稽留流産 ~自然排出か掻把手術か~

2回の流産

稽留流産を2回経験し、1度は掻把手術を受け、もう1度は自然排出になりました。

1度目は7週目ぐらいで心拍も確認できてから。
心拍確認後だったので、ショックも非常に大きかったです。
ただ、精神的なショックに打ちひしがれているだけでなく、間もなく自分の体に起こるであろう身体的な状況にも備えなければなりません。
その時に、自然排出を待つか、掻把手術を受けるのか、とても悩みました。

検索魔になって、体験談のブログなどを読み漁りました。
自然排出は強い痛みとともにトイレが血の海になるという情報もちらほら入って痛みに弱い私は恐怖しかなく、かと言って今まで入院も手術もしたことがない私にとって手術も怖い・・・。
結局少し待ってみたのですが、稽留流産の診察から2週間経っても出てくる気配がなかったため、病院のすすめで手術を受けました。

2度目は最初の胎嚢確認で、すでにつまづきました。
胎嚢が確認できないから、子宮外妊娠かもしれないと告げられました。
翌週何とか胎嚢(らしきもの)は見つかったのですが、あまりにも成長が遅いので、厳しいだろうと言われていました。
最初から望みがなかった分、ショックは1回目と比べてだいぶ少なかったです。
子宮外妊娠でなくて正直ほっとした、というのもあります。

掻把手術について

掻把手術が決まってからは、掻把手術の検索魔と化しました。
検索すると出てくる出てくる、恐怖の体験談の数々よ・・・。
「手術中意識があって痛かった」「掻把手術前の子宮口を開く前処置が激痛」などなど。。。
そのため、手術当日は恐怖ですこぶるお腹を壊しました・・・。

ただ、実際には麻酔の前に子宮口を開く前処置はなく、手術自体も麻酔がよ~く効いたため、麻酔直後から全く記憶がありませんでした。
麻酔が入れられたあとに、どうやって意識ってなくなるんだろうなって思ったのを最後に、意識は事切れましたw
段々意識が遠のいていくイメージを持っていたのですが、私は電気のスイッチを消すみたいに、パチッと意識の電源を落とされる感じでした。

看護師さんから「〇〇さん、〇〇さん」と呼ばれて、意識を取り戻した時には、すでに手術も終わり、診察台から休憩するベットに運ばれた状態でびっくり(もちろん運ばれた記憶もない)。
そのあとしばらく麻酔が切れるまでは意識朦朧状態です(というかほとんど寝てて、看護師さんが見に来た時だけ薄っすら起きる感じ)。

麻酔で気分が悪くなって嘔吐する方も多いそうですが、私は大丈夫でした。
その後頻繁に看護師さんが心拍などの確認をし、私は麻酔の抜けが悪いとのことで、生理食塩水?か何かを追加で点滴され、尿カテーテルを外して看護師さん付き添いで自分でトイレに行けたら帰れる感じでした。

手術当日は家に帰ってきても麻酔の影響でかふらふらで、一日ほとんど寝てました。
病院によって安静期間は違うようですが、私の病院は3日間(この期間は仕事も休むように言われる)。
痛みは排尿痛・排便痛を除けば、手術後もそんなにありませんでした。
(排尿痛・排便痛については前の記事参照)

ただ、術後一週間ぐらいは結構しんどかった。
精神的に落ち込んでたのもあるけど、普通に体もしんどかった。
手術自体は特に痛くもないし、術後も痛みはないけど、それでも体がすごく休みたがっていた。
痛みがなくても、体が回復しようとするためのエネルギーをどこかで使っていたのかも。

術後検査も問題なかったけど、そのあと盛大に風邪をひいて体調を崩しましたw
やっぱり見えないところで負荷がかかってたんだと思いました。

自然排出

2回目の稽留流産は、はっきりと稽留流産だと診断された後、わりとすぐに出血が始まり、一応手術の日程は(病院の都合で結構先に)組んだのですが、その前に出てきてしまった、という感じです。

1回目は中々出血しなかったのですが(手術の3日前ぐらいになって、やっと茶色のおりものが出てくる程度)、今回は結構出血をしてきたので、これは手術を待てないなと自分でもわかっていました。
なので、今度は自然排出の検索魔にw

とにかく一番避けたかったのが、仕事中に排出が始まること。
治療をしていることは、直属の上司にしか伝えていません。
流産の出血は夜用ナプキンでも受け止めきれないという情報も得て、はてさて仕事中に来てしまったらどうするかと悩みました。
かと言って、いつくるかわからない流産のために休み続けるわけにもいかない。
ただでさえ不妊治療で休暇を取りまくっているので、無駄な有給休暇を使う余裕はありません。

出血はずっとほんの少し(軽い日用のナプキンで大丈夫なぐらい)だったのですが、ある日の夜、生理のようにツーっと流れ出てくるようになりました。
それとともに、軽い生理痛のような痛さ(というか重さ?)。
これは来るのか?来ないのか?
翌日休もうかどうか悩んだのですが、人によってはこのぐらいの出血から排出されるまで時間もかかる人もいるようなので、腹痛が収まったこともあり、翌日は出勤。

翌日も同じように継続的な出血。
ですが、突然その時はやってきました。
夕方、腹痛が段々ひどくなってくるとともに、「何かがおかしい」と感じはじめます。
何というか、ちょっと貧血のような感じで急にふらふらしてきたのです。
直感的にこれはヤバいとわかりました。

上司に早退を申し出て(流産のことは言ってあったので、すぐに帰らせてもらえた)、迷ったのですがまだ歩けるぐらいの状態ではあったので、自分で車を運転して帰宅。

痛みの程度は、生理2日目のまぁまぁひどい時ぐらいの腹痛。
痛いけど、七転八倒して冷や汗の水たまりを床に作るほどの痛さではない。
家にたどり着いて15分後ぐらいに、腹痛の山が来たため、トイレに駆け込むと、ぬるんっと何かが出てきた感触がありました。
この段階では、出てきたものはそんなに大きくありませんし、出血もそこまで大したことがない状態です。

排出物はできるだけ持ってくるように言われていたので、拾おうか迷いましたが、ネット上に乗っていた情報などを得ていた私は、「これは流産の始まりで、これから本格的なものが来るに違いない」と考え、ひとまずこれは流しました。
ネット上には、半日かけて何度も塊を排出された方、非常に大きな痛みを伴った方の情報が多くありました。

そして、本格的な痛みと出血が来るのをトイレの中でしばらく待ちましたが、痛みが段々引いていき、中々出てくる気配がありません。
これは長期戦か・・・?と思い、諦めて夜用ナプキンの一番大きいものを付けて、一度トイレから出て横になることに。

ですが、一向に第2波の気配がなく、痛みも出血もどんどん引いていきます。
・・・・・・・・・・あれ?
なんか想定していた手順と違うんですけど・・・?

結局そのまま翌日を迎え、仕事はさすがにお休みをいただくこととし、病院に電話して、診察してもらうことにしました。
すると、まだ内容物は残っているが、胎嚢は出てしまっているとのこと(所謂、不完全流産)。
・・・・・ええー!?
たった、あれだけで、終わりですか!?
正直重い時の生理痛の方が、よっぽど痛いのに、あれで、あんなちょっとで終わりなの・・・!?と。

ひたすら戸惑いしかなかったです。
よくよく考えれば、私は子宮外妊娠を疑われるほど、初期の状態で成長が止まってました。
だから内容物も出血も少なかったんですよね・・・。
たぶんそれに比例して、痛みも少なかったんだと思います・・・。

まだ子宮に内容物が残っているとのことで、子宮収縮剤が処方されましたが、たいした痛みもなく、出血も少ししかなく、出血が少なかったにも関わらず、その後の診察で子宮はきれいになったと言われました(どうやって出たの!?)。
稽留流産の時と比べて、翌日からすでに普通と変わらない状態で元気でした。

ほんと、人の流産も千差万別。
ネット上の情報はあくまで参考情報として、自分はまた違うケースかもしれないと思うことも大切だということを学びました。。。
(病院で胎嚢が出てしまったと言われたときに、心の中で家のトイレに向かって手を合わせて謝りました)

結局どっちがよかったの?

私の場合、成長していた週数が違うので、単純に比較もできないのですが、予後は圧倒的に自然排出の方がよかったし、体への負担も少なくすみました。
ただ、これも稽留流産になった週数の影響も否定できません。

次もし流産になったらどうするか?ですが、やっぱりある程度まで待って、出てこなければ手術もやむを得ないかなと思います。
自然排出は予後はよいですが、やっぱりいつ排出されるか・・・という不安が付きまといます。
私の場合はギリギリ早退で家に辿りつけた(本当に家に着いて15分後ぐらいに出てきたので、ギリギリセーフ)のでよかったのですが、仕事をしている方はとにかく心配だと思います。

また、週数が経てば経つほど、自然排出の際の出血と痛みがひどくなるのではないかと思うと、やはりそれは体も負担になるのではないかと思います。

少しでも参考になると幸いです。

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