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世界の交差点で猫と出会った【2022年ふつうの旅 #7トルコ】
疲れた。
旅に疲れてしまった。
ふつうに旅する…なんだっけ、 #2022年ふつうの旅 。なのだが、あまりにも観光、移動、仕事、生活、予約、予約、宿、予約、飛行機、予約、予約、予約とやっていて、思ったのだ。
めんどくせ〜〜〜。
というわけで、7カ国目はトルコ。
しかし、カッパドキアの気球もパヌッカレの青い段々も見ていない。超地味な湖畔の街Egirdir(エイルディル)で1週間ほどのんびりしていた。
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めんどくさいメーターが振り切れてしまったので、のんびり過ごすことによって、情報量過多な脳みそをクールダウンさせ、好奇心と行動力を取り戻すのだ。ラーメン食べたい。
湖に突き出す形のひょっこり半島である。どちらを見てもレイクビュー。かもめが飛び、猫が眠る。のどかという概念をAIが絵にしたらこの街が出てくる。それくらいのんびりしたところでのんびりした。そして、3日で飽きた。
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起きる、ホテルの朝食、カフェでチャイ、少し仕事、ランチ、はい、暇である。島の観光名所はお城の廃墟とモスク。2秒で飽きる。名物レストランも1時間でおなかいっぱいだ。
でも、この膨大な時間のおかげで、ヨーロッパのプランがたった。どのルートで、誰と会って、どれくらいの予算で、どんなスケジュールで、などなど。
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いつもよりも綿密に、なんなら、予算表とスケジュール表にも落とし込む。広告の制作プロデューサーみたいに。旅の途中で入る仕事の報酬や、支払わないといけない国民健康保険など、東京に残してきたもろもろの費用も含めて、いくらまでなら使っていいのか、などなどを計算し、こう結論づける。
もうちょい節約せな。
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そうして、湖畔の街を出て、イスタンブールに向かう空港へ。何も考えずにタクシーに乗ってはいけない。エアーが6,000円なのに、タクシーで空港に向かったら3,000円である。なんか違う。
そこで、道ゆくヒジャブの女性、タクシーの運ちゃん、バス停のおっちゃん、に道を聞きまくり、Google翻訳が火を吹き、途中まで連れてったるわ!と乗せてもらったりしながら、空港行き400円のバス停にたどり着いた。
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ひとつ悟った。金は時間を買えるが、節約はコミュニケーションを生む。宿もついにドミトリーだ。TAKSIMという繁華街チックな場所で一泊1,000円台。まだまだ安い。ヨーロッパではドミトリーでも4〜5,000円かかるという。
そこで日本人のゲーム実況者と出会う。偶然がすごい。ドイツにいたが、1ヶ月ずついろんな国に滞在し、ゲーム実況で暮らし、年末には日本に戻るらしい。日本語が使える安心感。調味料など貸してもらい、快適に過ごせた。
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ドミトリーにはいろんな人がいる。結婚式に参列するためにオランダから来た旅行者、ずっと喋ってるイタリア人、無口なヴィーガンの謎人。ちなみにヨーロッパからトルコへ整形旅行にくるのが流行ってるらしい。費用が1/6くらいだそうで。
ドミトリーは慣れると意外と快適で、自炊もしてみた。謎麺ができた。おいしかったが、なぜかちょっと下痢気味になる。いちばん気をつけないといけない料理人はストリートフードのおっさんではなく自分だった。
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そして、8月30日。街中がトルコ国旗と建国の英雄ケマル・アタテュルクだらけに。なんと100回目の戦勝記念日だったのだ。偶然がすごい。ケマルのステッカーを買ってMacBookに貼り、街をぶらつく。
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世界中から人が集まる交差点のような国であり、街だ。治安が悪いのでは、という声もあったが、悪いのは治安というよりガラだ。歩きタバコのおっさんと若者。タトゥーだらけのマッチョ。落書きだらけの路地裏。なんか京都のアーケード街みたいだな、と思いながら、古本屋を巡ったりしてみる。
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オスマン帝国という挫折はあるものの、トルコは戦争に負けたことがなく、昔の建物や文献がたくさん残っている。紙やカセットテープなどを見るのも楽しい。そしてデザートの街でもある。バクラバというお菓子を食べてみたが甘かった。激甘。
モスク飽きを起こしていたのでイスタンブールで見るべき観光地も思いつかず、イスタンブル地下宮殿へ。FFっぽい赤や緑のライティングによって写真はいい感じになったが、実際は演出感によって真実味が薄れていて笑えた。つくづく世界は足し算、日本は引き算だなあと思う。余計なものが多い。
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そしてトルコをトルコたらしめるのは、猫だ。とにかく猫だらけ、猫の天国、猫国である。野良なのに毛並みがよく、余裕にあふれている。世界の交差点で、右往左往するニンゲンを、なんかエサくれる変わったやつらとして、眺めているのだろうか。
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最初にイスタンブールに着いた時はなんかごちゃごちゃした国だな、と思ったけど、交差点が混むのは仕方がない。行く場所によっていろいろな顔を見せる、興味深い土地だった。猫はかわいい。
ちなみにこの記事は映画館併設のカフェで書いている。映画見ようとしたら、最低4人集まらないと上映できないと言われたから。最少催行人員のある映画館で、映画コンテンツのオワコン感を肌で感じながら、そろそろブラピが電車に乗る映画見るのは諦めようかな…と思っている。
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