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【Shake it off. vol.016】 “loneliness”と“solitude”の違いは大きい

先週とうとうやってしまった。異変に気がついていたのはパンデミック渦の春先だったと思う。気がついていたのに放っておいてしまったツケが半年経って回ってきた。“ぎっくり腰”だ。思い返せば10年前、当時の職場でふと物を持ち上げたタイミングで人生で初めてぎっくり腰を経験した。まさか自分がなるとは思わなかったし、初めてだからこれがぎっくり腰であるとも分からなかったが、これがぎっくり腰というものらしい。膝がガクガクなって身体の軸をひゅっと引っこ抜かれたみたいな、急に無くなっちゃった、みたいな感覚。それ以来10年ぶりにヤツがやってきた。Long time no see,ぎっくり腰。通常このシルバーウィークの時期は仕事がマックス忙しいし、だからもちろん自分もマキシマムに毎日を過ごしていたのだが、今年は自宅待機、おとなしくすることに専念できているキセキが起きた。ぎっくり腰を見越してだったのかそれは不明だけど、今年のこの時期仕事は最小限になっていたし、シルバーウィーク後からマキシマムな流れが待ち構えているというこれまたキセキ。【今のうちに休んでおけ、整えておけ】というサインなんだろうと前向きに捉えている。




家に居たここ数日で思った。この半年間で手にする、目にする本の種類がかなり変わったのだ。元々本好き活字好きであるが“音楽が好き”というのと同様、本も音楽もジャンルは幅広いし奥が深い。だからここでも書いたことはなかったけどなんだか手にしてしまう、何度も読み返している、私のバイブル的な本をこの期間に手にとって読み返していた。

千田 琢哉さんの【孤独になれば、道は拓ける。】だ。

この本を手にしたのは独立前、まだ組織に身を置いていたとき。ちょうど3年前だったと思う。題名にピンっときて手にし、書体や言葉や文のテンポも自分にしっくりきて購入した。目次だけでもギクっとする言葉達のオンパレードなのだが(良い意味で)これまで孤独を悪だと思わず、寧ろ好んできた私には面白くうんうん確かにそうだよね、そうそう!と頷ける内容でもあったし勇気をバシバシいただいた本だった。そしてその後紆余曲折ありつつ独立、フリーとなった私を当時もそして今も支えてくれている本となっている。千田さんの本は昔から好きで、なんでも真面目な話だったはずがププっと笑いを誘うテーマも盛り込まれていたりして、そのユーモアの混ぜ方が独特で特に好きだ。さて本の紹介はへたくそだし、というか本を文章で説明するってとっても難しいと痛感したのでこの辺にして。注目したいのは【孤独】ということの捉え方についてだ。あなたは【孤独】と聞いてどう感じる?




私の場合先程も書いたように、孤独を好むタイプの人間です。それは元々だったと思うしそういう星を選んできたんだと思う。でも今だからこそ孤独は悪ではない、と自信を持って言えるけど、思春期にはやっぱり壁にぶち当たったしこういう考え方をする私が可笑しいのかな?とか悩んだ時期もありました。私を昔から知る友人からも【一匹狼だよねー】【孤高だよねー】と冗談半分、本音半分で笑って言われます。大丈夫、自覚済。(理解があるってなんて心地良いんだろう、私もそんな理解者になっていたい。)改めて思春期の記憶を辿ると、皆と違った考えを恥じて周りに合わせようとしていた時はやっぱり窮屈だったし全然楽しめなかったな。(…がすぐにここには居られない!と自分を貫いたんだけど。)そして自分の心が望むまま孤独を選んだら、同じく孤独を選んだ別の友人が沢山できた。ここで言っておきたいのだが孤立ではなく、孤独だということ。そこが結構大切なのではと思っていて、皆と仲は良いんだけど輪の中には(群れともいうだろうか)いない。一歩引いてそこにいる、というイメージだ。そんな一歩引いてそこにいる決して群れない友人が私の周りには多い。これぞ類友。




話を今に戻すと世間はシルバーウィーク真っ只中。いつもの連休とは違うが、とはいえ外出する方々も徐々に増えているとニュースで目にした。そんな中半ば強制的に訪れた孤独時間。(= solitude)私にとっては至福の時間であり、様々なことものを見つめ直す良い時間となっています。デバイスと向き合う時間を最小限にし、本の紙の質感に触れることや外へ向きがちな意識を内へ向け自分にとっての心地よさを探る時間…等。一人でいることを、孤独だからできることを楽しんで過ごしています。(もちろん私には愛する家族もいるし、朝と夜は一緒に居られることを心から楽しんでいます。)だからもし、一人で孤独だ、悲しい寂しい。(= loneliness)と感じてしまっている人が居たとしたら。引っ切りなしに見ていたSNSを閉じ、外の情報を一度シャットアウトしてみたらどうかな?はじめは勇気がいることかもしれないし、禁断症状がでちゃうことがあるかもしれない。(スマホ開きたいー!とか)でもそこを過ぎれば【前にやってみたかったあれ、調べてみようかな】とか、【積読になっていた本、この期間に読破しちゃおう!】とかとっても前向きに【孤独】を捉えられ、受け入れられている自分が出来上がるかもしれない。それってloneliness(= 一人で悲しいし寂しい) → solitude(= 一人は有意義で楽しい)になったということ。この捉え方の変化ってすごい成長だと思うんです。そして、solitude(= 一人は有意義で楽しい)が更に発展し、solitude (= 安らぎとか安定、喜び)と捉えられたとしたらどうだろう。きっとそこには新しい自分が出来上がっていて、見える世界も変わっていて、それって新しい何かがスタートするに決まっている。【孤独】の感じ方、捉え方の違いの大きさや種類によって目の前の景色が変わる。自分に及ぼす影響も異なる。この違いって案外大きい。もっと“自分の意思で”孤独を選択してみても面白いかもしれない。




そんな私のシルバーウィーク後半戦も読書と書き物メインの、ナップタイム挟みで安静に過ごします。皆さんも季節の変わり目、そして夏の疲れが出やすいとき。くれぐれも無理はせずお過ごしください^^それではまた来週!






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