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夢が私を強くしてくれた_#この仕事を選んだわけ

私は現在“採用ブランディング”という仕事をしておりますが、この仕事を選んだのは、『就活生が自信を持って自らの未来を選択できる社会にしたい』という夢を叶えるためです。

今は自信ありげにこんなことを言っておりますが、この夢を見つけるまでに色々な失敗や挫折、喜びや葛藤がありました。今日はそんな過去のお話から始めたいと思います。

人生の最も大きな挫折。でも悔いは無かった

中学の頃、夢がありました。

バンドを組んでいたので、中学卒業後は音楽の専門学校へ行って、プロを目指したいと親に相談したんです。すると、「勉強して、世の中をもう少し知った後で将来を考えて欲しい」と言われまして、親の説得に失敗した私は別の方法を取ることにしました。

ちょうどその当時、テレビではクイズ芸人の宇治原さんが活躍されていて、これを音楽でやってやろうと決めたんです。『高学歴×芸人』が話題になるのなら、『高学歴×バンド』も面白いだろうと、これなら親も応援してくれるだろうと。

高校入学後は無我夢中でバンド活動をしました。大会でも入賞するようになり、音楽ではまずまずの結果を残すことができました。

そして、次は勉強です。高学歴バンドを組むために大好きだった音楽をきっぱりやめ、東京大学を目指して受験勉強をすることにしました。勉強は嫌いでしたけど、とにかく必死に勉強しました。夢を叶えるために。

さて、結果はどうだったか??

『不合格』でした。夢破れた瞬間でした。

ここで落ちたら夢を諦めると決めていたので、この日から音楽をしていません。とても辛かったですが、それを決心して受験勉強をしてきたのできっぱりやめました。

夜行バスに乗って東京にライブをしに行ったこと、東京に行ったらどこに住もうかと地図を広げながらバンドのメンバーと受験勉強したこと、全てがかけがえのない日々でした。

挫折して気づいた夢を持つ大切さ

何とか別の大学には合格していた私が次に何をしたのか?

遊びました。

今まで音楽と勉強しかしてこなかったので、何をすれば良いのか分からなかったんです。友達と大阪の道頓堀を意味もなくうろうろしたり、ゲームセンターに通ったり。それはもう楽しい時間でした。でも、このまま大人になっていくのかな。

朝起きて、学校行って、帰って、遊んで、寝る。このサイクル自体に不満はなかったんですけど、次の日も、またその次の日も、季節が流れるのを横目に同じことを繰り返すんです。

夢があった時の方が、鮮やかで色々なドラマがありました。私はきっと、そっちの方が楽しかった。なので、もう一度新しい夢を探すことにしたんです。夢が無ければ見つけるところから始めれば良いのだと。

新たな夢は『夢探し』

その後の大学生活は、ヒッチハイクをして乗せて下さった方の夢を聞きながら日本を縦断したり、海外留学して日本以外のくらしを経験したり、理系でありながら文系のインターンシップに参加したりと、夢探しに没頭しました。

たくさんの寄り道をしましたが、マーケティング関連のインターンシップには心が動きました。チームで戦略を練る過程が、昔、バンドのメンバーと曲作りをしていた感覚に似ていたんです。

数か月のインターンシップを終え、最後の日は東京の赤坂で達成感に満ちたメンバーと朝まで飲みながらうろうろしました。大学入る時に道頓堀をうろうろしていた頃とは確かに違う自分がにいました。

それでも、就職活動はとても苦労したんです。マーケティングが好きなのは分かったけど、どんな業界でどんな職種に就けばよいのか分からなかったからです。考え込む時間に比例して焦りが募っていきました。こんな私をパナソニックだけは背中を押してくれました。

「今何をしたいか分からないなら、働きながらしたいことを見つければ良い。うちは何でもやってるから」

この言葉をいただき、肩の荷がおりたのを覚えています。私はこれまで、自分はどう在りたいのか、何をしたいのか、全部見つけ出してから仕事選びをしないといけないと思い込んでいました。ですが、会社に入ってから、働きながら、足りないピースを探しても良いのだと気づくことができました。

初期配属はグローバル向けのブルーレイプレイヤーの商品企画を担当しました。営業部門と連携して市場調査を行い、どんなコンセプトの商品なら売れそうかと一緒に悩み、技術部門とはどんなスペックの商品なら作ることができるかと案を出し合って、一つの商品を世に送り出す仕事です。まさしく私の理想としていた、チームで取り組むマーケティングの仕事でした。

営業部門と共にドイツやイギリスに出張して、販売会社に交渉したり、中国の工場に出張して、原価の調整などを行ったり、学生時代に一人ではできなかった多くの経験をさせていただきました。働いてからでも夢探しはできるんです。それも、学生時代より大きな組織の力を借りて。

しかし、3年が経っても、夢が具体化されることはありませんでした。チームとしてマーケティングに関わる仕事にやりがいを感じていましたが、『こんな世の中にするために、こんな商品を企画したい』という想いが全く芽生えなかったんです。

一方、本業以外で心が動いたことがありました。それは、先輩社員として就活生にアドバイスをさせていただいた時です。

私は就活時代にやりたいことが分からず、とても苦労しましたが、今の就活生も同じように、将来に対してどう一歩を踏み出して良いのか分からず、困っている人が多いことを知りました。私が就活で苦しんだあの頃、背中を押してもらえたように、今度は私が就活生の力になりたいと思うようになったんです。

ようやく見えてきた新たな夢

そして、昨年、社内の公募異動制度を利用して採用ブランディング部門に移りました。ここでは、求職中の方がパナソニックで働くイメージをより深く持てるよう『志』と『多様性』をテーマに、パナソニックではたらく人を取材して記事を発信したり、求職中の方のみならず、“はたらく”ことが皆さまにとってよりポジティブになるように様々な発信や問いかけをチームで行っています。

幸いにも、ようやく自分の成したいことが見つかり、それができる環境にやっと身を置くことができました。

これが私の『#この仕事を選んだわけ』です。
ここからまた一歩ずつ夢を叶えていきたいと思います。

***

最後に、私が大好きなスティーブ・ジョブズ氏の有名な言葉を紹介します。

将来を予想して、点と点をつなぐことはできない。できるのは、後々の人生で振り返った時に点と点をつなぐことだけ。だから、今やっていることが将来、自身の役に立つと信じて取り組もう。

「自分は何がしたいんだろう?」「このまま年を重ねるのかな?」ふと、考え込むこともあるかと思います。そんな時は、一歩踏み出して何か新たな経験をし、少しでも心が動いたことがあれば、その自分を信じて取り組んでみるのも良いかもしれません。

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