Dr.コトー診療所2003第2話感想

◇コトー先生、コケる

坂道を気持ち良さそうに下るコトー先生。足がピーンとなってるのがとてもかわいい。好き。
「あれえ……あれー!あーいやだあ!!」
半泣き状態で牛の糞にダイブ!
可哀想なんだけど笑えちゃう。
メイキングでは味噌を塗りたくられた吉岡さんが、腕についたのをペロッと舐めてるの見て「あ!この人変な人だ!(歓喜)」ってなりました。

壊れた自転車を押しながら島の住民に挨拶するも、徹底的に避けられまくる先生。
サッと振り向いたらサッと隠れられる。
だるまさんがころんだみたいになってておかしい。
かわいそうなんだけどやっぱり面白い先生。
そこで内さん登場。
ズバズバ言われてもめげずについてくるコトー先生はやっぱりタフな人だねえ。
「あいつ、アタシに気があるんか」
あっ!ひどい誤解を受けてる!(爆笑)

◇診療所にて凸凹トリオ

「和田さーん」
「あれー?あれー?(汗)」
「自転車のブレーキまた壊れちゃったあ」(スーパー甘えんぼボイス)
「えーー!」
「あとで見といてもらえますか」
「はぁ」
ここのやりとりいつ見ても面白い!
医療機械(心電図? モニター?)の調子が悪くて困ってる和田さんに、なぜかめちゃくちゃ甘えんぼモードで自転車の修理をお願いしたコトー先生が、片手で直しちゃうシーン。
それぞれの得意分野がわかりやすいなあ。
「あの人、目頭のとこに黄色腫があるでしょ」
このひと言、先生の医師としての観察眼が優れてることがわかって好き。
道端で顔見ただけで、気になったんだなあ。

「やっぱりそうだったんだあ」
「なんか僕みんなに避けられてるような気はしてたんです」(乙女のポーズ)
「えぇ……」(ドン引き)
「気づいてなかったんですか」(ズバッ)
「そりゃなんとなくは気づいてましたけど……なるべくホラ、良い方に考えようと思って」
良い方とは……?(汗)
ここの彩佳さんのドン引き具合いが面白くて笑っちゃうし、和田さんの遠慮のないツッコミも好き。
コトー先生は天然かつポジティブ。
物音にめちゃくちゃ嬉しそうに「患者さん!?」って聴診器かける先生無邪気かわいい。
「ダメですよ期待しちゃ」
「ヤギのよしえですよ」
「……ヤギはメェ~でしょ?」
「ですね~」
診療所トリオほんとに癒し!
可愛い!大好き!

◇人の心、それぞれ

「怖くないですよ~怖くない怖くない」
喉の痛みを診てもらいながら今にも暴れだしそうなシゲさん。
まるで幼児をあやすような先生。
優しい対応の彩佳さんと先生だったけど逆効果だったみたい。
漁協でシゲさんあることないこと言いふらしてる~~。
しょーがないおっちゃんだなあ。
対して原さんの胸中は複雑。
医者に救われた事実と、島の医者を信用できない気持ち。
こればかりは簡単にはいかないよなあ。

居酒屋まりにて。
「おいし~。お父さんの料理とは全然違う」
ハイ天使。剛洋くんは本当に可愛いな。
茉莉子さん嬉しそう!
ひとりでご飯食べるのに慣れてるのは切ないなあ。
「じゃあ今日はたくさん食べなさい。お代はコトー先生につけとくから」
「ブッ」
コトー先生お椀に噴出!
そのままお椀のご飯をかき込むの……すごい……ワイルド(?)だな。
「ハイ、先生焼酎」
「ブッ」
2度目の噴出!
先生は超下戸なのでお酒はNG。
噴き出したのを慌てて拭く先生。
「先生呑めないんだっけ。かわいそ~ハイ剛洋♪」
「ブーッ」
3度目!もうね、笑うんだわ。
あまりの噴き出しっぷりに。
「冗談に決まってるじゃない!ほんとに呑ませるわけないでしょーも~」
茉莉子さん、完全に先生を尻に敷いてる!(笑)
「ごめんね、ごめんね」って剛洋くんに謝りながらテーブル拭く先生愛おしさしかない。
「シュバイツァー博士! コトー先生みたいでかっこいいんだよ~」
剛洋くん、目がキラッキラしてる!
先生ちょっと嬉しそう。
「先生」
「んん?」
「誰がなんて言ったって僕は先生の味方だからね」
「ん?」
「だって先生は僕の命の恩人だから」
あまりにも剛洋くんの目が真っ直ぐで純粋な思いが伝わってきて、このシーンだけで涙が零れそうになる。
感謝と憧れが瞳に滲んでるんだよね。
「そっか。ありがとう。……でもなんだかそれじゃあこの島に戦いに来てるみたいだなあ」
のんびり穏やかなコトー先生は、確かに戦うって感じじゃないもんなあ。
剛洋くんの言葉はもちろん嬉しかっただろうけど、島の人たちとバトルするわけじゃないからちょっとだけ複雑だったのかな。
焼酎呑んじゃった先生、すごい顔してる!(笑)

「島民の信頼を得るための戦いです!」
「そんなに……戦闘的にならなくてもいいと思うけど……」
グッと言葉に力を込める彩佳さんに対して、かなーり腰の引けたコトー先生。
対照的な2人だなあ。
「茉莉子さんの料理って美味いねえ~!今度からあそこで夕食たべることにしようと思って」
「……」(早歩き)
「彩佳さん、聞いてます?」
「ええ、それがよろしいんじゃないですか」
「……?……??」
コトー先生の激ニブ! 鈍感!って言いたいとこだけど、ここは彩佳さん複雑な女心だよなあ。
でもたぶんまだコトー先生のこと……みたいな感じではなく、島に来てくれた良い先生とこれから仲良くやっていこうって前向きになったときに、肝心の相手が目の前でいきなり他の女性の料理を褒めだしたからなんかイラッとした感じかなあ。
うーん複雑! 難しいよー。
「いいんですか? これじゃまるで押しかけ往診みたいですけど」
「押しかけ……うまいこと言うね!」
「……」
「……」
シュール!(爆笑)
黙ってちょっと顔を見合わせないで! 面白いから!
なんというかコトー先生と彩佳さんの会話の独特なテンポがたまらないよなあ。

◇頑なな内さん

先生や息子の誠さんの前で倒れた内さんは診療所へ。
先生が腹部大動脈瘤の説明をするんだけど、わかりやすいだけに病気の恐ろしさや緊迫感が伝わってくる……。
「そんなもん信用できるか」
「僕の言うことを信じてもらえないのは残念です。でもほら、本土のお医者さんのことなら信じられるでしょ?」
コトー先生……悔しいだろうに、プロというか、大人だよなあ。
患者さんのために、何が一番大切かきっと常に考えてるんだろうなあ。

島を離れる気はないと頑な内さん。
苛立った誠さんはひとり診療所の外へ。
追ってきたコトー先生に思いを吐露します。
「この島が故郷だって思いは今でもある」
「気がついたらここで過ごした15年よりもずっと長く向こうにいる」
「もう……俺の生活はここにはないんですよ」
切ないなあ……誠さん。でもこの言葉に共感する人もきっとたくさんいるんだろうな。
かつて島で暮らし、今都会で生きる人の多くがきっと……。
「馬鹿ですよお袋は……」
この言葉に続くのが感謝の言葉にも似たもので、誠さんの心からの本音なんだってわかるよなあ。
「最期の望みがこの島で死にたいなんて」
「そんなこと……望むなんて、馬鹿です、ほんとに」
誠さん、どれだけ拒絶されてもお母さんに生きてほしい……その思いが痛いほど伝わってくるよ。
夫も死んで、子どもも帰ってこなくて、一人で島で生きる母を心の底から思いやってる……優しい人だなあ。

「内さん救けてくれるよね」
「剛洋のことも救けてくれたんだもん。救けてくれるよね!」
クニちゃんと剛洋くんの真っ直ぐな期待。
子どもは純粋で無垢で、ほんの少しだけ残酷。

◇手術へ

診療所で手術する準備を始めるコトー先生に戸惑う彩佳さんと和田さん。
先生もやると決めたら頑固!
とはいえ優柔不断な医師では困るので、コトー先生の覚悟を決めたら揺るがない姿勢はある意味正しいのかも。
そんなとき、内さんが診療所から脱走。
総出で島中探すの大変だわ……。
コトー先生が内さんを見つけたのは、海が見渡せる小高い場所にある墓地。
「なんだかこの世の終わりみたいな気がしてよ……じいさんの顔見たんだ」
「そしたらじいさんよ、泣いてるんだ」
「島で死ねるのがな、嬉しいってよ」
この話を初めてテレビで見たときは、まだ剛洋たちとそこまで変わらない年齢で、なんでこんなに内さんが島を出たがらないのかよくわかっていませんでした。
でも何度も見て、自分も大人になって、少しずつ内さんの気持ちに寄り添えるようになった気がします。
島で暮らしたことはないけど、島で暮らす祖父母がいるからどっちかと言うと立場的には誠さんの方が近いかな。
きっと、島で命を全うすることを望んでいるんだろうなと思う。
役目は終わったからお爺さんのところへ逝きたいと泣き縋る内さんが悲しい。
命を救うコトー先生にも、つらい言葉だね。

「AB型の人おらんかな? え? エビみたいな人じゃなくて」
和田さん……。(哀)
耳の遠い人と話してるんだろうか。
ちょっとシリアスな場面で笑いを挟んでくるスタイル。

漁協で献血をお願いするコトー先生。
不信感を露わにする漁師たちは取り付く島もない感じ。
内さんに万一のことがあったとき自分たちが血をやったせいで手術したみたいになるのがイヤ、片棒を担がされることに拒否反応を示してるみたいな感じなのかな。
でもほっといたら内さん死ぬやんけ!!
「あんた神様か?」
「人の命が自分の手の中にあるとでも思ってんのか?」
原さん、コトー先生はそんなこと思ってないよー!
「僕はただの医者です」
「だけど、医者だから、目の前で消えかけてる命を黙って見過ごすわけにはいかないんです」
「そんなことをするくらいだったら僕は医者をやめます」
「この島にも、来なかったと思います」
この言葉、今聞くとめちゃくちゃ重い…………。
最終回まで見たらもうずっしりくるよ。
これはコトー先生の原点というか……信念だよなあ。
なおも頭を下げるコトー先生の元に、誰がなんて言ったって味方の剛洋くんが!
「このまま放っておけるの?」
「僕は内さんのこと、好きだよ」
本当にどこまでも真っ直ぐ。
息子のこの言葉が原さんに届かないわけないよね。

診療所に戻っても事態は良くならず……。
「AB型は今のところ、私ひとりです」
「私は構いません! 全部抜いちゃってください!」
(そんなわけにもいかんでしょ……)って感じの先生と彩佳さんの一瞬の表情に笑ってしまう。
シリアスなシーンのはずなのに和田さん!
「おーい……じいさんのとこへはあとどれくらいで逝けんだあ」
「わかりません……」
「わかってる……くせに」
「僕は……神様じゃないから、わかりません」
「だけど内さん、頑張りましょ……僕が、僕がなんとかしますから」
先生の泣き出しそうな表情がつらい。
救けられるはずの命を救けられないでいる悔しさとやるせなさが痛いほど伝わってきて苦しくなる。
なんのためにここへ来たのか……絶望しそうになったとき、救いの手が!
原さんが子供たちに、子供たちがお母さんたちに……。
内さんを救けたいみんなの気持ちがつながった。
内さんに子どもを取り上げてもらってきた人たちが、命の危機に瀕している内さんを救けに来てくれた。
島で内さんがやってきたこと、果たしてきた役目が、ちゃんと実を結んでいた。
それがわかって温かい気持ちになりました。
嬉しそうな誠さんの表情に泣いてしまう。
良かった……良かったなあ。

漁協では自分たちだけが悪者なのではと危惧する漁師たち。
ちっちぇ~。(笑)
慌てて献血に行こうとするものの、ここでもシゲさんストップが!
「内ばあの命がかかった賭けだ」
賭けかあ。
それ自体はいい言葉じゃないけれど、それぐらい島の医者を信用できないでいるっていうのは、やっぱりこれまでの島の医療を思うと仕方ないことなのかなあとも思う。
シゲさんは今回のオペで先生を見極めるつもり……なのかな?

◇オペ~腹部大動脈瘤

待つことしかできない誠さんが、部屋でそわそわとシーツを整えるシーン。
こういう細かい描写が本当に丁寧で、良いドラマだなあと思います。
待合室でもみんなが内さんに感謝して、信じてるのが素敵。

手術シーンは本当に緊迫感がすごい。
噴き出る血に目を見開く彩佳さんと叫び声を上げる和田さん。
動揺することなく指示する先生。
輸血の手がガクガクと震える和田さん……がんばれ、がんばれ!

港にて。茉莉子さんと原さん。
「もしかしたら、凄いことかもしれないね」
「なにが」
「なにがって、この島にあんな先生が来ちゃったことがさ……」
2話は茉莉子さんのこの言葉がとっても印象的。
サラッとした言い方だけど、この島で何かが変わるかもしれない……変わろうとしている……そんな期待を感じているような言葉。
たぶんそれは茉莉子さんだけでなく、原さんや多くの人が感じているんじゃないかな。

先生は大変な手術中でも和田さんをフォローしつつ冷静に対応。
和田さんは人工血管を出したり、先生の汗を拭いたり大忙し。
でももうすでに、オペになくてはならない存在だなあ。
そして先生の技術についていく彩佳さんも凄い。
汗をびっしょりかきながら、一生懸命支え合って命を救おうとする診療所トリオ……愛しかない。
「まだじいさんのとこ行ったらダメだぞ。頑張れ内さん、頑張れ」
「頑張れ、頑張れ、頑張れ内さん、もう少しだ」
和田さんの応援と、それに続く先生。そんな先生を見る彩佳さん。
もう尊い。

手術は無事成功。
コトー先生の手を両手で固く握って祈るように頭を下げる誠さん、拍手するみんな、嬉しそうな彩佳さんと星野さん、先生。
本当に良かったなあ。

◇離れて暮らす母へ

「お袋はここでひとりで暮らしてたわけじゃなかった」
「そうだよ……ここは昔からそうだったじゃないか」
島を離れる誠さん。
故郷でひとりきりだと思っていた母が、助け合いながら生きていた事実。
本土に無理にでも連れていこうとしたことを反省するけど、昌代さんが言ってた通り、誠さんは誰よりお母さんのことを思う優しい息子だよ。
こんな子どもがいてくれて、内さん嬉しいと思う。
「馬鹿息子。いなくなってせいせいした」
口ではそんなふうに言うけれど、和田さんに顔を見られたくなくて背けたのは、寂しさが表情に出てたから……。
切ないなあ内さんのこの表情。
素直じゃないけど、内さんも心から息子に感謝してるはず。

離れていく定期便に手を振る子供たちと、誠さんの呼びかけでいつも泣いちゃうんだよなあ。
そして見送るコトー先生。
初めて島で誰かを見送ったシーン。
海と定期便と先生のバックショットの絵が美しい。

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