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楽しいだけではいけないけれども、楽しくないのもいけないのだよ

仕事は楽しいかね?

「苦しくなければ仕事ではない」と仰る方もいらっしゃるようだが、ことエンジニア業界においては「楽しんで仕事をやるべき」というコンセンサスが生まれている。
今年のデブサミなんて、「Share your fun」がテーマだ。

https://event.shoeisha.jp/devsumi/20190214/

では、みなさん「楽しい」チームになっているだろうか?

楽しさを求めない人々

楽しそうにしているチームがある。
楽しくなさそうなチームがある。
楽しそうだけど成果がいまいちでないチームももちろん存在するが、
楽しくなさそうで成果が出ているチームもまた存在しない。
正確にいうと、一時的に成果を出せても「継続的に」成果を出せるチームには、やはりなれない。
なぜかというと、1+1が2かそれ以下になってしまうからだ。

しかし、だ。
「楽しくなさそう」なチームによくあるのが
当人たちは気にしていない」ということだ。
ではどうしたらいいかというと、エンジニアが大好きなアレをやるのだ。そう、「可視化」である。

Fun Done Learnによる可視化

Fun Done Learnという手法がある。
その名のとおり、楽しかったこと、学んだこと、やったことを洗い出す手法だ。

https://qiita.com/yattom/items/90ac533d993d3a2d2d0f

こちらは、実際に課題を抱えていたチームのFun Done Learn。
ぼかしてあるが、見事に「Fun」が足りないことがわかる。
ひととおり出し終わって一人ひとりにコメントさせたところ、過半数のメンバーから
「意識してなかったけど、たしかにFun少ないかも」という意見が出てきた。これで可視化の目標は、ひとまず達成である。

で、どうしたらいいのよ

ここは結局、チームがどうなりたいかにかかってくるというのが正直なところ。
功利主義のメンバーには、Funな状態のメリットを伝えるー(相乗効果が生まれやすい、コミュニケーションロスが減る、など)など、個人個人の考え方にあった方法でFunの有効性を伝えるとよい。
また、明示的にFunになりたいと思わせなくても、
こっそりFun化していくという手もある。
私がよくやるのは
・メンバーの趣向を知る
・その分野について学ぶ
という地道な方法だ。
メンバーが野球好きであれば野球を見るようにし、
メンバーが古典好きであれば古典に学び、
メンバーがNWOBHM好きであればアイアンメイデンでも聴いておけばよい。
これは、案外効果的で、なんだか楽しげに話している人が2人以上いると周囲もなんとなく楽しくなってくる。
また、共感しやすいものじゃなければいけないかというとそうでもなくて
全然共感を得られないことで盛り上がることで、周囲からツッコミを入れられ柔和な空気が生まれることもある。

長々書いたが、要は
・信頼関係を構築するための情報収集をする
・まずは少人数間で信頼関係を醸成する
・チームに広げる
ということをやればいいのだ。

おわりに

たのしいだけではいけない。スクラムでいうと、スクラムマスターはいるけれどもプロダクトオーナーがいない状態。
そしてたのしくないのもいけない。
しかし、たのしくない人たちはたのしくなくてもよいとおもっていたり、たのしくないと気づいていない。
ではFun Done Learnで可視化しよう。
Funが足りてりゃそれでいいし、足りなけりゃなんとかFunを作ろう。
たとえば信頼関係を気づき、共犯関係をつくる。

「仕事は楽しいかね?」ときかれて「楽しいです!!」と即答できる、そんなチームを目指したい。

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