目標づくりを日常にも取り入れ、習慣化する
はじめに
これは目標づくりAdvent Calendar 2024 25日目の記事です。無事に完走!
目標づくりと駆け抜けた一年
なんといっても、アジャイルチームによる目標づくりガイドブックを出版できたというのが、自分にとって今年一番のトピックです。
ぬぐってもぬぐっても汗がとめどなく吹き出してくる、そんな季節に「アジャイルチームによる目標づくりガイドブック」は出版されました。書店めぐり、楽しかったです。
夏サミ2024やAgile Japan 2024の書籍販売コーナーでは売り切れになったことも・・・!
発売から半年近くが経ち、Advent Calendarにも目標づくりの知見が集まり、自律的に目標づくりに取り組む現場が広がっていることを感じています。
目標づくりは一度やって終わりではない
本書をお読みになった方はおわかりかと思いますが、目標づくりは一度やって終わりではありません。達成したら終わりでもありません。ひとつの目標にむけた旅路が終わりを告げるとき、また新たな目標を追い求める旅が始まるのです。
そして、このようにして目標づくりの経験を積み重ねることで、自分なりの目標の立て方が出来上がっていきます。
目標づくり習慣化の第一歩
目標づくりの経験を積むためには、実際に目標を立て、そこに向かって行動し、達成する/達成できないということをやっていく必要があります。そのときにおすすめなのが、一日単位の小さな目標を立ててみる、ということです。
日常でも小さく目標を立ててみる
日常のルーチンになっている、普段は流れ作業でやってしまうようなことに対して、意識的に目標を立ててみるというのもよいでしょう。
たとえば料理であれば、以下の要領で組み立ててみます。
ありたい姿
午後の仕事を晴れやかな気持ちで始められるような、おいしいランチをつくる
それを実現する指標
10分以内に完成する(昼の休憩時間の間にある程度余裕をもって食事をとるために、この時間内で終わらせたい)
ケッパー、唐辛子など、子どもがいるときには使いづらいパンチの効いた材料を1種類以上使う
動物性タンパク質をメニューに取り入れる
10分以内に完成させたいので、ゼロベースで作るのであれば煮込み料理などは対象外になります。(朝目標を立てたタイミングで仕込んでおき、昼休憩のときの調理時間は10分以内に抑える、といったアプローチもありえますね)
和食の気分なら山椒や七味を効かせるだったり、イタリアンの気分ならプッタネスカなんかいいかもしれません。漠然と「おいしいもの」を目指して作り始めるのもいいですが、自分にとってのおいしいもの、おいしいものを食べてどういう状態になりたいか?といったことを深堀りしていくと、より自分が欲している状態に近づいていきます。
私の場合、最近はドラクエ3をやりながら頭の中で小さく目標を立てていました。
達成したいこと
ゾーマ(ラスボス)を倒したい
それが達成可能であることを示す指標
パーティの平均レベルが40以上
属性攻撃を軽減する装備を全員が所持している
1ターンあたり1,000程度のダメージを与えられる戦力がある
この達成可能であることを示す指標は、何回かゾーマと戦う中で微修正していきました。最初はレベルにだけ着目していたのですが、属性攻撃についてはレベルを上げて対応するより装備でカバーしたほうがよいということに気づいたりして、指標を変更していきました。
慣れが目標づくりを上達させる
「目標は評価と切り離すべき」といいますし、それには私も賛成ですが、目標を立てる主体のマインドとして完全に切り離すのは難しかったりします。これが達成できなかったら評価されないのではないか。そもそも目標を立てる時点で微妙な目標をもっていったら、その時点で評価されなくなってしまうのではないか。そういう心配事が、純粋にありたい姿を描く目標づくりから私達を遠ざけてしまいます。
でも、日常の目標ならどうでしょう。そこに会社との利害関係はありません。自分にとって大切な目標を純粋に立ててしまえばいいわけですし、その目標に対するコミットの全責任を自分が負う、というある種の厳しさは目標達成へのモチベーションを掻き立ててくれます。
そして、日常の当たり前に対しても目標を立てることが自然にできるようになってくると、仕事で目標を立てるときにも普段の延長線上で実施することができます。
料理だったり、ゲームだったり、その他、自分の日常において当たり前にあるものに対して目標を立ててみると、それまでの当たり前から全く違った景色が見えてきたりします。シンプルにそれが面白かったりするので、ぜひ日常へ目標を取り入れるチャレンジをしてみてください。