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🟦シンガポールに1兆円の半導体工場を建設

ヴァンガードとNXPが合弁会社設立


🟦シンガポールに1兆円の半導体工場を建設、ヴァンガードとNXPが合弁会社設立

 台湾の半導体受託製造業者であるVanguard International Semiconductor(VIS)とオランダのNXP Semiconductorsは、シンガポールに78億ドル(約1兆円)300mmウェハーの製造工場を建設する合弁会社を設立すると発表しました。この工場は、自動車、産業、消費者、モバイル機器市場向けの製品を製造し、2027年に稼働開始予定です。

概要

  • 合弁会社名:VisionPower Semiconductor Manufacturing Company(VSMC)

  • 投資額:78億ドル

  • 生産開始:2027年

  • 月産ウェハー:55,000枚

  • 雇用創出数:約1,500人

VIS(Vanguard International Semiconductor) 

 VIS は、台湾に本社を置くTSMC傘下の半導体受託製造業者です。特殊プロセス技術に特化しており、Bipolar-CMOS-DMOS、UHV、SOIなどの技術を得意としています。

主な特徴:

  • 特殊プロセス技術に特化

  • 200mmウェハファブを5つ稼働中 (台湾4つ、シンガポール1つ)

  • 合計月産能力:30万枚 (200mmウェハ)

  • シンガポールに初の300mmウェハファブを建設予定

🟦シンガポールが半導体ホットスポットとして注目を集める理由

 シンガポールは近年、半導体製造拠点として注目を集めています。その理由は以下の通りです。

ビジネスに優しい環境: シンガポール政府は、企業誘致に積極的で、低税率、安定した政治情勢、優れたインフラなどを提供しています。
豊富な人材プール: シンガポールは、教育水準の高い人材が豊富であり、半導体産業に必要なスキルを持つ人材を確保しやすい環境です。
既存の半導体産業: シンガポールには、すでにいくつかの半導体企業が進出しており、サプライチェーンや技術基盤が整っています。
具体的な投資事例: 2022年には台湾のユナイテッド・マイクロエレクトロニクス社がシンガポールのマイクロチップ工場に50億ドルを投資

 これらの理由により、シンガポールは世界中の半導体企業から注目を集めており、今後ますます重要な半導体製造拠点となることが期待されています。東南アジア全体も、後工程を中心に半導体製造拠点として注目されており、シンガポールはその中心的な役割を担っていくと見込まれています。

🟦まとめ

台湾の半導体ファウンドリVISとオランダのNXPセミコンダクターは、シンガポールに300mmウェハーの製造工場を建設する合弁会社を設立すると発表しました。この工場は、自動車、産業、消費者、モバイル機器市場向けの製品を製造し、2027年に稼働開始予定です。

 シンガポールが半導体ホットスポットになると、特に台湾や韓国に集中していた東アジアの半導体製造が、シンガポールやマレーシアなどの東南アジア諸国へ拡大していく可能性があります。

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