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自己効力感おぼえ書き(from Learn Better)

自己効力感について話す機会がありました

ひろみつさん、いっしーさんのPodcast「furoshiki.fm」にゲストとして呼んでいただきました。

チャレンジングな目標に対してワクワクし、達成せずにはおられない状態をつくりあげるにはこの「自己効力感」が重要な役割を果たします。furoshiki.fmではどうやってチームの自己効力感を高めるのか、ということについてお二人とみっちり話し込んでいるので、よかったら聴いてみてください。

自己効力感とは

私が自己効力感という言葉と出会ったのは2018年。Learn Betterという書籍の中に、その言葉は在りました。

心理学の理論の多くがそうであるように、自己効力感という概念はシンプルながら深い。一九七〇年代にこの概念を発展させたスタンフォード大学の心理学教授、アルバート・バンデューラは、数々の重要な研究論文において、人は成功を期待する必要があると説いた。特に、ある活動をやりとげられるとわかっていると、その活動にはるかに身が入ることにバンデューラは気づいた。
自己効力感は一般的な自信とは異なる。自尊心の問題ではない。限られた特定のタスクをやりとげられる、これからやろうとしていることで良い成果を達成できるという信念を核とする概念だ。

Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ(アーリック・ボーザー, 月谷真紀 著)

「自己肯定感」と響きは似ていますが、自己効力感は特定のタスクに対しての自信、信念に基づいたものです。つまりスコープが絞り込まれたものです。

アジャイルと自己効力感

このLearn Betterという書籍では、自己効力感を高める方法についていくつか触れています。たとえば以下の箇所。

 逆に、達成しやすいベンチマークを設定したほうが成功の確率が上がることが、バンデューラの研究で証明されている。だから「タンゴをマスターする」ではなく、週一回タンゴのレッスンに参加するとか、水曜の夜と日曜の午後は家で練習する、といった小さな目標を細かく設定すべきだ。このような目的を持つことは非常に有効で、情動の管理方法としてもきわめて優れている。

Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ(アーリック・ボーザー, 月谷真紀 著)

アジャイルな方々は「どこかで聞いたような話だ」と思うのではないでしょうか。
少しづつ、繰り返し的に作る。これは小さい目標を細かく設定し行動するということにほかなりません。
このことから、自分たちのリズムを確立し定められた期間で成果を出すことを繰り返すアジャイルチームは、その行動が自然と自己効力感を育むものになっているとわかります。

自己効力感を育むためのおぼえ書き

  • その活動の達成は難しいものだという自覚をもつ

  • その活動をやり遂げられるという自信をもつ

  • 自信をもつために目標を達成しやすいサイズに小さく分割する

  • 小さく分割された目標に集中できる環境をつくる(例:ポモドーロテクニック)

  • 小さいたっせいを積み重ね自信にする

どれもLearn Betterで触れられている内容ですが、実践して確かにこれらは効果的であるという実感があります。

「オレナンカドーセ」ってなってる人は、このおぼえ書きを眺めながらもう一回、目の前のそれと向き合ってみることをおすすめします。


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