんだぞお。母ちゃんのお腹っからよ!」
「そうよ。大変だったんだから」
命の誕生に立ち会って、自分の生まれたときの話も聞けるって貴重だよなあ。
りゅうくんの嬉しそうな顔が良いねー。
「ありがとう先生。……嘘ついてくれて」
「ほんとはいないんでしょ、父ちゃん」
「わかってたけど、嬉しかった」
リカちゃん、コトー先生の優しい嘘を見抜いてました。
そのうえで、ありがとうと言える彼女は素敵です。
リカちゃんが励まされたのは事実だもんね。

漁協では出産の連絡が来てみんなしんみり。
「生まれ変わりだな、シゲさんの」
とか言ってたらご本人様登場!
みんな幽霊見たみたいな顔してる!(笑)
と思ってたらシゲさんも同じこと言ってた。
嵐の中、でかい魚釣って戻ってくるんだから、シゲさんがすんごい漁師だったって村長の昔話も真実味あるよなあ。
孫が生まれたという報告を聞いたシゲさん、
「なんだよ、妊婦に食べさせようと思って釣ってきたのに無駄になっちまったな」
とか言ってるあたり、なんだかんだ優しいなー。
早く行けって急かされて、みんなの見えるとこではめんどくさいムーブしながら、すぐに駆け出すとこかわいげのあるおっさんで好き!

いよいよご対面。
ニコニコ嬉しそうに扉を開ける彩佳さんが可愛い。
コトー先生も優しい笑顔で見守ってます。
シゲさんの絞り出すような
「よくやった」
がいいんだこれまた!
リカちゃんが涙ながらに告げた思いに、背を向けながら父として答えるのが不器用だけどあったかい気持ちになる。
そして赤ちゃんに話しかける声がすでに"じいじ"になってる!(笑)
「おうコトー」
「はい」
「赤ちゃん、死にかけたんだってな、大変だったな」
「どうも、ありがとうございました」
シゲさんも人の親。
コトー先生に頭を下げる姿は父親そのもの。
初登場時からは考えられないけど、今はもうコトー先生を医師と認め、心から感謝してることが伝わります。
「シゲさん……僕らだけが頑張ったんじゃありませんよ」
「生まれてきた赤ちゃんが、一番頑張ったんじゃありませんか」
「大切に、育ててあげてくださいね」
涙を拭うシゲさん。
あたたかく見守るコトー先生の言葉と笑顔に胸がじんわり。

◇巣立ち……去る者、見送る者

りゅうくんは元気になって診療所を退院。
初めてここへ来たときとは比較にならないくらい表情豊かになりましたね。
そして、リカちゃんと赤ちゃんも退院。
「おう、コトー……世話んなったなあ!」
「っぷふふ!」
素直じゃないシゲさん微笑ましいな。
和やかな雰囲気で診療所を出ようとしたところで見慣れない訪問者が……。
トオルと呼ばれた男性は、リカちゃんの元から去っていった彼氏でした。
シゲさん当然激怒!! そりゃそうだ!
やり直して結婚しよう、東京で暮らそうと言う彼に、リカちゃんは島で暮らすと宣言。
「この島は、私の故郷なんだもん」
お母さんの顔になったなあ。

りゅうくんに、このまま島で暮らさないかと提案する茉莉子さん。
「お母さんは、僕のこと好き?」
りゅうくん、これがずっと聞きたかったんじゃないかな。
「好きよ。当たり前じゃない!」
「大好きよ……」
「どうして、そんなこと聞くの」
「だったら平気だよ」
「僕は東京へ帰る」
そうだよなあ。
りゅうくんが言うように、東京には友だちや父親、親戚もいる。
お母さんがりゅうくんを好きでいてくれるなら、自信をもって東京にいる選択ができるよね。
「でも、ここで会った剛洋くんや、コトー先生や、みんなのことは絶対忘れない」
「あの人たちと一緒なら……お母さん大丈夫だよね、僕がいなくても」
ああ……切ない。
りゅうくんの笑顔に対して茉莉子さんの表情がつらい。
そんなこと言わないでよ、りゅうに一緒にいてほしいんだよ、って茉莉子さんの心の叫びが聞こえてくるみたいだ。
「見送んないからね」
「え?」
「一人で来たんだから一人で帰れるでしょ」
「勝手にひとりで帰んなさい」
「帰っちゃえ!」
茉莉子さん、自分を選んでほしかったんだよね。
大人びたりゅうくんは俯き、茉莉子さんは子供みたいに背を向ける。
胸が痛くなるよ……。切ないなあ。
志木那島の美しい夕日が寂しさを強調してるみたい。

でっかいおもちゃを買って帰ってきたシゲさん。
「リカ?……しげはる?」
めっちゃ自分から名前取ってる~って微笑ましくなるものの、リカちゃんも赤ちゃんもいない居間がつらい……。
『父ちゃん、ごめんなさい。やっぱり彼と新しい生活を始めます。リカ』
ここなあ~。初めてこのシーン見たとき「えーー!!」って思ったんだよ……。
この島が故郷って言ってたのに……シゲさんにここにいていい?って聞いてたのにって。
でもね、やっぱり大人になった今見て思うのは、父親がいるならきっと、それに越したことはないんだろうなあって。
しかもリカちゃんはまだ、彼のことが好きな気持ちがあるだろうし。
それ抜きだとしても、やっぱり赤ちゃんには両親がいた方がいいと思ったんだろうね。
リカちゃんも多分、すごく悩んだ末の決断だったんじゃないかな。

リカちゃんやりゅうくんは、原さんの船で島から出ることに。
「ほんとに、親不孝者だよね」
「みんな似たようなもんさ。いずれ親子は離れてく」
この言葉を言う原さんが剛洋くんを見てるの、ウウッてなる。
その剛洋くんはりゅうくんとタイタニックごっこ。(笑)
かわいいなあ。
バックで流れるのは「思い出だけではつらすぎる」……。
いろんな人の心情に当てはまる曲だよね、ここは。
「どうして茉莉子姉ちゃん来なかったんだろ」
「一人で来たから一人で帰るって言ったんだ、僕が」
りゅうくん……。大人だね。少し寂しいよ。
「お母さんのことよろしく頼むね」
「うん。わかった! 僕が寂しくないようにする」
健気だよ、りゅうくん。剛洋くんの返事もかわいい。
「でもいいなあ、りゅうくんは」
「なんで?」
「お母さんが、生きてるんだから」
「離れてても生きてるんだから」
今も泣いてるんですけど、ここの剛洋くんの言葉でいっつも泣く。
小学校に上がる前に亡くなってしまった剛洋くんのお母さん。
記憶はほんの少しだけ。
そんな剛洋くんにとって、茉莉子さんとりゅうくんの親子は少し羨ましい姿だったんだろうなあ。
そんな剛洋くんを励ますように、いつか東京へおいでと伝えるりゅうくん。
優しいね、2人とも。
そして​──────
「りゅうくん、見て、あれ!」
真っ赤なワンピースを着た茉莉子さんが、波止場に立っていました。
「お母さーーん!」
「りゅうー!」
呼び合う2人。
何度も、何度も声の限り互いを呼び合い、それでも離れていく船。
「お母さーーん! さようならーーー!」
手を振って別れを告げるりゅうくんに、涙する茉莉子さん。
さようならが悲しすぎて、もうただただ泣く。
船を見送る茉莉子さんと夕日、去りゆく船のショットが胸が痛くなるほど綺麗。
「行っちまったなあ」
「みんな行っちまったよ」
「なんで俺ら、みんな見送るばっかりなんだろな」
リカちゃんから贈られた上着を、タグ付けたまんま着ているシゲさん。
このセリフに、島に住む者の悲哀が込められてる気がします。
若い人たちの多くが、島を出て都会へ旅立って行く。
島に残る人たちは、必然的に見送るばっかりになる……。
寂しくて悲しい現実。

「なんだか寂しくなっちゃった」
「ほんとだ」
「結局みんな都会がいいのかなあ」
「先生は帰っちゃったりしないでくださいね、東京の病院に」
「……」
「……………先生がいなくなったら、困るもん」
「…………先生、あたし」
!! 居ねえ!!
「カニィーーーーー!! カニカニ! カニだカニ! 彩佳さん、カニカニ、カニ! ほら、カニ!これ食べられんのかなあ!」
先生!!!!!!
0点!!!! 女心検定0点です!!!!!
彩佳さんがさあ、珍しく素直になって先生がいなくなったら困るとか言ってんのにさあ!
カニに興奮しすぎだし、カニって言いすぎだし!
カニ見たの初めてじゃないでしょ!
彩佳さんのお話はカニ以下ですか???
「もう……知りません!!」
彩佳さん、怒って診療所に戻っちゃいました。トーゼン!
先生、つかまえたカニ(でかい)となぜか見つめ合う。
離してあげたら一目散に海へ帰っていきました。
コトー先生は立ち上がり、海を見つめる後ろ姿でエンディングへ。
海岸の廃船と一緒の姿も相まって、忘れ去られたような、置き去りにされたような後ろ姿。
先生、彩佳さんの言葉の続きを聞くのが怖かった? それとも天然?
わかんないなー。

和田さんの写真は、茉莉子さんとりゅうくん、シゲさんとリカちゃんと赤ちゃん、出産直後のリカちゃんと赤ちゃんとコトー先生と彩佳さん! みんな良い顔してるなあ。

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