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拙著・禍話リライトまとめ 51~ +α

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無料&著作権フリーの怖い話ツイキャス「禍話」から、私がリライトしたものをガーッと総まとめにしたマガジン。前の50話+αはこちら↓↓↓ https://note.com/dontb…
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記事一覧

【怖い話】 あれ見える? 【「禍話」リライト 掌編⑨】

 とても不確かな話なので、変なウワサだと思ってお読みいただければ幸いである。  Cさんの…

ドント
41分前
1

【怖い話】 名前を言うな 【「禍話」リライト113】

 この話に出てくる名前は、すべて仮名である。  杉井さんのいた小学校では昔、こっくりさん…

ドント
13日前
108

【怖い話】 あさって 【「禍話」リライト 掌編⑧】

 高校で、「こっくりさんのようなもの」が流行っていたそうだ。 「こっくりさんのようなもの…

ドント
2週間前
66

【怖い話】 法事怪人 【「禍話」リライト 掌編⑦】

 祖母の法事の日の出来事だという。  仏間での読経は滞りなく終わり、親類知人一同は座敷へ…

ドント
1か月前
99

【怖い話】 いんちょうの話 【「禍話」リライト112】

「うまく選んだつもりだったんです」  と新条さんは語る。  大学一年生の時の体験だという。…

ドント
1か月前
234

【怖い話】 五回家族 【「禍話」リライト111】

 昔は変な習慣があったよねぇ、という話題になった。  田舎の村の話ではなく、小学校の話で…

ドント
2か月前
135

【怖い話】 待っていた女 【「禍話」リライト110.5】

「怖い話を聞いた話、でもいいですか?」  小野さんはそう切り出した。  直後に、「いや、違うかな──」と言い淀む。 「怖い話を聞いて、怖い目に遭った人の話なんです。正確に言うと」  ややこしくてすいません、と彼女は言う。  それは「聞くと祟る」的な話ですか? と尋ねてみると、 「いいえ、そうじゃない──はずです」  小野さんは小首を傾げる。 「私はなんともないので、大丈夫だと思います。たぶん」  小野さんがいくぶん不安げに語りはじめたのは、こういう話だった。  竹

【怖い話】 寒い家 【「禍話」リライト110】

 その建物は、今はもうない。 「ドライブインみたいな、道の駅みたいな……。それにしては広…

ドント
4か月前
174

【怖い話】 冷たかった 【「禍話」リライト 掌編⑥】

 夏の初めに運動会をやる学校だった。  暖かい日だったので、みんな汗をかきながら走り、応…

ドント
4か月前
106

【怖い話】 帰って来る女 【「禍話」リライト109】

 Tくんの、お父さんの体験である。 「俺のオヤジ、いわゆる転勤族ってやつだったんですよ」 …

ドント
5か月前
222

【怖い話】 幽体離脱のあと 【「禍話」リライト108】

 幽体離脱という体験がある。  眠っている時に体から、半透明の肉体や意識だけが抜け出て、…

ドント
6か月前
169

【怖い話】 桃色の栞 【「禍話」リライト 掌編⑤】

 実家のトイレの壁に、へこみがあったのだという。 「へこみって言うか、くぼみ? スペース…

ドント
6か月前
105

【怖い話】 こたつの怪 【「禍話」リライト107】

 Yさんはこたつが嫌いなのだそうだ。  身体に合わないとか苦手だ、とはたまに聞くが、「嫌…

ドント
7か月前
179

【怖い話】 遺影を持つ人 【「禍話」リライト106】

 怖い目に遭ったので、お酒をやめたのだという。  彼は街で呑んでいて、そこそこ酔っていたらしい。  店を出てふらふらと外を歩いている時に尿意をもよおした。  が、コンビニや公園──飛び込みで入れるトイレは周囲になかった。  しばらく歩いて探したが、運悪く見当たらない。  酔いで気が大きくなっていたため、 「しょうがねぇな……ま、いいか!」  と、ビルとビルの間に入った。  街路灯もない道で、大通りからの明かりで足元がかすかに見える程度だ。  しかしこういうことをやるには