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Leading Qualityを軸に組織の品質文化について話したい


はじめに

これはエンジニア積読消化Advent Calendar 2023 3日目の記事です。

最近読んで感銘をうけたLEADING QUALITYについて紹介します。まず謝らなければいけないのが、「別に積んでなかった」という点です。買ってすぐに読みました。だっていい本なんですもん。

超超ざっくりした感想

様々なプロダクトが咲き乱れる現代。いまや品質はプロダクトにとって重要な競争力の源泉となっており、顧客は低い品質に出会うとすぐさま他のプロダクトにまなざしを向けてしまうことがまえがきで語られます。

それなのに品質を最優先事項において前に進むことは容易ではないわけですが、本書ではそのトランジションのための有効な手段が語られます。とにかくすごい品質を作って黙らせる!みたいなアプローチではなく心理的な側面から理解を求めていくやり方はFearless Changeにも通じるものを感じました。

あと、個人的にグッときたのが、プロダクトのステージに合わせて品質戦略を変えていこうという話。まだPMFしていない段階では自動テストを整備するのは性急で、まず手動テストをまわしていくべきだというのはハッとさせられました。確かにPMF前だとピボット上等なわけで、その時点で自動テストを作り込んでしまうとそれのメンテコストが足取りを重くしちゃう面はありそうだなと思いました。

ここで紹介したのはあくまで一例ですが、このように品質にまつわる考え方、とるべき行動について100ページちょっとのサイズにエッセンスがギュッと詰まっています。

文化を変える共通言語になるのでは?

15年在籍した前職でも、10月から入社した現職でも、品質というのは常に重要であり、かつ課題を抱えている領域です。ソフトウェア開発を中心にしたビジネスでは技術的負債の蓄積に悩まされるタイミングは必ずといっていいほどやってきて、そのタイミングで「品質」というものについてみんなで考えていくことになります。
そういうタイミングで本書に触れておくと、これから自分たちがどうやって品質と向き合っていくか考え、共通言語を得るいい機会になるんじゃないかなーとおもいました。
早すぎるタイミングだとピンとこないし、組織が大きくなりきってからだともうアクションが難しくなっているかもしれない。今回、今所属している組織がちょうど課題を感じ始めたタイミングで本書を読むことができたので、エッセンスを紹介して取り入れていきたいとおもっています。

素晴らしい書籍を翻訳してくれたMarkさんに感謝!


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