見出し画像

はぁ…ピーター・ドラッカー、しゅき…

俺は本気だぞ

何年か前にピーター・ドラッカー名著集を何冊か購入し、ほそぼそと読み続けています。「現代の経営 下」があまりにも琴線にふれたので、おもわずTwitterで「しゅき…」とつぶやいてしまったくらいです。

その後「非営利組織の経営」を手にとり、ますます「しゅき…」という気持ちになりました。完全にすきぴです。いや、というかめちゃめちゃ役に立つことが書かれている。「マネジメント」しか読まないのはもったいない。少しでも多くの人にドラッカーの著作に触れてほしい…そう思ってnoteをしたためることにしました。これは推し活です。(まあ、胸を張って推しといえるほど詳しくはないのですが)

出会いは「マネジメント」

おもえば、10年ちょっと前は今よりピーター・ドラッカーにふれる人が多かったように思えます。いわゆる「もしドラ」が大流行して、「せっかくだから本家も読んでおこう」という流れがあったのでしょう。

私自身は10年前、初めてマネージャーというロールに就いたとき、マネジメント[エッセンシャル版]を手にとりました。(kindleの履歴をみたら2013年、ちょうど10年前に読んでいました)

古典であるがゆえに読みづらく、「真摯さ」こそが大切であるという真のメッセージは読み取れたものの、もう少し現代の組織にフィットした書籍のほうが自分にはあってるかもなと思ったのが正直なところです。

ネクスト・ソサエティで「しゅき…」ってなる

時は流れ、2017年に「ネクスト・ソサエティ」を読みました。

知識労働者は新種の資本家であり、これから台頭してくる存在であるということを強く主張する一冊で、マーク・アンドリーセンの"Software Is Eating the World"以前から来るべき未来をまなざしていたのだ、という感慨を覚えます。
マネジメントエッセンシャル版は良書でありながら、随所に時代の変遷を感じさせるところがありました。現代に生きる我々ならどう活かすかという翻訳が必要な状態。このネクスト・ソサエティは、ほぼここに書かれていることを素直に受けとめ、そのまま活かすことができるくらい現代的なものです。

ドラッカー名著集という沼

私がピーター・ドラッカーの魅力にまったく抗えなくなったのは、ドラッカー名著集が最大のきっかけです。私より先にドラッカー沼に落ちていた友人から、「名著集は読むべき」と言われ、酔っ払った頭でAmazonを開いたところ、気がつけば名著集の最初の5冊を注文していました。

経営者じゃなくても「経営者の条件」は読んでほしい

名著集一冊目の「経営者の条件」。もう金言連発なんですが、ここにOKRの萌芽があるんですよね。

根本的な問題は、組織にとって重要な意味をもつ外部の出来事が、多くの場合、定性的であって定量化できないところにある。それらはまだ事実となっていない。事実とはつまるところ、誰かが分類し、レッテルを貼った出来事のことである。定量化のためにはコンセプトがなければならない。

ドラッカー名著集1 経営者の条件より

ありたい姿、描きたい未来は未知であるがゆえに定量化できず定性的に表現せざるをえない。OKRのOが定性的になる故がここにあります。目標設定というと、とかく定量化こそ正義となってしまいますが、定量化できないもの、見えないものを見ようとする誤解を抱いているときは定量化できないものもあるということを思い出したいところです。それを言語化しているピーター・ドラッカー。はぁ…しゅき…

2冊目と3冊目もヤバい。「現代の経営」の上下巻はマネジメントの必要性について解説しながら(昨今のマネジメント不要論を小気味よく喝破する)、内発的動機の重要性について説いています。

悪し様に扱われがちなMBOですが、ピーター・ドラッカーが提唱する本質を大切にしていたのであればそんなことにはならなかったでしょう。OKRは、MBOよりいささか、正しくない使い方に対してロバストであっただけです。(そもそもアンディ・グローブはOKRをMBOの一種として捉えており、HIGH OUTPUT MANAGEMENTではOKRという言葉さえ出していない)

私はいまのところ4冊目までしか読んでいないのですが、4冊目の「非営利企業の経営」は現代のビジネスパーソン必読の一冊です。

利益が目的ではないからこそ純粋な目的が重要とされ、そこへのコミットメント、真摯さが求められる非営利組織。2023年、それを軽んじる民間企業など存在しないでしょう。

一緒にしゅきしゅきしよう

ものすごーくざっくりと紹介してきましたが、ピーター・ドラッカーの著作はどれも名著ばかり。どれを手にとっても学びがある。私自身、マネジメントとネクスト・ソサエティしか読んでない状態で友人から名著集を紹介され、そこからどっぷりハマっています。
2023年、ビジネス書にせよマネジメントのハウツーにせよ数多のコンテンツが跋扈している状況です。そうした中にあっても埋もれることなく、むしろ本質としての輝きをはなつのがピーター・ドラッカー。このミミズののたくったようなエントリーでは魅力の1/3も伝わらない、純情な感情は空回り、ピーター・ドラッカー読めさえ言えないでいるマイ・ハートですが、一人でもこのエントリーでピーター・ドラッカーに興味をもつ方がいれば望外の喜びです。いっしょにしゅきしゅきしましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?