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スクラムフェス大阪2021に参加しました&登壇しました #scrumosaka #いきいき

スクラムの祭典

2020年、大規模オンラインカンファレンスの雛形を作ったといっても過言ではない伝説のイベント「スクラムフェス大阪2020オンライン」が開催された。そして今年、2021年もスクフェス大阪はオンライン。
(これは、コロナ禍が継続しているからの判断ではなく、2020年に開催が告知された時点でそう決定されていた)

昨年の参加レポートはこちら。

今年も参加してみて、結論、最高だった。最高だったというか、一応本番は終わったはずなのにDiscordにはちらほら人がいて、試聴会などが開催されているので現在進行系だ。

そんな最高なイベントのレポートを書いていく。

椎葉さん「誰も嫌な思いをしない変化」

今年のキーノートは、楽天の椎葉さん。柔らかな語り口と抽象度の高いスライド、エモーショナルなトークでグイグイと惹き込まれる。

「勝手な期待を持たない」というのは、このキーノートが発信する大きなメッセージのひとつだったが、これは本当に大切なことだ。勝手に期待して、勝手に失望する。何度そんなことを繰り返してきただろうか。Discordでも、このメッセージに対しては様々な反応があった。

「誰も嫌な思いをしない」の「誰も」には、自分自身も含まれる。これって、外部に働きかけて何かを一生懸命やっている人が、ともするとないがしろにしてしまう部分。けれども自分が嫌な思いをしていたら、それは長続きしないだろう。この「まず自分が嫌な思いをしないように」というのは、肝に銘じておきたい。

個人的には「なぜスクラムという言葉を使うのか」に対しての「恩送りだ」という回答の真意が、いまいち汲み取れていなかったりする。もう何度か動画をみて反芻し、自分なりに理解を深めたい。

川口さん/ 平鍋さん - 日米ソフトウェアよもやま話〜実話と夢成分で語るビジネスとエンジニア人生

アジャテクエピソード0に登壇されていたお二人の対談。二日目の朝イチはどれも聞いてみたいセッションばかりで悩んだが、対談形式でライブ感がセッションの肝になりそうなこのセッションを選択した。(オンラインカンファレンスになってから、そういう「ライブ感」を基準にセッションを選ぶことが増えた気がする)

レジェンドであるお二人の対談は本当に面白かった。お二人が今日までたどった道筋、そしてソフトウェア開発に対しての想いが語られる90分は濃密で、あっという間に時間が過ぎ去っていった。

プロダクトを「売る」という視点で考える時に大切なこととして挙げられた「自分の中で使う人のイメージを勝手に作っちゃいけない」というのは、本当にそうだ。作っている自分がイメージすると、どうしても作っているそれに都合のよいユースケースを考えてしまうもの。

そして、平鍋さんの「人の動機は『技術が好き』でも全然いい」という言葉。いや、むしろ「技術が好き」から発信することが望ましいとさえ、私は思う。好きだからこそパッションが生まれ、そこから解決するべき問題に意識が向いていく。(もちろん技術だけ見ていてはダメだけれども。)

朝イチから、「やってやるぜ」という気持ちが湧いてくる熱いセッションだった。

今井さん 効果的なスプリントプランニングのトライ

昼を挟んで午後イチは、鳥取トラックのこちら。
プランニングは設計だ、という思想をストイックに追求し、チームメンバーなら誰でも実装できるレベルまでプランニング時に落とし込むという試み。

以前、自分たちのチームで同様の取り組みを行った際には、かけた時間と労力の割にはメリットが小さいと判断し、以降、そこまでの詳細化は行っていない。けれども、今井さんのセッションを聞いて、もしかしたら今一度トライすると、今度はうまくいくのかも、なんてことが頭をよぎった。

こういう、現場でのリアルな実践に触れられるのもカンファレンスの醍醐味だ。

ちえみ先生 探究とアジャイル

デブサミでフレッシュな学生たちと登壇されていた姿も記憶に新しい、ちえみ先生のセッション。探求学習というのは、不確実性の中において自分たちで手綱を握り、行く先を定め進んでいくアジャイルと親和性が高いな〜、って思いながら聞いていた。

そしてセッション中にて紹介されていた書籍が、そういえばKindle棚に積みっぱなしであることを思い出す。読まなきゃ。

そして、セッションの最後に「大学側から見た、企業への期待というのは聞いてみたいです。」と質問をさせていただいたところ、なんと後日、noteで詳細に考察、回答いただけた。

最初の質問に今答えるとしたら
「同じ目線で同じように、多様な参加者の一人として一緒に学びあうことを期待しています」
てことかな。

もう、学生と社会人、大学と企業、なんて境界線はさほど重要じゃないのかもしれない。それよりなにより学ぶこと、探求すること、その姿勢があるか?というところに重きをおきたい。そう感じたセッション、そしてセッション後に投稿いただいたnoteだった。

いきいきいくお ニガテ意識を塗り替える〜いかに組織を変えていくか〜

今回、縁あって「あじゃてく」トラックで登壇させていただいた。今年度になってから取り組んでいる、社内向けアジャイル研修を中心とした「組織変革」へのアプローチについての話。

納得感・パッションが大切であること、実践し学びを深めることなど、この日「あじゃてく」トラックで語られたことに自然とリンクしていたこともあり、話していてとても楽しかった。

組織をいきいきさせたい、という自分の願いは、自ら手綱を握り前に進む「アジャイル開発」を広め自走できるチームを増やすことで段階的にかなっていく。そう信じているからそのように活動しているし、この場でその活動に対してかなりポジティブなりアクションをもらえたことは、大きな自信につながった。

実際に自分の研修を受けたメンバーも参加してくれていて、研修を計画した側ではなく受けた側のリアルな感想をこの場でお届けできた、というのもよかった。(そして、ああ彼にとっても良い研修だったのだな、ということが実感できてホッとした笑)

リンク先にスライドがあるので、ぜひそちらで内容をチェックいただけると幸いである。

フェスは続くよどこまでも

1時間以上におよぶ各トラックのハイライト紹介、クロージングを終え、一応は終了したスクフェス大阪。しかし、Twitterを見ていると「今日はDay4!」などと、まだフェスを継続させている人たちがいるようだ。

自分の会社でも、参加してくれたメンバーがセッション動画の視聴会を企画してくれている。動画が(期間限定とはいえ)公開されていることもあり、まだしばらくはフェスは続いていくだろう。

個人的ふりかえり

やったこと、やらなかったこと。

今回やろうと思っていたのは、インタラクティブなセッションにしようということ。これは、自分がセッションを選ぶときにはライブ感があるものを選択するし、またオンラインカンファレンスではそうであったほうが楽しい、と思っているからだ。
今回やらないでおこうと思っていたのは、夜遅くまでのワイガヤ。参加するのは本編オンリーにしておこう、と思っていた。これは、楽しいとついついよっぴいて参加してしまい翌日に影響が出るからだ。また、家族の体調が思わしくないという差し迫った事情もあった。

わかったこと。

やはりインタラクティブに話すと、楽しい。参加人数としては20人程度と決して多くはなかったが、Discordでは皆さんがかなり盛り上がってくれた。自分の名前がたまたま「いくお」だからって「いきいき」という言葉を我が物のように扱う厚顔無恥さが、こういうときには役に立つ。
そして、体力的にはアフターに参加しなくて正解だった。が、盛り上がっていたDiscordをあとで見ると、ああ参加すればよかったなぁ、なんて思ってしまうことも事実。

つぎにやること。

今年は、プロポーザルは出していなかった。いわば偶発的、棚ぼた的に登壇する機会をいただいたわけだ。来年は、みずからプロポーザルを出し、選んでいただき、登壇する。これにチャレンジしたい。
そして、やっぱりみんなとワイワイしたい。これはもう体力をつけるしかない。来年は38歳、がんばろう。

来年こそは大阪へ行きたい

改めて、スクフェスというのは素晴らしいフェスだ。最高だ。ただひとつ不満があるとすれば、その最高な体験は画面の向こう側にあるということだ。

オンラインだからこそのトラック数だし、オンラインだからこその動画公開で、Discordだ。それはわかってる。でも、やっぱりフィジカルな世界でいきいきしたい。ワイガヤしたい。来年こそは、皆さんと現地でお会いできることを願っている。

最後に、最高のフェスを運営していただいた皆様、フェスを成立させてくださっているスポンサーの皆様、そして今回、登壇の機会をくださった「あじゃてく」の皆様、本当にありがとうございました。いつか自分も、この恩をどこかに恩送りします。

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