着床前診断をしていても新型出生前診断(NIPT)は必要か

NIPTは割と受けやすくなって来ている

新型出生前診断(以下、NIPT)はご存じのとおり、だいたい10週~16週ぐらいに母体の血液検査をもとに行われる診断です。
血液検査だけだから、採血するだけというかなりお手軽なもの。
都会などではかなり受けやすくなってると思いますし、普通の病院でも特に高齢出産となる妊婦には説明をしているところも増えてきているのではないでしょうか。

私はというと、田舎であることもあり、実はNIPTを受けられる県内の病院まではたぶん車で2~3時間ぐらいかかります(お手軽感全くなし・・・!)。
着床前診断(以下、PGT-A)を自分の通っているクリニックでできることを思うと、NIPTの方が私にとってはハードルが高かったりします。

PGT-Aの方がNIPTよりも門戸が狭いイメージがあるので、NIPTの方が受けずらいというのも、何だか田舎あるあるだなぁと思ったり。

PGT-AもNIPTも確定検査じゃない

PGT-Aについては、基本胎盤となる細胞を検査しているため、例えPGT-Aでの検査結果が正常胚だったとしても、数%の確率で赤ちゃんとなる細胞は染色体に異常がある、ということがあり得ます。
ただ、PGT-Aは全ての染色体について検査をしてくれます。

NIPTも確定検査ではありません。
NIPTで異常の疑いがあれば、羊水検査などの確定検査などを勧められるケースが多いかと思います。
NIPTは血液検査だけというお手軽感がありますが、認可施設の場合、染色体異常の多い、13・18・21染色体のみしか検査ができません。

正直無認可であれば全部調べてくれるところもあるようなのですが、私はちょっと怖くて使おうという気にはなりませんでした。
こないだテレビか何かで産婦人科ではない全く関係のない病院などでもNIPTを受け付けているという報道があり、着床前診断のように慎重になりすぎるのもどうかと思いますが、ビジネスライクになりすぎるのも何だかなぁと。
こういうバランスって難しいですね。

ということで、私のNIPTは「認可施設」=3染色体のみ調べる、というのを前提にして考えています。

手っ取り早く先生に聞いてみた

PGT-Aで妊娠したらNIPTって必要なの?というのが自分では判断つかなかったので、病院の先生に聞いてみました。
そしたら、その先生すごくいい先生で、遺伝学の先生にも確認してくれました!

結論としては、「希望があればNIPTを受けることはできるけど、あまり意味はないと思うよ」ということでした。

PGT-Aは前述した通り、胎盤の細胞の検査となるから、もちろん正常胚であっても染色体異常の可能性はある。
ただ、そもそもその可能性は低いし、更にNIPTは3染色体しか確認することができない。
そこで異常が見つかる可能性は低い。
というような説明でした。

もちろん、PGT-Aで赤ちゃんの細胞の方に異常があり、それがたまたまNIPTの検査対象の3つの染色体上に異常があれば、NIPTで拾える可能性があります。
ただ、結局NIPTも確定検査ではない。
そうなると、可能性が低いものを拾いだそうとしている上に、不確定な検査でもあるので、そこまでする必要はないのでは?ということでした。
ただ、NIPTを受けたいという強い希望があれば、紹介状を書くことはできるとも言われました。

なるほど。
高い検査代払ってまですることかと考えれば、まぁ確かに先生のおっしゃるとおりかなと、私は納得しました。
あと私の場合PGT-Aで異常胚だったものについて、普通は多いとされる13・18・21染色体異常の割合が低かったというのもあります。
この辺は個人によって感覚が違うかもしれないですね。

なぜNIPTまで考えたか

NIPTで異常が見つかったらどうするか、それは考えていませんでした。
ではなぜPGT-AをしてるのにNIPTまで考えたか。

ただ、心の準備をしておきたかった、ということだけです。

1回目の妊娠・流産の時、心拍まで確認ができました。
その時は「妊娠初期は流産の可能性がある」と知識として知っていても、全く心の準備ができていませんでした。
〇月ごろに出産予定だから、産休はいつから取れるかなとか、そんなことを呑気に考えていたのを思い出します。

だから、心拍が確認できた翌週、心拍がなくなってしまった事実を受け止めるだけの余裕がありませんでした。
結果的に流産の原因は染色体異常で、もうそんなもの受精卵の時から運命が決まっていたので、どうしょうもなかった訳なのですが、もうちょっと心の準備ができていれば・・・とも思いました。

そんな心の準備のために大金を使うことを考えていたのか、と呆れられそうですけどね。。。

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