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【#読書感想文】 「光の家具」 照明

坂川 栄治氏の本を読了。この時期はなんだか忙しい。
昨年ヨーロッパへ旅行して、「なぜ海外の部屋は居心地がいいのだろう」とずっと考えていました。普通の家やホテル、ちょっとしたお店。どこも雰囲気がいいなと思える。どうすればあの部屋が作れるのだろうと思い購入、その理由を深堀りしてみました。


ひとことで言うと

シェイドランプのような柔らかい光、上からではなく横からの光にすることで、より魅力的な照明ができる。

日本では普通ですが、上からの光は全体を照らしすぎですね。横からの光で部分的に照らすことで落ち着く場所を作る。そこに住んでいる人らしさがでる。狭い部屋こそ実践しやすいので、私も試していきたいと思います。

日本の光は白い

他国ではオレンジの光が多いのに、日本は白い。それは飛行機の着陸態勢から眺めると顕著に現れる。

薄々感じていましたが、私含めて日本の照明には間接照明の文化や関心が少なめです。日本が貧しい時代にあったタングステンの裸電球が、高度成長とともに蛍光灯に変わり、「明るさ=豊かさ」のイメージでどんどん明るくなっていきました。

私は白く明るい照明が苦手で、長時間いると目が痛くなります。また賃貸によくある白い蛍光灯は、安い部屋がさらに安く見えて残念だなぁと思うことも多くあります。行灯やろうそくしかなかった昔のほうがまだ、夜の光を楽しめただろうにと思いを馳せます。


センスを磨く

住宅事情は欧米には敵わないが、センスは磨ける。
ホテルに学ぶ暮らし。シンプルな花瓶、壁にかかる絵など、一流のインテリアコーディネーターのアイデアを一部いただく。

ホテルって非日常感あります。ランクが上がるほど、照明のスイッチが多く、どこを押していいのかわからないくらい。庶民の証拠です。たしかにプロがコーディネートしてるのだから、めちゃくちゃ参考になる。ほかにも海外旅行・IKEAなど海外のオシャレなお店の普及により、照明を体験する機会、選択肢も増えました。いい時代。


雰囲気を照明で演出

恋人達はもっとローソクの光を。レストランの薄ほんやりした中では、いつもケンカしてる奥さんだって「結構きれいじゃん」って思ったりする。蛍光灯でみるのとは絶対違う。
全体を明るくするのはパブリックな感じ。自分の好きなコーナーだけを照らすのはプライベートな感じ。

ちょっといいレストランに行くと、キャンドルだったりします。いいムードってこのことですよね。全部見えないほうがいいときもあります。写真もそうですが、なにか見えていない部分を想像させるって素敵。


まずは天井の照明を変えてみよう

そう思える本でした。夜の長さは明かりを楽しむ時間。そのためにぜひこの本を読んでみてはいかがでしょうか。

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